2021年5月15日土曜日

この道具を軽んずる感覚ってなんだろう。アメリカで育てばこうなるということか

 

そういえば、料理の鉄人で勝ったアメリカ人料理人が、まな板を踏みつけていたのをみたなぁ。

あとから、日本の料理人がその行為を批判していたが。いや、なにかというと、テニスの大阪選手が、どこかの試合で負けて、腹いせにラケットを破壊したようだ。それをラケットを提供しているヨネックスが不快だとコメントした。当然だと思う。

 その記事をみてみようか。

 テニスのイタリア国際・女子シングルス2回戦に出場した大坂なおみ選手(日清食品)の行為が、物議を醸している。大坂選手は512日(現地時間)の試合で、米のジェシカ・ペグラ選手にストレートで敗れ初戦で敗退。思うようにプレーが出来ずフラストレーションが溜まった大坂選手がラケットをコートにたたきつけ破壊するという一幕があったこの行為に注目が集まり、Twitterでは「ラケット破壊」が日本のトレンドになった。テニス選手が、孤独な戦いの中で自分への怒りなどからラケットを破壊することは過去に何度もあった。今回、ラケットを大坂選手に提供するYONEXはどう受け止めたのか聞いた。大坂選手に対するコメントには中傷を含むヘイトも大坂選手がラケットを破壊する場面があったのは、第1セットの後半。ラケットをテニスコートに3回ほどたたきつけて破壊した。この行為自体は、プロテニスの試合では珍しいことではない。過去には、ノバク・ジョコビッチ選手や錦織圭選手もラケットを破壊した経験がある。Twitterでは「ラケット破壊が話題になっているけど、テニスの試合ではよくある事」という意見もあった一方で「プロとして道具に当たるのはどうかと思う」と疑問の声もあった。見過ごせないのは、コメントの中には、大坂選手を中傷するようなヘイトコメントが散見されたことだ。もちろん、今回の大坂選手の行為を「受け入れられない」としながらも、「ラケットを破壊することを人種やルーツに繋げることは違うと思う」というコメントもあった。

補足、感想など

 日本で寿司の職人が、なにかの勝敗を決するような競技で敗北したとき、包丁を破壊するか?絶対にありえないことだろう。剣道をやっていて、敗北した選手が竹刀を破壊するか?それもありえないことだろう。

 どうやら、アメリカという国の文化の中に、こういう「道具を軽んずる」という傾向があるのだろう。過去、科挙制度のあった中国・韓国ほどではないとしても、肉体労働を卑しむ、軽んずる文化というものがあるのだろうな。それが、「道具を軽んずる文化」というものに繋がっていそうだ。

 あぁ、それがアメリカのブルーカラーか。ちょいと、ウイキペディアをみようか。

 --ここから--

 雇用者から提供される制服や作業服の襟色に青が多いことに由来する。職種としては、土木・建築関係(土工)や、ビルメンテナンス、警備員、運輸・倉庫・工員(組み立て作業員、溶接工、旋盤工、塗装工など)・メカニックエンジニア(整備工、修理工、広義の技術者)など多岐にわたるが、狭義では特に「ものづくり」(製造業)の作業に直接携わる工員を指す場合もある。また、「ブルーカラー」という語は「中卒(低学歴)でもできる仕事」「頭が悪くて勉強ができないために仕方なく体を使って働く人間」といった下賎なイメージで見られやすい(→3K3D)ため、差別用語ではないかという人もいるが、一部の職業には国家資格を取得しないと就職不可能なものも存在し、冷戦時代のソ連や東欧のように、体を使う工員を高貴と見る国も少なからず存在し、アメリカにおいても西部開拓時代に現場で農業や林業を営んでいた先祖たちの精神を「フロンティアスピリッツ」として崇めている面がある。イギリス人も人口の8割が現場のワーキングクラスであるが、それを誇りにしているブルーカラーの人々もいる。そのため、一概に差別用語とは言えない

 --ここまで--

 微妙な言い回しではある。まぁ、ブルーカラーって、アメリカの中では低く見られがちな人達だと解釈すれば、そう間違いではあるまい。また、中国の雑貨品をもっもと多く買っているのは、アメリカ国民だ。アマゾンで検索してみれば、テニスラケットなんて数千円のものも多くある。結局、このあたりだろうな。低く見られがちなブルーカラー層、低額な中国産の雑貨品(テニスラケットも含まれるのだろう)があいまって、アメリカ人には、「道具そのものを軽んじてしまう」のだろう。

 さて、ヨネックスの対応をみようか。

 --ここから--

大坂選手にラケットを提供する契約を長年の間結んでいるYONEXの宣伝担当者を取材。今回の大坂選手の行為について、次のように回答した。

弊社のラケットは、自社工場で11本作り上げているものです。ですので、今回のような行為は決して望みません。大坂選手は世界ですでに活躍しているアスリートでありますので、影響力があります。ジュニア世代やキッズたちが今回のような行為を真似することを危惧しております。引き続き用具の提供で大坂選手を支援し、応援する気持ちは変わらないとした上で、今後同じようなことがあれば、注意をする可能性があるとした。このような行為がもしまたあった場合には、大坂選手のマネジメント会社を通じて、注意をさせていただくことがあり得るかもしれません

 --ここまで--

 上の記事には、日本人からの書き込みがあった。いくつか拾ってみよう。

 --ここから--

16: >>1ヨネックスのラケットがしょぼいからミスったんやろ そう言う態度やん

135:>>1大坂なおみがヨネックス使ってるなら、ヨネックス購入している我々が甘いんだね日本製と思って使ってたがあんな扱いされるのは我慢ならん、大坂にとっては無償提供なんだろうが我々は身銭で購入しているんですよ、次はWilsonにしよう

140:ラケット壊しって自分のミスを道具に押し付けた意味だからこそ、プロとしてどうよ?という話が出てくる訳で( ・∀・)メンタル弱そうだし、彼氏と上手くいってないんだろうな()

33: >>26素材もこだわっていてガットはクジラのヒゲを使っている

189:>>26大坂なおみが使ってるのは選良品を手仕上げでバランス調整してる

9: >ラケットを破壊することを人種やルーツに繋げることは違うと思う いや人種はともかく生まれ育ちは関係してるだろ

21: 他のスポーツでキレて道具壊すってあんま見ない気がするんだが

27:ゴルフぐらいかな

22:これはその通りよね自分の頬でも張りゃいいもの物に当たるとか最低やわ

40:野球選手がバット折ったりグローブ 叩きつけたり、サッカー選手がボールを蹴ったりは良いの?

48: >>40たまに処分食らうじゃないか

42:海外ではラケットに当たる行為は容認されても日本では疑問符付くわなしかも見た目は日本人じゃなく、話す言葉も英語だこの2つで同じに見られたくないと感じるのは当たり前だろう

52: テニスプレイヤーってよく破壊するよね物に当たりたくなるんだろうな

55:まあ物に当たって心を落ち着かせるのは普通にあることだから長嶋さんも怒りで火鉢蹴って骨折したでしょプロとして道具を大事にって、まあ道徳観念としては分からんでもないけど人間いつもいつもそう冷静ではいられない

79: バイクレースで表彰台逃したライダーが自分のマシンを蹴倒すのか?絶対やらんだろラケット職人に申し訳ないとは思わんのか思わねーんだな

80:ラケット投げつけたことに対して何か言ったら人種差別だって言うんでしょ?女子のテニスなんてパワーだけで勝てるとか全然楽しくないわ

85:見苦しいしなんか居たたまれない気分にさせられてしまう物にあたる人って他人にも平気で当たり散らす人が多いし

128: 錦織もラケット破壊してたよね

139: >>128錦織なんてテニス界じゃナダルの次にラケ破壊しないってくらい壊さん選手やぞ最後に壊したのは4年前でその時でさえ数年ぶりってくらいや

129: 確かにテニスでよく見るけどさ、マナーに厳格!紳士のスポーツ!観客は喋るな!とかいって、最後は物にあたり商売道具を破壊しておいて力及ばずの美談にしてんのどうなの

142: 人の気持ちがわからんのか。トッププレイヤーの気持ちくらい解ってやれよ有数のラケットメーカーだろ。高校球児にガッツポーズするなって禁止してる高野連みたいな人でなしかよ

145:めっちゃガキのように悔しがることで相手の勝ちを這えさせるというマナーだよ でも時代と共に変わっていっても言いかもね 昔はこういうマナーで盛り上がったんだ

148:日本人は礼節を重んじる壊して大暴れ被害者アピールは人として未熟の証拠

150:マジで気分悪いスポーツやる資格ないわコイツ道具を作る会社に努めてる俺にとって不快すぎる。去ってほしい。

2. 黒人差別問題からキャラを変えたんじゃないか?

 --ここまで--

 自分が生きる上で必要な道具であろう。それを、簡単に破壊してしまうという感覚が筆者には理解できない。筆者ならば、自分のpcあたりだろう。気に食わないとpcを破壊するのか。そんなバカなことができる筈もあるまい。そんなことを考えれば、なによりも、「いま、生きていくために必要な道具」に畏敬の念をもってもらいたい。