2011年9月7日水曜日

日本は中国との間に領土問題などない。

▲昨年、尖閣諸島で中国船が日本の海保の船にぶっつかってきたという事件があった。

民主党の歯切れの悪い対処の方法(あれはなんだ、国の中枢部<特に菅さん>が判断すべきことを、末端である沖縄の地検に判断の責任を押し付けるという卑怯極まりないことをして)で、中国人の船長を釈放した。

あの船長が、中国では自宅軟禁のような状況らしい。

この中国内部での対応の変化の背景になにかあるのだろうか。

おそらく、一つは、中国政府は、日本人が切れる線を瀬踏みしているのではないのか。これ以上、刺激すると、日本国内で核保有へ一挙に世論が傾くという…そんなギリギリの線を見極めようと考えているのだろう。

もう一つは、江沢民前国家主席の死亡ということか。

反日の姿勢をとり続けた指導者がいなくなったことで、胡錦濤主席は、日本との対応のしかたに自由度が上がったということをこの流れは意味していないか。

以下、新聞から抜粋。

中国当局は沖縄・尖閣諸島付近での漁船衝突事件以降、自国漁船への監視を強化し不用意なトラブル発生を防ぐ一方、日本の政治空白を利用するなど用意周到な「領海侵犯」を繰り返すことで、南シナ海のみならず東シナ海においても海洋権益の拡大を狙っている。

昨年9月、衝突事件を起こした中国人船長(42)は今、「国民的英雄」から一転 して自宅軟禁される身となっている。

 船長は帰国後、福建省の「道徳模範」に選ばれ、ヒーロー扱いを受けた。

しかしそれはあくまでも「中国外交の勝利」を国民に宣伝するパフォーマンスにすぎなかった。

船長は、福建省晋江市の自宅に戻ると、地元当局の監視下に置かれ、漁に出ることもできなくなった。

中国情報筋によると、当局は周辺の漁民に対し、尖閣諸島周辺に出漁することを厳しく禁止している。

衝突事件は日本国民の対中感情を悪化させただけではなく、国際社会における中国のイメージを低下させた。

また、クリントン米国 務長官が「尖閣諸島は日米安全保障条約の適用範囲内」と明言したことは中国にとって大きな誤算だった。

その一方で、中国政府の公船である漁業監視船が8月24日、日本領海を侵犯。

海上保安庁の警告に対し、自主的に領海を出たという。

日本政治の空白のスキを突いた計画的な領海侵犯とみられている。

中国外交関係者は「昨年の事件は中国の外交にとってマイナスの側面もあったが、釣魚島(尖閣諸島の中国名)の領土問題を世界に知 らしめたことは意味が大きい」と。

▲補足、感想など

ボタンの掛け違いがあるようだなぁ。

そもそも、日本と中国との間に、領土問題など存在しない。

尖閣諸島の領有については、当時の中国との確認済みだ。

だから、言わば、今の中国の尖閣諸島についての言い分は、いいがかり・難癖の類だ。

つまり、中国は過去、清の時代に確認したことを、知ったことではない…と言っているのだ。

言わば、国と国との確認事項をあれはあの時の政府が勝手にやつたこと…と言っているということではないか。

いわば、今の中国のいっていることは理不尽なヤクザ・暴力団の論法だ。

それに対して、そろそろ日本は切れてしまいそうだ…と観測しているのが、アメリカであり、ヨーロッパ諸国の政府だ。(いや、こう危惧するのは、アメリカ人であれ、西欧人であれ、自分自身が他国からこんな行動をされれば、きっと切れてしまう…と思っているからだ)

日本が切れれば、核保有までもう、一瀉千里で、誰も止めることはできない。

それが分かっているから、アメリカ政府が尖閣諸島のことも含めて、安保の範囲内だ…と言及したものであろう。(このあたり、アメリカが日本の核保有をいかに怖がっているか分かる。アメリカの恐怖そのものは、日本が核保有するという事自体ではなく、日本が核保有することで、日本なりに判断し、必ずしも、アメリカの言う通りに動かなくなることを恐れているのだろうが…)

どうやら、日本が核保有を決断する閾値(しきいち)へじわじわと近づいてきているようだ。

まぁ、その背景を作ってくれる中国さまさまかな。

中国という国家は、そのもつ尊大な中華思想で、他国の危機感を煽り、いつのまにか、日本に核保有を決断させてくれるということか。