2016年8月20日土曜日

アベノミクスは、高度危険期と中国人

えっと、なんだっけ。
 社会主義的資本主義だっけ。

 なんともしれぬ「鵺(ぬえ)」のごとき資本主義を掲げる中国人に批判されたくもない。
 もうすぐ、大きな混乱が引き起こされるだろうと、世界中のエコノミストが注視している中国人から言われたくもないものだ。

 アベノミクスは、「需要」拡大策のことだ。
 日本の場合、東日本大震災復興、熊本地震復興、国土強靭化計画 と公共事業などで需要を拡大する「口実」が一杯あるのだ。

 ここ数年は、これが中心となろう。
 で。
 これが、なんだっけ。高度危険期なのか。
 社会主義的資本主義の中国人のエコノミストが言っているって。

 以下、新聞から抜粋。

 日本の内閣府が発表したデータによれば、円高による輸出減少に企業の設備投資の減少、個人消費の低迷が加わって、2016年第2四半期(4-6月)の国内総生産(GDP)の実質増加率は02%で予想を下回った。
 「アベノミクス」がうち出した物価上昇率2%、およびGDP実質増加率2%という目標の達成はいつになるかわからない。

 南海大学のセンター長は、「表面に現れたものをみると、日本経済の長引く症状は消費不足であり、特にGDPの約60%を占める個人消費の長期低迷であり、これが経済の足を引っ張っている。
 深層レベルで考えると、日本経済は供給レベルの問題がより深刻だ。
 第1に労働力の供給不足があり、高齢化が深刻化する中、15歳以下の人口はマイナス成長に転換した。

 第2に国内の需要縮小が企業の国内投資の低迷をもたらしており、2014年には製造業で海外投資が投資全体に占める割合が24%を越えた。
 第3に企業には革新力が不足し、情報産業革命に直面しながら、日本企業はこれまでのやり方に固執して変化を避けており、このため生産効率と競争力が低下している。

 第4に政府の経済改革措置が力不足で、金融と財政への依存度が高すぎる」と指摘する。

 アベノミクスの実施は高度危険期に突入した。
 安倍政権がうち出したGDP実質増加率2%という目標、消費者物価指数(CPI2%上昇との目標は達成されていない。日本銀行の金融緩和政策はほとんど効果を失っている。

 公債残高の対GDP比が250%を超える状況の中、安倍内閣は消費税率引き上げを先送りし、相も変わらず財政喚起措置に力を入れている。
 こうしたやり方が日本の金融危機発生リスクを高めていることは間違いない。

 このように考えると、安倍内閣が任期中に日本経済を泥沼から救い出すことは難しく、改革を遂行する力もないといえる。
 日本経済に今最も必要なのは構造改革だが、アベノミクスに構造改革を行いうる力がないことは明らかだ。

 少子高齢化をくい止め、労働市場を改革し、既得権益層の複雑で錯綜した問題を解決するという構造改革は、一朝一夕で成し遂げられるものではない。

補足、感想など

 中国人の言うことだからなぁ。
 なにか下こごろがあるのかもしれない。
 まぁ、単に日本人をおとしめたかっただけかもしれないな。

 全体の指摘はまぁ、大きくは外れてはいないが、でも、このセンター長は、資本主義と言うもの理解していないのではないのかな。

 まず、消費税は上げない。
 安倍さんは、消費税を上げるつもりはない。

 記事では、構造改革という言葉が踊るが、べつに構造改革なんて本質から反れているだろう。
 必要なことは、生産性の向上なのだ。
 北陸新幹線の延長工事などで需要が拡大し、それに向けて「生産性の向上」を図り、賃金を上げていく—というのが王道だろう。

 ただ、日本一国がこういう政策をとっても、ヨーロッパではアホな首相がどこの馬の骨ともしれぬ自称難民を流入させ、国内の治安が悪化し、企業の収益性も悪化しているのだ。
 また、東アジアでは、社会主義的資本主義てな鵺のようなシステムを中国人が、実に恣意的に経営し、3000兆円を越えるような借金の前でフラフラしている。

 すると、世界の金融機関は、世界一安全な貨幣である円に切り替えて、この難局をのり切ろうとするから、どうしても円高となる。
 円高となると、日本からの輸出が不利となるから、企業の収益性が悪化し、株価も下がり、日本人の消費意欲が衰える—となって、まぁ、中国人エコノミストが指摘している状況となった--ということだ。

 核心をみてみよう。
 流れからみると。
 アベノミクスがどうこう—という話ではない。
 アベノミクスの「方向性」は真っ当だし、王道を歩んでいる。

 ただ、ヨーロッパ、中国等の経済悪化に伴い、日本の経済が「悪い方向への影響」を受けざるを得ないということだ。
 日本だけが世界から独立して、ポツンと存在している訳ではないのだから、当然であり致し方あるまい。

 大事なことは、正しい方向へ歩んでいる、正しい対応をしている—ということなのだ。
 もう、数年もすれば中国はそれなりの結末を迎えるだろう。(多分、ソ連の崩壊とそっくりなことが発生するだろう)
 数年後には、ヨーロッパ諸国も混乱しつつも、それなりの安定期に入るだろう。

 その時、正しい対応をしていた日本の価値が分かる。世界から理解される。
 計画を立てる際、目標を掲げてもその数字になるかどうかは分からない。
 (目標の数字になるのは、中国だけだ。捏造するから、簡単だろう)

 別に、目標の数字にならなくても、それは失敗ではない。

 大切なことは、その時点でもっとも適切な、もっとも正しい判断をして、正しく対応しているかどうかなのだ。

 アベノミクスの本当の価値は、そこにあるのだ。
 ヨーロッパ諸国、中国の混乱が、それなりの安定期に入った時、その「アベノミクスの真の価値」が、世界中の誰の目にもはっきり分かる。

 ついでに、石破さんがアベノミクスを批判している。それを見てみよう。

 --ここから--

 石破茂・前地方創生担当相は、安倍政権が打ち出した 「未来への投資を実現する」と銘打った事業規模28・1兆円の経済対策について、「公共投資がどれほど生産性を上げるか検証しないと、 未来への負債になりかねない」と述べ、ばらまきにならないようクギを刺した。

 石破氏は「総論はみんな賛成だ。じゃあ中身はどうなんだい。補正予算は下手すると財政規律をおかしくする。 予算委員会で検証し、政府の行っていることは正しい、と多くの方に理解いただくことが大事だ」とも語った。

 さらに、日銀の黒田東彦総裁が主導する「黒田バズーカ砲」と呼ばれる異次元の金融緩和策について 「軍事マニア的に言うと、バズーカは破壊力は強いが、射程は短い。金融緩和もいつまでも、どこまでもできるものではない」と述べた。

 一方、石破氏に近い議員グループ「無派閥連絡会」のメンバーだった小池百合子東京都知事が、 新党結成を「選択肢の一つ」と述べたことについては、「そんなことをやったら、ますます都民の失望をまねくだけだ。
 劇場型でワーワーと悪者退治みたいな政治が、本当に都民を幸せにするだろうか」として、異論を唱えた。

 --ここまで--

 じゃ、どうすればいいのか—石破さんは対案を出してみよ。
 単に、「ケチをつけている」だけではないのか。

 日本の財政健全化はもう終了している。
 今は、ヨーロッパ経済の不調、中国経済の不調へ「その衝撃への備え」を考えているべき時ではないのか。 
 衝撃への備えは、正しい方向での運営しかない。