▲今でも思い出す。
1960年代半ば、なにも書いていない答案用紙を片手に高々と持ち、「造反有理」なる戯言を大声で言い放っていた女子学生を----。
紅衛兵なる当時10代の若者達が、凶暴なる「ゴロツキ集団」と化して、4000万人以上の当時の中国国内の文化人、職人、教養人を殺害し、一部人肉食し、文化財をことごとく打ち壊し、名刹というような国宝級の建物を打ち壊してしまった。
どこに、この中国人のもつ「破壊グセ」の核心があるのだろう。
自分たちの先輩達が営々と工夫し、後輩たちへ「残してきた技術」を、こう易々と「捨て去る」ことができるのはなぜなのだろうか。
結局のところ。
中国人には、「知識とか技術とかいうものへ畏怖・畏敬の念」がないのだろう。
別の言葉でいえば、「知性主義」というものが、民族の「主たる柱」となりえない—そういう民族だということだろうな。
そうか。
中国人の識字率なんて、20世紀半ばでもせいぜい一桁二桁程度か。
知性主義もへったくれもないということか。
以下、新聞から抜粋。
小林製薬の漢方薬「清肺湯ダスモック」が中国人旅行客の間で人気となっている。
中国では大気汚染が深刻化しているが、「中国人が長年悩まされてきた問題が日本によって解決された」と報じるメディアもある。
中国メディアの新浪は、中国人が大気汚染の「特効薬」として、買い求めている小林製薬の「清肺湯ダスモック」の原材料は中国産だったと紹介。
中国で生産された電気炊飯器や温水洗浄便座が爆買いの対象となった過去と同様に、中国人が中国産のものを爆買いする事例が再び生じていると伝えている。
記事は、清肺湯ダスモックはもともとタバコの煙や排気ガスなどによって生じるたんをやわらげ、呼吸を楽にするための薬であると伝え、2016年4-9月の売上が前年比で約40%も「突然」伸びたと紹介。
これは大気汚染に苦しむ中国人の消費が売上を押し上げたものだと伝えた。
続けて、「日本人が漢方薬を中国人に売る」という構図が生じていることについて、「信じがたいが本当に起きていること」と伝え、中国発祥の漢方薬は現在、世界市場においては日韓が約80%のシェアを獲得しており、中国企業が生産する漢方薬のシェアは5%程度にすぎないのが現状と指摘。
特に、日本企業が生産する漢方薬の原材料の大半は中国から輸入しているものだとし、中国は現在、漢方薬市場で原材料を供給する役目に過ぎないと主張。
また、日本企業は現在、東南アジアや中央アジアで栽培、生産された生薬を購入するようになり、中国の漢方薬の原材料市場における地位も失われつつあるのが現実と指摘した。
中国人旅行客が15年に日本で電気炊飯器や温水洗浄便座を爆買いした際、中国ではこれらの製品は「実は中国産」であることを指摘する声が断続的にあがったが、それでも中国人消費者は「日本企業の製品」であるとして爆買いを止めなかった。
漢方薬においても、中国から原材料を輸入し、日本企業が独自の製品として発売し、それを中国人旅行客が買い求めるという過去の構図と同じ現象が起きていることに対し、記事は「漢方薬は中国発祥なのに、中国は日本に圧倒的な負けている」と悔しさをにじませている。
▲補足、感想など
だから。
これが「技術の蓄積の差」なのだ。
身近な例でいえば、レアアースでこういう事例を見てきたではないか。
日本は、レアアースの精錬技術をもっている。中国はもっていないから、原材料を輸出するだけで、価格決定権をもっていない--。
悔しいと思うなら、今から100年という歳月を架けて、レアアースの精錬技術を開発すればいいこと。
漢方薬でも同じだ。
日本は江戸時代から漢方薬の「技術を蓄積」してきたのだ。
その「技術の蓄積の差」が、記事のような現象として発現するのだ。
中国にだって、そこそこの「漢方薬」に関する技術の蓄積があったろう。1960年代半ばまでは。
その大切な技術的蓄積を尽く破壊したのは、冒頭でふれた「造反有理」なる戯言を広言する紅衛兵なる「ならずもの集団」ではなかったのか。
自分たちで、先輩達が営々として努力し工夫した「技術的蓄積」を破壊するというのは、どんな気持ちなのだ?
おかげで、「漢方薬」なるものを中国人自身で造ることもできないということか。