2012年5月15日火曜日

故金正日総書記は狂ってなどいない。


▲アメリカのオルブライト元国務長官が2000年に北朝鮮を訪問したことを振り返っている。
 曰く、情報部から金北朝鮮総書記は、「狂った変態」という報告だったが、実際に会うと狂ってなどいなかったと。
なんだ、これは。
この鬼瓦のような顔をしたユダヤ系のおばさんの表現は容赦がなくて、どこか、アジア系というかイエローに対する人種差別を隠しきれない(あぁ、べつに隠す気もないのか)人だ。
平易にいえば、キチガイだという報告をうけていたのだけれど、実際にあってみるとキチガイじゃなくて、まぁ、賢い普通の男だったわよぐらいの表現かな。
以下、新聞から抜粋。

彼は狂っていなかった」
「記者会見で一緒に立ったが私たちの背はほとんど同じだった。私はハイヒールを履いていたが、彼もそうしていた」
オルブライト元米国務長官が北朝鮮の金正日総書記との出会いを回想してした話だ。
オルブライト元長官は今月初め、招請対談で、2000年10月の北朝鮮訪問当時に金総書記と会ったエピソードを紹介。
オルブライト元長官は「当時は北朝鮮に対する情報がとても少なかった。北朝鮮訪問前に情報機関は金正日を狂った変態(crazy and pervert)と報告したが実際に会ってみた彼は全く狂っていなかった」と話した。
特に「長い時間ミサイルの射程距離などについて対話してみた結果、金正日は非常に賢かった。対話中に彼は米国が韓国に軍を駐留させられるという事実も受け入れた」と強調。
北朝鮮は当時朝鮮中央放送などを通じ在韓米軍の無条件撤収を主張した時だった。
オルブライト元長官はまた「金正日の髪は縮れていて、私よりもさらにふわっと浮いているスタイルだった」と話した。
また、北朝鮮訪問直前にクリントン大統領の北朝鮮訪問を要請するため米ホワイトハウスを訪れた趙明禄朝鮮人民軍副元帥についても言及。
当時クリントン大統領が執務室で趙副元帥と対話している間、「私が北朝鮮に行くこともできるが、大統領はそのように簡単に行くことはできない。代わりに国務長官を送る」と話した。
この話を聞いた北朝鮮側はこれを受け入れたという。
オルブライト元長官は最近の韓半島情勢について、「北朝鮮は世界で最も危険な発火点(flashpoint)。
金正恩世襲で続いた現在の北朝鮮は非常に不安定に見え、核実験をする恐れがある」と展望した。

▲補足、感想など
一体、オルブライト元国務長官のこんな話を誰が聞きたがるのだろう。
まぁ、金正日総書記の言動についてのニュースがアメリカなどで流れることはないのだろう。
 いわば、未知のキチガイじみた指導者のいる国というボンヤリしたイメージがあって、そのあたりで「実際に会ったらこうだった」という話でもアメリカ国民には受けるということかもしれない。
いや、話がどこかへいった。
筆者がひっかかるのは、指導者は馬鹿とか気違いではなれない---という当たり前の事実だ
これに類する話を聞いたなぁ。
江戸時代に「東海道中膝栗毛」とかを書いた十返舎一九というもの書きがいた。膝栗毛があまりにも面白いので、読者が一度一緒に旅をしたいと旅行に同行したが、十返舎一九という人は、一日中、ムスとして見聞きしたことを書き続けるなんの面白みもない人間だったという話だ。
当たり前だろう。書く人間が、粗忽もの・お馬鹿で滑稽本がそもそも書けるものか。
表(おもて)に現れるものと、その裏側にいる本人とを混同したような、ごっちゃにしたような話だと思う。
金正日元北朝鮮総書記は、賢い冷徹な判断力をもった人間だったと思う。それでなくて、数十年も政権を守り切ることができるものか。ただ、その経済政策が通常の資本主義などを大きく逸脱しているだけだ。(やっていることは気違いじみていても、本人は気違いではないということ)
結局のところ、オルブライト元国務長官の話の核心って一体なんなのかなぁ。
「サルだという話を聞いていたけど会ってみたら、人間らしい動物だったわよ」くらいの話なのだろうなぁ。