▲記事を読んで思わず笑ってしまった。
なんというかなぁ。
面白がる—といえばいいのか。
自分の仕事を面白くしようとする—とでも言えばいいのか。
でも。
そこに日本人の「ものを作る」という土壌の上に、健全な精神が宿っているのだな、と感じた。
いや、なにかというと。
コンドームの厚さ0.02ミリを東京オリンピックまでに切って、0.01ミリ台にしようという話だ。
以下、新聞から抜粋。
近年の五輪で注目を集めているのが、選手村で配布されるコンドーム。
世界最薄の「0.022ミリ」の商品を製造している相模ゴム工業は、人類未到の“0.02ミリの壁”を「2020年までに越える」と宣言。
「桐生祥秀選手の10秒の壁とどっちが先に破れるか見ててください」と、東京五輪で日本人初の9秒台を狙う怪物ランナーに並ぶ快挙へ気合を入れた。
「コンドーム作りは日本の“お家芸”。
東京五輪は技術を知ってもらう絶好機」と相模ゴム。
「五輪までに、なんとしても0.01ミリ台を実現させる」と意気込む。
五輪でのコンドーム配布は88年ソウルから始まり、回を重ねるごとに増加。
12年ロンドンでは参加者1万500人に対し15万個が配布されたが、5日で品薄になり話題を呼んだ。
相模ゴムは98年長野五輪を担当。
薄さ0.03ミリのポリウレタン製コンドームに「なんて薄さだ!」と外国人が驚がく。配布の2万個がすぐ底をつき「ハイテクコンドーム」と絶賛された。
担当業者は、開催国の企業からIOCなどが選定。「ぜひ長野の衝撃を再現したい」と力を込める。
壁は厚い。
主力製品「サガミオリジナル」(ポリウレタン製、6個入り1050円)は薄さ0.024ミリ。
「初めて0.02ミリ台に達した05年当時は0.028ミリでした。4ミクロン薄くするのに6年かかった」。
猶予は7年しかない。
同社の最薄コンドームは0.022ミリの「サガミオリジナルプレミアム」だが、1個約500円とかなり高価。
「価格を下げ、かつ0.01ミリ台に持っていき、破れない品質を保つのは非常に難しい」と。
ただ“最薄”の反応は上々といい「薄さを追究する方向性は間違ってないと確信した。
0.01ミリ台なら使用感はほぼなくなる。これは“革命”になる」と話す。
東京五輪では、日本人歴代最速の9秒台を目前にしている陸上男子100メートルの桐生に注目が集まるが
「桐生選手の9秒台が先か、うちの0.01ミリ台が先か。切磋琢磨する気持ちで、大台超えを果たす」と。
文字通りの“モノづくり”ニッポンの威信を懸けた戦いが始まる。
▲補足、感想など
---桐生選手の9秒台が先か、うちの0.01ミリ台が先か。切磋琢磨する気持ちで、大台超えを果たす—か。
こう。
自分で自分の仕事を面白がるといか、面白くしている—と感じないか。
ここに「精神の健全性とか柔軟性」といったものを感じる。
変な夾雑物の入らない、まっすぐな—そんな精神を感じる。
こういう「精神」が根付いている限り、日本の「もの作り」は大丈夫だなと思う。
ならば、相模ゴムのごとく。
今の、自分の仕事を「面白がる」ことはできまいか。
視点を変えて、自分の仕事を面白くしてみよう。