▲全部を読んだわけではないが、勉強する、受験するという場合の「具体的なやり方」が書いてあって、筆者も自分の経験に照らして、当たっているだろうなぁと感じた。
大事な核心の部分だけを抜書きしてみたい。
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■解答をみて覚える—とはどういうことか
解法暗記とは、答えの丸暗記ではない
暗記数学をひと言でいうと、「自力で問題を解かず、模範解答をみて解法を覚えるやり方」ということになる。
この説明を読んで、”暗記数学”とは、「答えの数値まで含めて、模範解答を最初から最後まで丸暗記することだ」と思い込んでしまう人もいるだろう。しかし、それは早とちりだ。
数学の解法の場合は、”理解抜きの丸暗記”をしてもまったく意味がない。「なぜ、こうすると解けるのか」「なぜ、こういう手順で解く必要があるのか」を理解できなければ、それは”使える知識”にはならないし、覚えることすらできない。
なぜ、ごく普通の人に解法の暗記ができるかというと、それは「解法を理解して覚えている」からなのだ。
このような「理解をともなった暗記」のことを、丸暗記と区別して私は”理解型暗記”と呼んでいる。
▲「理解して覚えた」かどうかのチェツク方法
1.同じ問題をあとでもう一度解いてみる
理解して覚えているかどうかは、あとでもう一度同じ問題を見て、今度は解答を見ずに解けるどうかを試すとわかる。それで解ければ、”理解型暗記”ができている証拠で、解けないときは、解法を理解して覚えていないか、途中で計算ミスをしているかのどちらかだ。
2.同じ解法パターンを使う他の問題を解く
同じ解法パターンを適用して解けるべつの問題を自力で解く方法だ。こちらの方が、同じ問題を解き直すよりもチェックとして精度が高い。
▲まとめてみる
1.「理解して覚えた解法」は、覚えやすく忘れにくい
2.一つの例題で、覚えるべきポイントは一つか二つ
3.”暗記数学”は、復習重視の効率的学習法である
-ここまで-
以上のあたりが、核心的なポイントであろうと思える。
数学の学習となっているが、様々な資格試験などの受験、他の物理、化学などにも応用の効くものだと思える。
なにかほんのちょいとしたことだと感じるかもしれない。
でも、「このほんのちょいとしたことを知っているかいないか」が、人生を左右することになるのだ。
13世紀、ユーラシア大陸の過半を占領したモンゴル人の強さの秘密が、モンゴル人の弓矢の届く距離が、他民族の弓矢の届く距離より、数百メートル遠くまで届くということだったということに似ていないか。