▲中国人に「常軌を逸している」と言われてもなぁ。
食事というものは、その地域の特産物と歴史とが絡んでいる。
他郷の人には想像もつかないてな物も多い。
背景にあるのは、そこで生まれ育った人達の「試行錯誤」の蓄積だということだ。
もしかして、「食べてみたら美味しいかも?」という試行とその結果が積み重なったものだ。
記事では紹介されていないが、石川県には「フグの卵巣のぬか漬け」というものがある。
フグの毒のある卵巣を、数年間、塩漬けと糠漬けをして、毒が抜けて食べられるなんて、どうして分かったのだろうか。
食品として完成するまでに、どれだけ多くの人達が亡くなってことが想像できるが、「それでも食べたかった」ということだろう。
表題の「常軌を逸している」なんて表現は、こういう食品にこそ、適切なものではないのかな。
以下、中国の新聞から抜粋。
中国では日本人が普段は食べないものが食材として使用されるケースは多い。
広東料理は「飛ぶものは飛行機以外、四つ足は机と椅子以外は何でも食べる」とも言われるが、これは多岐にわたる食材を使用することを形容した言葉だ。
国が異なれば食べ物も異なるというのは常識だが、中国メディア騰訊は日本には中国人を含めた外国人から見ても「常軌を逸している」と感じる食べ物や飲み物があると伝える。
まず、日本にはワサビを副原料に使用したビールがあることを紹介し、「ワサビが苦手な中国人は多いが、ビールの苦味とワサビの辛さが混ぜ合わさると一体どのような味になるのだろうか」として、中国人からすれば「常軌を逸した組み合わせ」であると主張。
続いて日本人が「マグロの目玉」を食べることも驚きと指摘。
日本でも「マグロの目玉」はそほどポピュラーな食べ物ではないが、マグロの水揚げ量の多い港町では確かにマグロの目玉は食べられ、目玉を食べるなんて中国人にとっては「常軌を逸している」と感じる。
さらに記事は蜂の成虫をそのまま入れた煎餅や、タコが入ったアイスクリームなど、中国人から見て「なかなか思いつかない食材同士の組み合わせ」も多いと主張。
「飛ぶものは飛行機以外、四つ足は机と椅子以外は何でも食べる」と言われる広東料理を擁する中国人にとっても日本には奇抜な食べ物が数多くあると示している。
▲補足、感想など
だから。
食べ物は、その地区の特産物と歴史との産物なのだ。
その地区の住民たちが、自分のところで取れるもので、様々な工夫をして食べてみたのだ—その試行錯誤が日本の場合、大きな混乱がおこらなかったから、そのまま2千年近くの歴史の産物として残っているのだ。
蜂の子をつかう、マグロの目玉をつかう---当たり前じゃないか。
イナゴだって、スッポンだって、海藻だって使う。
こういう試行錯誤の結果の「粋」が、現在の日本食ということだ。
まぁ、日本人からみて、中国人の常軌を逸してものとしては文化大革命時に頻発した「人肉食」というものかなぁ。
これは、別に美味しいから—てなことではあるまいな。
相手に対する絶対的な「威嚇」だろう。相手に対して、「食ってやる」—なんてセリフ、これだけ恐怖を感ずる話もないものなぁ。
大抵のことは、奈良時代に中国から学んだのだが、こういう「人肉食」なんてものは、輸入していない。
遣唐使などが、そういう習慣を嫌ったのだろうな。