▲どこらに核心があるのかな。
中国は西欧の金融機関から借りている1100兆円もの借金を人民元を印刷して返還したい--。
でも、表題のごとく、中国人民元をimf
がsdr構成通貨と認めない—となると、日本のバブル崩壊と同じとなるということか。
デフレとなるし—人民元は安くなっていこう。
ドルペッグ制たら言ってはおれまい。
以下、新聞から抜粋。
ルービン元米財務長官は、講演で、中国の来年の成長率について「中国政府高官や米国の専門家らの話を総合すると、3~5%の成長になるだろう」との見方を示した。
中国政府は来年以降も年平均6・5%以上の成長をめざすとしているが、疑問視する見方も多い。
国際通貨基金(IMF)が、加盟国の出資額に応じて割り当てる仮想通貨に人民元を採用したことについては、「中国が採用に必死だったことに驚いた」と指摘。
真の国際通貨になるためには、資本規制の自由化など「多くの課題が残っている」と話した。
一方で、中国が持続的な成長に転換するための構造改革を進める過程では、短期的には混乱もあるとしながらも、「長期的にはうまくやれるだろう」との見方を示した。
▲補足、感想など
ちょいと、表題はマイナスに考え過ぎかもしれない。
元米国財務長官は、来年の10月に、人民元がsdr の構成通貨と認められるためには、「多くの課題」が残っている—と強調している。
これは、中国への牽制だろうな。
中国特に軍部からの「刺激的な発言」が多いことなどに注意を喚起しているのだろう。
1100兆円もの借金をどうするのだ?---と中国に聴いているのだ。
借金もまともに返せない国が、「態度ばかり尊大」で、世界から「人民元を世界通貨」と認めてくれるのか---と。
imf
が、既に人民元をsdr
の構成通貨として認めた訳ではないのだぞ。
どうするかを判断するのは来年の10月だ。それまでに「資本規制の自由化」などの多くのハードルをクリアしなければならないのだ。
今、中国には殆ど、借金を返還するためのドル、ユーロなどがあるまい。
だから、中国は「必死」なのだ。
米国の元財務長官は、中国の苦境を充分に知った上で、これから多くのハードルをクリアしないと、sdrの構成通貨として承認されないし、されなければ人民元を印刷して1100兆円もの借金を返還するという「離れ業」もできないのだぞ。
いい加減、口を慎め、尊大な態度をとるな—てなことを中国に向かって言っているのだろうな。
※追記。
米国の懸念の内容をもう少し詳しく書いた記事があった。ご紹介したい。
--ここから--
国際通貨基金(IMF)が準備資産「特別引き出し権(SDR)」の構成通貨に人民元を採用する見通しになり、国際金融分野での中国の存在感が高まる。
ただ、不透明で自国の利益を優先した為替政策は取りにくく、経済が減速している中国からの資本流出が加速する恐れもある。
中国は金融制度改革と経済の安定化を両立させて、市場の信頼をつなぎとめる必要がありそうだ。
構成通貨の見直しの年にあたる今年、中国政府は人民元の採用を求めた。
しかし、人民元への信頼は中国経済の減速に伴って落ち込み始めている。
米財務省の推計によると、今年1~8月の間に中国からは5千億ドル(約61兆円)の資本が流出。 8月の人民元の切り下げが「人民元はさらに値下がりする」との観測を呼んで流出が加速。
人民元は現在は相場の変動が制限されているが、構成通貨になれば「自由に取引できる通貨」として規制は緩和される。
元IMF高官ラックマン氏は「規制が緩まれば、さらに資本流出が加速する。外貨準備が尽きてくれば、人民元危機につながりかねない」と警鐘を鳴らす。
ただし中国経済に対しては輸出主導の経済から、内需型の安定的な経済への転換を図らなければ、中所得国の枠から抜け出せなくなるとの分析も多い。
そのためには人民元取引を含めた金融制度を改革して海外からの投資を呼び込むなどの対応が不可欠。
国際問題研究所のケネディ氏は人民元を構成通貨とすることは、中国に金融改革を促す効果があると指摘。
「金融改革には資本流出などのリスクもあるが、経済構造の転換させるにはリスクをとるしかない。 中国は段階的に改革を進めるつもりで、市場に賢明に対応できることを示せば中国への信頼は回復する」と。
--ここまで--
まぁ、記事の表現は温和な感じだが。
imfの冷酷さは、世に知られたことだ。
「やらなければ、もう放置する」--てな感じなのだろうな。