▲やっと東日本大震災からの復旧の本格的な工事が始まったようだ。
大震災の発生からほぼ1年を経過し、いささか、しびれを切らすようなタイミングだが、ともあれ、工事が始まったことを喜びたい。
さしあたりの堤防の再建工事で、500億円を切るくらいの工事だが、これによりお金が動くし、雇用も増える。
今、釜石で仮設住宅に暮らしている仕事の無い人にもなんらかの形で恩恵が回ってくる。
工事自体に参加できなくても、工事で働いている人に弁当を作るとか、作業服を洗濯するとか---という仕事も必要だろう。
そのようにして、「働くこと」で、釜石市が元気になり、そして日本という国のgnp の数字をそのまま押し上げていくのだ。
以下、新聞から抜粋。
年3月の巨大津波で破壊された岩手県釜石市沖の世界最大の防波堤が、490億円をかけて再建されることになり、26日、着工式が行われた。
釜石湾の入り口には、津波対策として、海底からの高さがおよそ60メートルもある世界最大の防波堤がありましたが、去年3月の巨大津波で倒壊した。
国は、同じ規模の防波堤を、およそ490億円をかけて再建することになり、26日、関係者が釜石港のふ頭に集まって着工式が行われた。
はじめに、出席者全員で 震災の犠牲者に黙とうをささげたあと、釜石市の野田武則市長が、「地域を守る 湾口防波堤を一刻も早く完成させてほしい」と述べた。
再建される防波堤は、陸側に石が積みあげられ、同じような規模の津波に襲われた場合でもすぐには倒壊せず、津波の高さや速度を抑えることができるよう工夫がされる ということで、4年後の完成を目指している。
式のあと、野田市長は、「防波堤は重要だが、それだけでは津波を防ぎきれない。
避難訓練などソフト面の対策と組み合わせて被害を防ぐことが重要だ」と話した。
▲補足、感想など
4年間で500億円か。
すると、年間で100億円を越えるお金が回るということになる。
冒頭でふれたように、工事には多くの人が必要だ。セメントから砂利、工事に要する建設機などもいる。
そして、宿舎から、食事、弁当というように波及効果をもたらす。それが、釜石市及びその近郊に雇用をもたらすのだ。
確かに、こういう工事に批判的な人も多いだろうと思える。
人口が4万人を切るような市にこれだけの工事費をつぎこむ必要があるのか? –とか。
しかし、三陸海岸の都市は、その主たる産業は「漁業」を中心としている。
漁業に携わる限り、漁船等を天候の変化とか高潮等の天災から守らなければならない。
そのために海岸を離れることができないのだ。
だからこそ、堤防を建設し、数メートル地盤を高くした形にしても海岸近くに住もうと考えるのだ。
これは「三陸海岸」に住むモノにとっての「宿命」とでもいうべきものだ。
そのことを理解してあげよう。そのことを大きな目で許容してあげよう。
そして、今できるだけ多くの投資をこの東日本大震災復旧のために行うことが、日本の経済を活性化させるために必要だ。
なんというかなぁ。
この「東日本大震災からの復旧」という口実というか、看板は、世界中に向かってアピールしても、世界中の誰もが批判のしようのない「口実」であり「投資」であろう。
そのことが一番大事なことだ。
この復旧に要したお金は、日本の経済成長率をそのまま押し上げる。
国民新党の亀井さんは、東日本大震災からの復旧に要する金額と期間を、総額100兆円、期間は7-8年と概算した。おそらくそのくらい掛かるのだろう。
このお金と「口実」は、日本経済を活性化させる起爆剤となりうる可能性があろう。