2015年9月17日木曜日

謝罪? それは私の国ではない、とメルケル首相。

中東などからの難民を受け入れる—という現象はどうドイツを変えていくのかな。
 大量の難民と階級社会の変化—という視点でみるとどうなのだろう。

 西欧諸国の階級社会が簡単に移民の増加などで壊れるとも思えない。
 要するに、上流、下流、最下流 と三つになるということではないのか。

 ドイツは、西ドイツと東ドイツが1990年頃併合してできあがった国だ。
 元東ドイツ国民は、元西ドイツ国民から二等国民扱いされていると聞いた。

 ならば、上でふれた単純な3区分どころではないな。
 そういう厳然たる身分制度の最下層に組こまれる元難民達が、黙っている訳があるまい。
 やれ差別されたの、オレ達をバカにしているか—てなことで、国内が混乱することが目にみえている。

 ドイツという国は、たしかトルコ系の人達も多くて、ドイツ人から差別されていた。
 今度は、トルコ系に加えて、元難民がそうなるのか。
 そこまでのことを読んでの、メルケルさんの難民受け入れなのかな。

 以下、新聞から抜粋。

 難民を無条件で受け入れる方針を一時打ち出し、大量の難民が 流れ込む原因を作ったと批判されているドイツのメルケル首相が、 「緊急事態に難民に優しくしたことを謝罪すべきだというなら、それは私の国ではない」と 反論した。

 物静かなメルケル首相が感情的に発言するのは珍しい。
 首相は難民問題を 「解決できる」と改めて持論を述べた。

 記者会見で、首相は数千人のドイツ市民が駅などで難民を歓迎したことを称賛。
 「率直に言う。もし緊急事態に(難民に)優しい顔を見せたことについて、私たちが謝罪を 始めなければならないとしたら、そんな国は私の国ではない」と述べた。

 ドイツ政府はハンガリー・ブダペスト駅などで難民が劣悪な状況で足止めされている事態を 受けて今月初め、難民登録をしていなくても無条件で受け入れる方針を決定。
 その結果ドイツに 6万人以上が流入した。
 与党内の保守強硬派から反発を受け、13日に国境管理の一時復活を 決めた。


補足、感想など

 メルケルさんは、東ドイツの出身だ。
 冒頭でふれた。
 元西ドイツ国民から、二等国民扱いされたことがあるのかもしれないな。

 しかし、難民問題は単なる人道主義だけで取り扱うような簡単な問題ではない。
 ドイツ語も解しない大量の人間に対して、宿舎、食料を用意して語学の習得、職業訓練をしなければならないのだ。

 そして、仮に語学を習得し、職業訓練ができたとしても、元の国の治安が回復すれば、帰国するという可能性の高い人々なのだ。

 また、価値観の違いから、ドイツに馴染めない人間が泥棒などの犯罪者となる可能性も高い。
 それだけのリスクを覚悟してのメルケルさんの「無条件での受け入れ」という言葉なのか?

 どうも、ドイツ人って2011年の日本の福島原発の事故の際の、ドイツ国内での原発の取り扱いにせよ、「軽挙妄動」という行動にでがちな民族だ。<要するに、指導者達が頭デッカチなのだ>

 「難民受け入れ」の向こう側になにがあるのか・なにが起こるのか--が見えない人が多いのだろうな。