▲日本とモンゴル、相撲という日本の伝統のもの--。
表題は、相撲を巡る様々なことを日本人にぶっつけているようだ。
まず、筆者の相撲全体に関する印象というか、思いを書いてみたい。
あ、もう半世紀以上も、相撲中継というものをチラチラを見ている。
相撲というものが決して嫌いではない。
い、相撲というプロ競技は、テレビの画面に丁度あてはまって、見やすい。プロ競技だけれども、血を見るということもない。どうも、プロレスとかプロボクシングのような血をみるような刺激の多い競技は、年齢を重ねるごとに、敬遠するようになった。
う、サッカー、プロ野球とか面白いと思うが、点がなかなか入らないし、間延びしたような感じがする。どちらが好みかと言われても、大差ないとしか言いようがない。
え、モンゴルがどうとか言っても、外国人を相撲界へ入れると決断した時から、現在のような形になるということは覚悟の上であろう。
上でふれたが、年齢を重ねると刺激的なスポーツは見たくなくなる。(特に血をみるのが嫌だ)
相撲ぐらいの「マイルドさ」が丁度よくなる。
このあたりが、高齢者層に相撲が好まれる理由なのだろう。
また、日本において江戸時代を含めて長い期間、続いてきた理由であろう。
以下、新聞から抜粋。
怪物の登場に場所が沸いた。
新入幕で1横綱2大関を倒し13勝を挙げ、あわや優勝かという力を見せつけた逸ノ城の活躍に思うことがある。
「またモンゴル人か」
確かに日本人力士は不甲斐ない。
期待の遠藤は3勝12敗と負け越し、稀勢の里は今やクンロク大関になり下がっている。
元横綱・朝青龍はツイッターで言いたい放題。
〈このガキ横綱なるよ(笑)〉
〈日本からとうぶん横綱誕生ないだろう!!〉
悔しいが反論できない。
なぜモンゴル人ばかりが強いのか。
モンゴル人力士初の関取で、現在は母国で大統領特別補佐官を務める旭鷲山が語る。
「僕はモンゴル相撲協会の会長をしており、白鵬、鶴竜も僕が角界に送り込んだ。逸ノ城だって、白鵬がそろそろかなというので送り込んだんだから」
逸ノ城が遊牧民出身で子供時代から水汲みで鍛えられたことが知られているが、強さの秘密は環境だけにあるのではないと旭鷲山はいう。
「モンゴルの子供たちは小さい頃から相撲をしている。それも土俵のある日本の相撲だ。みんな日本の角界を目指している。
将来の横綱を作るために4歳から12歳の子供を集めた全国大会を開催し、毎年300人以上が集まる。
その中で優勝した者だけがトレーニングを積み、角界に挑戦している」
旭鷲山は日本人力士の精神力の甘さを指摘する。
「ハングリー精神が違う。遠藤も強いと思うが、テッペンに上り詰めるという思いが足りない。
第二の逸ノ城はモンゴルには幾らでもいる。日本人は絶対にかなわないと思いますよ」
このまま言わせておくしかないのか。
▲補足、感想など
モンゴルという国で、肉体的なエリートが日本の相撲界を目指すというならば、記事の通りであろうなぁ。
まぁ、モンゴルの何にもない野っ原の中にゲルが建っていて、その中で大きな液晶のテレビで日本の相撲中継を見ている—というのを見て、なんともシュールな印象を受けた。
日本とモンゴルの関係はこうなっているのか—とまざまざと感じる風景ではある。
中国とロシアに挟まれた国家とこういう感じで、友好が保てるなら、別にモンゴル人にどうこう言うこともあるまい—と思えるが。
それにしても、このモンゴル人の日本の相撲界への挑戦の背景になにがあるのだろうか。
あ、ハワイ出身の曙がいっていたが、ハワイではなかなか収入が高い仕事というものがないのだ—と。
日本の相撲というものは、プロスポーツとしては高額の収入が得られる手段だということだろうなぁ。
い、日本語が喋れること、日本とコネができる—ということが、後半生の人生で大きいのだろうな。
記事の旭鷲山もモンゴルでの大統領補佐官という肩書だ。
大統領からすれば、日本語が喋れる、日本とコネをもっている、日本からの企業誘致などに旭鷲山の名前が使えることなどにメリットがあるのだろう。
う、日本は東アジアにおいて、今後数十年は確実に平和で繁栄した国家でありつづけることができよう。その意味で、モンゴルという国家からしても、日本語がしゃべれる、日本で知名度がある、日本とコネがある—ということのメリットは大きい。
日本からモンゴルを見たとき。
中国という中華思想に凝り固まった性悪な国家、ロシアという信用ならない国家との間に挟まれたモンゴルという国と、ともあれ信頼関係が結べるという事は大切なことだと思える。
本論に戻って。
相撲という競技は、日本の神様へ奉納するという、それこそ奈良時代から続いたものだ。
そういう意味で大切にしたい。
また、冒頭でも触れたように、日本人向きのマイルドなプロスボーツなのだ。
高齢者を中心に、そう人気が衰えるとは思えない。
別に、モンゴル人ばかりになってもそれは致し方あるまい。日本人力士の奮起を期待するだけだ。
なによりも、「いい相撲」を見せて頂きたい。