▲どうも、ひっかかる。
筆者も技術系の端くれにいたものだから、杭打ちの「手探り状態」というものが分かるからだ。
地下数十mのところがどうなっているかはなかなか分からない。
それを検査機の数字と長い間の経験とでなんとか「支持層」というものへ杭を届かせているのだ。
担当者も10年以上のキャリアがあるのであろう。
もし、手抜きだ、偽装だ—とかいうことが日常なされているなら、こういう不同沈下ということが、既に何回も発生して、大騒ぎとなっている筈であろう。
10年以上の経験があって、従前、なんの問題もなく仕事が続けられたということは、キチンと仕事をしていた—ということだ。
また、担当者本人も「杭は支持層に届いていた」という証言があるなら、それを信じてあげるべきだ。
じゃ、なぜ沈んだのだ—という問いに対してはうまく答える事ができない。
ただ、相手は自然なのだ、
支持層と想定されるものに特異ななにかがあったのだろうと考える方が、まだ真っ当な解釈であろう。
上でふれた。
地下数十mの場所などよく分かりはしない。
手探り状態なのだ—ということを理解してもらいたい。
以下、新聞から抜粋。
子会社の旭化成建材によるくい打ち工事のデータ改竄が発覚した旭化成。不正の全容解明はこれからだが、業績への影響は避けられない見通しだ。
旭化成の連結売上高は、平成27年3月期で約1兆9800億円。
このうち建材事業は約520億円と、全体に占める割合はわずかだ。
同社は石油化学や住宅、エレクトロニクスなど幅広い分野で事業を手がける。
建材事業は安定的に収益を稼いではいるが、中核事業とはいえない。
足元の業績は好調で、28年3月期の売上高は初の2兆円を予想。
連結最終利益も3期連続の最高益を見込み、ただちに経営の屋台骨が傾く可能性は低い。
もっとも、「補強・改修工事などに要する費用は全額を負担する」(浅野敏雄社長)としており、建て替えになれば数百億円の損失が発生する見通し。
他の物件でも改竄が見つかれば損失額はさらに膨らむ。
▲補足、感想など
旭化成がなぜ出てくるのだ。
子会社が、マンションの建築工事の一部分を担当しただけではないか。
だから。
建築会社(ゼネコン)と下請け会社の間の、いわば、ウチウチの話がここまで大きくなるってなんのことだ。
たまたま、旭化成をいう名前を冠した小会社であったため—ということだろうな。
冒頭でふれたが、このマンションの不同沈下騒動は、この一棟だけの問題である可能性が高い。
問題となった一棟の基礎部分を補強する—ということで、工事は終結するものと想定される。
データが改竄とかいうニュースが大きく取り上げられるが、杭打ちなんて作業は、実験室で作業をしているのではない。
杭打ち機の騒音の中、現場で泥まみれになって、作業をしているのだ。
急用ができれば、隣で打った杭打ちデータを使わざるをえない場合もあろう。
総体に思うことは、「技術者を信じてあげて欲しい」ということだ。
彼らの「経験と矜持」というものを信じてあげて欲しい。
そして、杭打ちという作業は、不透明な自然を相手にして、手探りでやっているのだ—という事実を知って頂きたい。
※追記。
旭化成の社長の記事があった。転記したい。
--ここから--
データを改ざんしたとされる現場責任者に対して、 「22時間以上ヒアリングを行った」としたが、くい打ちが適切にされていたかや、現段階で判明している原因などについての 質問には「調査中」「10年前のことなので今後調べる」などと繰り返すばかり。
問題のマンシションに住む40代の男性住民は 「何のための会見なのか。旭化成は住民説明会に出てくるのも遅かった。事の重大性が分かっているのか」と怒りを通り越して、 あきれた様子だった。
不安や不満を抱えている住民は、問題のマンションの705世帯だけではない。
旭化成建材が過去10年で基礎工事を行った 全国のマンション、商業施設は約3000件に上る。
これらの建物についても「データの改ざんがないとはいえない」とした。
今後、今回と同様な問題が同時多発的に発覚するおそれもあるというのだ。
--ここまで--
3000棟という数字は、技術者にとぅては、キャリアの積み重ねだ。
これだけやっても、ミスがなかったのだ--とむしろ誇るべきことではないのか。
データの改竄という言葉が記事で頻出するが、中味をよく調べるべきだ。
本質的な部分のことなのか。
また、指弾されている担当技術者の「経験」の方が余程、大事だ。
杭打ちの相手は、不透明な自然ではないか。
様々な場所で、様々な経験を積んで、それでもミスがなかったということの方に、もっと注視すべきではないのか。
なんというか、こういう工事は、現場を経験したものでないと意味が分からないことが多い。
本で読んだ知識だけでは、支持層がどうたらなんて、絶対に理解できない。
ぜひ、こういう現場を経験した技術者の意見を聞いて頂きたい。
それでも、記事にある担当技術者を指弾できるのか--と問いたい。
※追記。
旭化成の社長の記事があった。転記したい。
--ここから--
データを改ざんしたとされる現場責任者に対して、 「22時間以上ヒアリングを行った」としたが、くい打ちが適切にされていたかや、現段階で判明している原因などについての 質問には「調査中」「10年前のことなので今後調べる」などと繰り返すばかり。
問題のマンシションに住む40代の男性住民は 「何のための会見なのか。旭化成は住民説明会に出てくるのも遅かった。事の重大性が分かっているのか」と怒りを通り越して、 あきれた様子だった。
不安や不満を抱えている住民は、問題のマンションの705世帯だけではない。
旭化成建材が過去10年で基礎工事を行った 全国のマンション、商業施設は約3000件に上る。
これらの建物についても「データの改ざんがないとはいえない」とした。
今後、今回と同様な問題が同時多発的に発覚するおそれもあるというのだ。
--ここまで--
3000棟という数字は、技術者にとぅては、キャリアの積み重ねだ。
これだけやっても、ミスがなかったのだ--とむしろ誇るべきことではないのか。
データの改竄という言葉が記事で頻出するが、中味をよく調べるべきだ。
本質的な部分のことなのか。
また、指弾されている担当技術者の「経験」の方が余程、大事だ。
杭打ちの相手は、不透明な自然ではないか。
様々な場所で、様々な経験を積んで、それでもミスがなかったということの方に、もっと注視すべきではないのか。
なんというか、こういう工事は、現場を経験したものでないと意味が分からないことが多い。
本で読んだ知識だけでは、支持層がどうたらなんて、絶対に理解できない。
ぜひ、こういう現場を経験した技術者の意見を聞いて頂きたい。
それでも、記事にある担当技術者を指弾できるのか--と問いたい。