2023年11月21日火曜日

「リチウムは国のもの」 中南米資源国に保護主義広がる

 

資源を押さえれば--てな気持ちが強いのだろうが、そう一筋縄ではいかない。日本の過去の記事をみていると、様々な電池、研究がでてくる。リチウムを押さえればとしたところで、別の物質になる可能性だって大なのだ。うまく対応するためには広い視点が必要な「対象」だと思える。

「リチウムは国のもの」 中南米資源国に保護主義広がる始まった鉱物争奪戦 20231121EVに不可欠なリチウムは国際的な争奪戦が激しくなっている 928日、メキシコの首都メキシコシティ中心部の国立宮殿。大統領のロペスオブラドールが「リチウムは戦略的鉱物であり、国家に帰属させた」と宣言すると会場は静まりかえった。政府は中国の江西贛鋒鋰業(ガンフォンリチウム)の傘下企業が握るリチウム利権を取り消すと決定。リチウム国有化に向けた鉱業法改正は、提出から施行まで1週間かからなかった。メキシコには世界一の生産量を誇る銀だけでなく、電気自動車(EV)に欠かせないリチウム鉱床が眠る。米研究機関によると、メキシコのリチウム埋蔵量は170万トンと、世界で10本の指に入る規模に達する。ロペスオブラドールは「ロシアや中国、米国といった外国人が搾取できないようにする」と、内向きな姿勢を隠そうともしない。エネルギー省直轄の国営企業「リティオ・パラ・メヒコ」を設立し、北部ソノラ州の鉱床でリチウム生産の主導権を取る算段を立てる。リチウムを巡る世界的な争奪戦は年々激しくなっている。資源国に保護主義が広がるのも、市場拡大が確実なEV向けで川上の需要を押さえたいからだ。特にメキシコでは米EV大手のテスラが大規模工場の建設計画を表明済みだ。資源ナショナリズムを強めるのはメキシコだけではない。南米には「リチウムトライアングル」と呼ばれる三角地帯がある。チリ、ボリビア、アルゼンチンなどにまたがり、米地質調査所(USGS)の推計では、リチウム埋蔵量は世界全体で判明している量の約6割に上る。ここでも各国の思惑が交錯する。チリの大統領ボリッチは4月、リチウム産業の国家戦略を表明した。同国のリチウム生産量は世界2位。ボリッチは社会保障の充実や鉱山会社への課税強化を旗印に、大統領選を勝ち抜いた。筋金入りの左派に企業の権利制限への抵抗はない。アルゼンチンでは19日の大統領選の決選投票で、右派で下院議員のハビエル・ミレイが勝利した。ミレイは選挙公約で天然資源の開発に「国家の資金を提供する」としている。国内で資源保護の動きが強まっていることに一定の配慮をしたようだ。南米はブラジルを含め、過半を左派政権が占める。赤色がシンボルカラーの共産主義ほどではないが、過激な主張をいとわない「ピンクタイド(ピンクの潮流)」が定着する。資源ナショナリズムの壁は当面、より高くなる。


2022/05/11以下のグラフは、炭酸リチウム1トン当たりの価格を示しています。グラフを見ると2020年には1トン当たり1万ドル(130万円)だった炭酸リチウムの価格が、2022年には7万ドル(920万円)を超えるほどまで値上がりしたことが分かります。Canary Mediaによると、炭酸リチウムの値上がりはガソリン車から電気自動車への転換が加速したことによる需要の増加が影響しているとのこと。記事作成時点で稼働している炭酸リチウムの採掘施設は電気自動車への転換が加速する前の投資によって建設されたものであり、採掘量が現在の需要に追いつけていません。このため、炭酸リチウムの価格を下げるには採掘施設に投資して採掘量を増やす必要があるとCanary Mediaは指摘しています。


「全固体リチウムイオン電池」向け量産へ、高伝導かつ低温で焼結するスゴい物質2022/3/13() キヤノンオプトロンが開発全固体リチウムイオン電池用酸化物系固体電解質

キヤノンオプトロン(茨城県結城市、奥浩志社長)は、産業技術総合研究所との共同研究で、全固体リチウムイオン電池(LIB)用の酸化物系固体電解質を開発した。高い伝導性を有しながら、従来の固体電解質より低い温度で焼結し、抵抗物質の形成を抑制する。本社工場内に酸化物固体電解質の生産ラインを設置し、2023年前半に量産・販売する計画。酸化物系固体電解質を使用した全固体LIBは、高い安全性が期待されている。これまで固体電解質として注目されることがなかった結晶性材料に、特定の異種元素を添加。電池出力に影響を及ぼす伝導性を大幅に向上することに成功した。同社の固体電解質は大気雰囲気下600―700C程度で焼結する。活物質との化学反応を抑制し、リチウムイオンの出力を向上できる。従来の固体電解質は電池製造時に1000C以上で焼結する必要があった。高温で加熱すると混合している活物質が化学反応し、リチウムイオンの移動を阻害する抵抗物質となり、十分な出力が得られない電池となる問題があった。


2022/01/25EV航続距離最長水準 パナソニックは2023年にも電気自動車(EV)用の新型リチウムイオン電池を量産する。EVの航続距離を従来より2割長くでき、電池重量あたりの航続距離で世界最長水準になるとみられる。EVは航続距離の短さが課題だったが、1回の充電で長距離移動できれば使い勝手てガソリン車と遜色なくなる。EV普及が一段と加速する可能性が出てきた。中韓勢と競争激しく 車載電池はEVコストの約3割を占める中核部品で、その性能が航続距離を左右する。パナソニックは800億円前後を投じて和歌山工場(和歌山県紀の川市)に建屋を増設し、量産設備を導入する。生産ラインの年産能力は今後詰めるが年10ギガワット時弱となるもよう。EV15万台分に相当し、パナソニック全体の生産能力の2割弱にあたる。22年に一部稼働させ安全性や効率性などの技術を確立。23年にも本格的な量産に移る見通し。米国などでの生産も視野に入れるもようだ。量産する新型電池「4680」はまず米テスラ向けに供給する。同社の旗艦モデル「モデルS」の場合、1回の充電の航続距離は約650キロメートル。同モデルに新型電池を搭載すれば単純計算で750キロ程度となる。パナソニックはテスラ以外への供給も探っている。材料や製造工程などを見直し、電池を大型化してもエネルギー密度がドがらないようにする。現行電池でも重量あたりの走行距離は世界最長水準だが新型電池でさらに競争力を高める。電池直径を約2倍にして容量を5倍に増やす。生産も効率化でき、容量当たりの生産コストは従来品より1~2割ドがる見通しだ。国内で電池工場の設備投資が実施される重要性は大きい。EVの中核部品を安定調達できサプライチェーンのリスクが小さくなるほか、経済安全保障上も有利となる。EV用電池の増産投資は世界で広がる、最大手の中国・寧徳時代新能源科技(CATL)の総投資額は2兆円をうかがう。韓国LG化学は電池子会社を上場させて1兆円程度を調達し米国などで投資する。トヨタ自動車も30年までに車載電池の生産・開発に2兆円規模を投じる。開発競争も激しくなっており、CATLなどから電池を調達する独メルセデスベンツは航続距離1000キロ級の量産を計画する。次世代電池として全固体電池も注目を集めるものの実用化には時問がかかる見通しで、当面はリチウム電池が開発の主軸となる。パナソニックはEV用電池で高いシェアを握っていたが、19年に稼働したテスラの中国工場にLG化学とCATLが参画。テスラに電池を独占供紿する構図が崩れ、シェアを落とした。新電池ににより巻き返しを狙う。


2021/11/17() 潜水艦に採用するなんて! 日本のリチウム電池は爆発しないのか?=中国 中国では近年、電気自動車(EV)の数が急増しているが、それと同時にEVに搭載されているリチウムイオン電池が爆発し、炎上する事故も急増している。2021年は1月から9月までに中国全土で1万件を超える発火事故が起きているという。日本にはリチウムイオン電池を搭載した潜水艦が存在するが、中国人からすると「潜水艦にリチウムイオン電池を搭載して、炎上したり、爆発したりする危険性はないのだろうか」と疑問に思うようだ。中国メディアの央広網はこのほど、10月25日に進水式が行われた「はくげい」について取り上げつつ、リチウムイオン電池を搭載して「爆発しないのだろうか」と疑問を投げかけている。日本の「そうりゅう型潜水艦」のうち、11番艦の「おうりゅう」と12番艦の「とうりゅう」、さらには10月25日に進水式が行われた「はくげい」にはリチウムイオン電池が採用されている。特に、おうりゅうは主機関の構成要素にリチウムイオン電池が採用された世界初の通常動力型潜水艦でもある。記事は、「たいげい型潜水艦」の「はくげい」を取り上げたうえで、「非常に大きな潜水艦であり、そうりゅう型潜水艦より潜航速度が速く、潜航距離も長いと見られている」と主張したほか、潜水艦にとって重要な「静音性」も極めて高いと指摘した。た、「はくげい」には、そうりゅう型潜水艦の「おうりゅう」と「とうりゅう」と同じように、リチウムイオン電池が採用されていると紹介。リチウムイオン電池は体積エネルギー密度が高く、充電時間も短いというメリットがあるとしながらも、特定の条件下で爆発する可能性があり、それゆえ他国は潜水艦にリチウムイオン電池を搭載することに慎重になっていると主張した。中国ではEVやスマートフォンのリチウムイオン電池の発火するなどの事故が多発している。だからと言って日本の潜水艦に採用されるリチウムイオン電池も同じようにリスクがあると考えるのは早計であり、日本のリチウムイオン電池は「潜水艦に採用できるほど」に質と安全性が高いということだろう。


東芝など、6分で充電できる次世代電池を2023年度に商業化へ 2021.09.24 東芝、商社の双日、およびニオブ(Nb)の生産および販売最大手であるブラジルCBMM(カンパニア・ブラジレイラ・メタルジア・イ・ミネラソン)の3社は2021924日、ニオブチタン系酸化物(TiNb2O7NTO)を負極活物質として用いる次世代リチウム(Li)イオン電池(LIB)の試作セルの開発を完了し、商業化に向けた共同開発契約を締結したと発表した。電気自動車(EV)向けLIBとして2023年度の商業化を目指すという。商業化が順調に進めば、EV向けLIB市場にとってのゲームチェンジャーとなる可能性がある。NTOを負極に用いるLIBは東芝が2017年に発表した次世代LIBの技術で、特徴は大きく3つ。(16分で90%充電できるなど超急速充電に対応する、(2)充放電サイクル寿命が25000回以上と非常に長い、(3)負極活物質の電位がLiに対して1.6Vも高く、Liイオンが析出することによるデンドライトが生じないため安全性が高い、である。■液系Liイオン2次電池 電解液でも超急速充電、全固体電池のお株奪う 東芝はこれまで、負極活物質にチタン酸リチウム(Li4Ti5O12LTO)を用いたLIBSCiB」を製造してきた。SCiBには上記の(2)や(3)と同様な特徴があることで、定置型蓄電池のほか、新幹線車両「N700S」、そしてマイルドハイブリッド車(MHEV、電池の電力を発進や加速時のアシストだけに使う車両)への搭載が進んでいる。ただし、SCiBはセルの重量エネルギー密度が8996Wh/kg、体積エネルギー密度で200Wh/L弱と一般の高容量LIBの約1/3しかないという課題があり、本格的なEV向けには使いにくいという課題があった。一方、NTOの電位はLTOとほぼ同じで、LTOの優れた点を引き継ぎながら、容量密度は黒鉛の2倍、LTOの約3倍と高い。LTOの代わりにNTOを負極活物質に用いた次世代SCiBはエネルギー密度がSCiBの約2倍で、高容量LIBとの差を大幅に縮めた。最近、EVでも安全性や低コスト性重視の立場からセルの重量エネルギー密度が約200Wh/kgと、高容量LIBより低いリン酸鉄(LFP)系LIBを採用する動きが広がっている。今回のNTOLIBは、エネルギー密度でLFPLIBとほぼ同等、急速充電性能や充放電サイクル寿命の点ではLFPLIBを大きく上回るとみられ、EVを含む幅広い用途で使われるようになる可能性は十分ある。新型EVに搭載して実証へ 東芝と双日、CBMM3社は、20186月時点でこのNTO負極材料について共同開発契約を結んでいた。今回の3社の発表は、これまでのセルの開発から、量産プロセスの確立や早期の市場投入へと協業のフェーズを1段階先に進めるというものだ。より具体的には、CBMMがドイツTraton(トレイトン)グループのブラジル法人の1社〔Volkswagen Caminhoes e Onibus(フォルクスワーゲン・カミニョイス・イ・オニブス)〕と提携。NTO負極のLIBを搭載する新型商用EVを設計し、電池の特性や車両運行データの収集を通して、このEVと電池を実証する。Tratonは、ドイツVolkswagen(フォルクスワーゲン)傘下でトラックやバスなどを扱う。東芝、およびCBMMの日本市場向け総代理店である双日もこの実証に参加する。


2019/8/28リチウムイオン電池はエネルギー密度が高いためさまざまな電子機器で使用されますが、過充電に対する保護が必要なこと、短絡から保護する必要があること、製造に大量の水を要すること、鉱物を採掘する際に有毒な化学物質を使用し環境を汚染すること、など、さまざまな問題点が存在します。またリチウムイオン電池の需要が増すことで価格が高騰しているという問題も指摘されており、エネルギー需要に見合う新しい電池の開発が急務とされていました。そんな中で、インド工科大学マドラス校の研究者たちが新たに鉄イオン電池を開発したと発表しています。研究者はリチウムの代わりに鉄を多価イオンの電荷キャリアとして使用。鉄は他の金属に比べより安価で、イオン半径がリチウムイオンと同程度に小さく、酸化還元電位がリチウムイオンよりも高いというメリットが存在するのですが、これまで充電式の金属イオン電池の材料としては見逃されてきたとのこと。このことからチームは鉄イオン電池の開発に取り掛かりましたが、電池に最適な電解質の開発に課題がありました。開発された鉄イオン電池は、片方の電極に金属酸化物を、もう1つの電極に軟鋼が使用されたもの。このデザインによりチームはリチウムイオン電池の60%のパフォーマンスを生み出すことに成功しました。鉄は充電中にデンドライト(樹枝)状にならないため、短絡が起こりにくいと研究者は述べています。このため、リチウムイオン電池に比べてコスト効率が高く、ショートなどの危険性が低くなるそうです。またリチウムイオン電池の製造は、リチウムの反応特性のため、コントロールされた雰囲気中で行う必要がありますが、これも製造コストを増加させる原因となります。これとは対照的に鉄イオン電池は自然の大気の中で製造することが可能。研究チームは実験において、自然の大気中で作られた鉄イオン電池が、コントロールされた雰囲気中で作られた鉄イオン電池の72%のパフォーマンスを実現することを示しました。  *by Ha4ipuri この研究は鉄が多価イオンの電荷キャリアとして使用できることを証明した始めてのもの。20198月時点では鉄イオン電池は150サイクルの充電と放電に耐え、50サイクル後も容量維持率は54%と安定性を示したとのこと。一方でエネルギー密度は220ワット時毎キログラムですが、さらなる最適化とテストを繰り返すことでより高いエネルギー密度を実現できるものとみられています。


エネルギー】リチウムイオンの15倍。カーボンナノチューブを使った超高容量な「リチウム空気電池」 2017/04/08()   国立研究開発法人物質・材料研究機構は5日、 従来のリチウムイオン電池の15倍に相当する高い蓄電容量を実現したリチウム空気電池を開発したと発表した。 現状のリチウムイオン電池は、小型で高電圧、長寿命だが、蓄電容量に相当するエネルギー密度がほぼ限界に達している。 そういったなか、リチウム空気電池はあらゆる二次電池のなかで最高の理論エネルギー密度を持つ「究極の二次電池」とされ、 蓄電容量の劇的な向上と大幅なコストダウンが見込まれる。これまでは、少量の材料での電池反応を調べる基礎研究が中心だったが、空気極材料にカーボンナノチューブを用い、 空気極の微細構造などを最適化することで、リチウムイオン電池の2mAh/平方cmに対して15倍となる、30mAh/平方cmという蓄電容量を実現した。 今後は、セルを積層したスタックの高エネルギー密度化や、空気から不純物を取り除くなどの研究を進める。


【社会】海水から簡単にリチウム回収…セラミックス膜で分離、「発電」も - 原子力機構2014/02/08() 海水に含まれるリチウムを特殊なセラミックス膜で簡単に分離、回収する技術を開発したと、日本原子力研究開発機構が8日までに発表した。リチウムイオンが膜を通過する際に「発電」 もできる。今後、膜を薄くして効率を高め、面積を拡大して回収量を増やすことができれば、 工業化が期待できるという。 リチウムはリチウムイオン電池に使われ、携帯電話、パソコンや自動車、家庭用蓄電池向けに 需要が高まっている。大半が南米の塩湖で生産されるが、供給不足に陥る恐れがある。一方、海水にはリチウムが無尽蔵に含まれるが、濃度が非常に薄いため、回収に エネルギーが必要な場合は採算が合わない。


【技術】リチウムイオン電池の寿命を12倍に向上 正極加工に新手法 2016/11/24() ◆リチウムイオン電池寿命を12倍に、正極加工に新手法  エンジン部品や工作機械、電池製造などを手掛ける安永は20161122日、リチウムイオン電池の正極板製造に独自技術を導入し、電池寿命を同社の従来製品比で12倍以上に向上させることに成功したと発表した。 微細加工技術を用い、正極板の集電体と活物質の結合力を改良することで実現した。 電池反応の中心的役割を担い、電子を送り出し受け取る酸化・還元反応を行う活物質。 この活物質と集電体(電極)は、一般にバインダーなどの結着材の力で面結合している。 しかセル製作時の曲げ応力や、充放電による活物質の膨張収縮などによって徐々に剥離していく。 そしてこの剥離が電池の寿命に大きく影響する。 そこで安永はこの活物質と集電体の結合力向上に取り組んだ。 独自の微細金型形成技術を用い集電体に微細な特殊加工を施し、電極表面に規則正しい幾何学模様の微細溝を形成。 これにより電極表面積が拡大し、さらに活物質層に対してのアンカー効果で剥離を抑制することに成功した。 さらに集電体への微細加工時に形成される貫通穴が、両面からの活物質同士の結合による剥離耐性の向上と、電解液の偏在防止という相乗効果を生むことも分かった。次にこの正電極を用いた試作セルで、第三者による充放電サイクルの耐久試験評価を行った。初期容量から70%に減る時点までを寿命とする。すると従来品は5000サイクルで容量が70%にまで減少したのに対し、開発した正電極を用いたセルでは6万サイクルを必要とした。 つまり、寿命が約12倍に向上したことになる。 なお、試作したセルは500mAh(ミリアンペアアワー)のラミネートセルで、正電極材料にはリン酸鉄リチウムを、負極は被覆天然黒鉛電極を使用している)。同社によれば今回の微細加工による集電体と活物質の剥離抑制技術は、特に導電性の低いリン酸鉄リチウムやチタン酸リチウムなどに対し、抵抗低減効果による高速充放電性能の向上に有効だという。


2014/12/04()日豪企業連合、リチウム生産開始 安定調達に貢献 産経新聞 日豪の企業連合が11月下旬からアルゼンチンでリチウムの本格生産を始めたことが3日、分かっ た。日本企業によるリチウム生産は初めて。リチウムは電池の正極材などに用いられる希少金属で、今後も需要拡大が見込まれている。日本企業による本格生産開始で、今後の安定調達につながるとみられる。 本格生産を始めたのは豊田通商と豪オロコブレの合弁企業。石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)から、資源探査や開発資金の債務保証などの支援をうけ、アルゼンチン北西部のフフイ州オラロス塩湖で生産準備を進めていた。年産1万7500トンを計画しており、豊田通商が全量の販売代理権を持つ。日本への輸出割合は不明だが、日本の年間輸入量は現在1万~1万5千トンで、リチウムの安定調達に大きく貢献する見通しだ。

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