2019年1月20日日曜日

階級社会のエリートは、技術者には向かない。日産とルノーの統合について


ヨーロッパのエリートって、綺麗な服を着て、一番奥の机に座り、他者に指示だけする—というのが、お好みらしい。
 階級社会では、エリート以外は、新奇なものを考えることを期待されてしないようだ。
 フランスのような国の、エリートとか、それ以外の技術者が、日産のような会社の技術者とやっていけるか?
 日本人の技術者なら、作業服を着たまま、そこらに仮眠を取りつつ、新しいものをつくることに興奮するだろう。

 つまり。
 日産とルノーでは、技術者の「質」が違いすぎるのだ。

 フランスのルノーがなんたら珍妙なことを言っている。

2019/01/20()
 フランス政府がルノーと日産自動車を経営統合させる案を日本政府に伝えたことをめぐり、日産社内からは反発する声も出ている。独立性を失いかねない統合に、西川(さいかわ)広人社長は以前から反対しており、「ゴーン以後」の経営体制をめぐる攻防の激化は必至だ。
 フランス政府の案について日産関係者は20日、「今回、日本政府とそういう話があったとは承知していない」としながら、「(フランス政府が)また勝手なことを言っているな、というのが率直な感想だ」と不快感を隠さない。

 日産側には現在の両社の資本関係への不満が強い。ルノーが日産株の43%を保有しているのに対し、日産はルノー株の15%しか保有しておらず、比較的弱い立場に置かれているからだ。
 現状をベースとして経営統合が立案されれば、ルノーや、ルノーの筆頭株主であるフランス政府の影響力が強い統合形態になりかねない。日産はルノーとの提携関係を維持していく方針だが、経営の独立性が薄まる提案は受け入れがたい。

 このため西川氏は以前から、「アライアンス(企業連合)の中で各社が自立性を持つことが成長するエネルギーの源泉で、それを犠牲にすることは考えられない」と、経営統合のメリットを否定してきた。
 このほか取締役の選任を議題とする臨時株主総会をめぐっても、開催を求めるルノーと慎重な日産との間で相違が残っており、今後、主導権争いが激しくなりそうだ。

補足、感想など

 冒頭でふれた。
 日産が、ルノーと経営統合する可能性は、ほとんどあるまい。
 考えてみよ。
 日産の技術者達が、階級社会のロクに本も読まないアホな技術者とか、油まみれになることを嫌がるエリート技術者と一緒に仕事ができるものか。

 1980年代か。フランスのエリートが、日本人に頭を下げて、教えを乞うなんて、死んでもできない—とか言っていた。サルに教えを乞えるか--という発想なのだろう。

 ちょいと、ルノーなどの現状をみようか。

 --ここから--

2014/05/26()
【ルノー・日産アライアンス】 仏ルノーの赤字を日産が補填
 続投ゴーンCEOが敷く背水の陣
 カルロス・ゴーン・ルノーCEOの続投が決まった。だが、欧州危機が直撃した ルノーの業績は低迷している。
 近年は日産自動車への依存体質が抜けず、両社の均衡が崩れている。
 430日、仏ルノーが株主総会を開催し、カルロス・ゴーンCEO(最高経営責任者)の取締役再任が決まった。
 任期は4年。CEO職を兼務する日産自動車の中期経営計画の終了時(20173月)での 退任が予想されていることから、ルノーCEOとしての任期は今回で最後となる公算が大きい。
 ルノーが、経営危機にあった日産を救済するかたちで資本提携を締結したのは1999年のこと。
 それから15年。両社の立場は逆転した。ゴーンCEOの経営手腕で日産が復調した一方で、 欧州危機に見舞われたルノーの業績は低迷している。

 それに伴い、 近年ではルノーによる日産への依存体質が顕著になっている。
 まず、数字を見れば明らかだ。1312月期決算で、 ルノーは当期純利益820億円(58600万ユーロ)と最終黒字を確保した。
 だが、日産からの持分利益2097億円(149800万ユーロ)の貢献がなければ、最終赤字に転落していたところだ。
 詳しく見てみよう。ルノーの決算資料によれば、 通常、日本語では“営業利益”と訳す二つの勘定科目の金額に極端な差がある。
 Operation Profit1739億円の黒字、Operation Income48億円の赤字となっている。
 「一般的には、海外企業の場合、一時的な費用・損失であっても営業費用(販売費及び一般管理費) の一部と見なされて営業利益の増減に影響する。
 だが、ルノーのように例外的に、 それと切り離されることもある」(大津広一・米国公認会計士)という。
 ルノーの場合、「『一時的に発生する収入・費用』が13年は▲2042億円、 12年は▲839億円と2期共に巨額で、実質的には一時的費用ともいえない」(同)。
 ちなみに、イラン向け債権の貸倒引当金、構造改革費用などが含まれている。
 ともかくも、実質的な営業赤字48億円を日産の黒字で補填している状態なのだ。
 もっとも、今回の協業強化を疑問視する日産幹部は少なくない。
 「協業と言えば聞こえがいいが、要するに、日産の経営資源を利用して、 病み上がりのルノーを救済するスキームだ」(日産幹部)と断じる。
 また、別の幹部は、「日産からルノーへの救済支援を取り付けること。
 これが、ルノーの筆頭株主であるフランス政府が、 ゴーンCEOに突き付けた取締役再任の条件だった」とも言う。
 今後、協業を深化させる過程で問題になりそうなのが、 日産が強い事業・地域における衝突である。日産の“持ち出し”が多くなれば、 日産の成長戦略に狂いが生じるからだ。
 例えば、中国事業がそうだ。
 ルノーは日産に10年近くも遅れて中国へ参入する。
 日産の中国事業は 日系メーカーの中でシェア首位を堅持するほど順調そのもの。
 昨年進出したばかりのルノーが日産に、おんぶに抱っこの状態になることは目に見えている。
 もちろん、協業強化を担当する「アライアンス」プロジェクトには、 北米でキャリアを積んだ山口豪副社長が開発トップに就くなど、 エース級を配置しており、何でもかんでもルノー救済ありきという基準では進まない。
 だが、日産の最高意思決定機関・エグゼクティブ・コミッティメンバーの中で、 ゴーンCEOに進言できるのはアンディ・パーマー副社長くらい。
 グループ内競合で、エネルギーを浪費することにもなりかねない。
 何より、最も懸念されるのは、日産自身の成長戦略に 黄信号がともっていることだ。
 143月期決算では、世界シェア6.2%、 営業利益率は4.8%となった。
 ゴーンCEOは「投資が終わり刈り取りの時期に入る。
 世界シェア8%、営業利益率8%の目標を下げることはない」と息巻くが、 現実のハードルは高い。背水の陣を敷くゴーンCEOの悩みは深い。


2016/01/14()
 14日のパリ市場で自動車メーカー、ルノーの株価が一時23%安となった。
 仏当局が排ガス試験をめぐる捜査の一環で同社施設からコンピューターを押収したと 労働組合幹部が述べ、警戒感が高まった。
 ラルディにあるルノー施設の従業員を代表するフランス労働総同盟(CGT)の幹部、 フローラン・グリマルディ氏が電話で述べたところによると、仏経済省の不正捜査当局が基準試験と エンジン認証に関連して同社の複数の施設を捜索した。
 捜索についてはAFPが先に報じていた。
 グリマルディ氏は、フォルクスワーゲンの不祥事の後だけに排ガス基準に関する捜査であることが強く示唆されると指摘した。
 ルノーは間もなく声明を発表する予定だと回答。当局にもコメントを要請したが、今のところ返答はない。
 ルノー株はパリ時間午後0時30分で21%安。
 日中安値では23%安を付け、 1999年1月4日以来の大幅な下げを記録した。同業のプジョーも7.2%安となっている。

2016/01/14()
 VWが不正してんのに、ルノーごときにクリア出来るわけないだろ。

2017/03/16()
 フランスの自動車大手ルノー(Renault)が25年以上にわたり、ディーゼル車とガソリン車の排ガス試験で不正行為を行っていたことが15日、AFPが入手した仏不正捜査当局の報告書で明らかになった。
 カルロス・ゴーン(Carlos Ghosn)最高経営責任者(CEO)を含む経営幹部もそれを認識していたとしている。ルノー側は不正を否定している。
 報告書は、ゴーン氏を含むルノーの経営陣全体が「詐欺的な戦略」に加担していると指摘している。
 この報告書に基づき、仏検察当局は1月に同社の捜査に着手している。
 ルノー側は疑惑を全面的に否定している。
 AFPの電話取材に応じたティエリー・ボロレ(Thierry Bollore)チーフ・コンペティティブ・オフィサー(CCO)は「ルノーは不正を働いていない」と述べ、ルノー車はすべて法定の基準に従っていると強調した。
 報告書はルノーの排ガス制御に関する決定に関して、ゴーン氏が承認を他の人物に任せた形跡がない以上、最終的には同氏の責任になると記している。

 報告書によると、試験中に有害物質の排出量を少なく見せる装置が「多くの車両」に搭載されていた。
 路上走行時の排出量は試験時に比べ最大で377%多かったという。
 報告書は最近発売された車を主な対象にしているが、は、ゴーン氏はルノーの元従業員の証言も踏まえて、こうした不正が1990年から行われていたとみている。


20170929
 数年前、関越でいきなり止まったニッサン車にトラックが追突し、乗っていた家族が死亡した事件があったが、車がいきなり高速で止まるなんて、聞いたことが無かったので、注目していたが、なんの説明もなかった。
 その後、韓国製部品が多く使用されていた車種であることが分かった。
 ゴーンは韓国部品の採用で、品質及び信頼性ばかりか、ブランド力を下げてまでも、ルノーの為に日産を食い物にしている。
 また、フランスルノー工場を助け るため、インドのマイクラ(マーチ)工場を、生産性の悪いフランスに移し、ルノーの雇用を守るとは馬鹿げている。

2018/03/08
 経常黒字6074億円 貿易赤字6666億円
日産自動車(7201.T)が、フランス政府保有のルノー(RENA.PA)株15%の大半を買い取る方向で協議していることが、関係筋の話で分かった。
 関係筋3人によると、日産会長のカルロス・ゴーン氏が示した提案を巡り、両社と政府当局者らが話し合っている。
 ただ、合意にはなお大きな障害があり、政府の承認もまだ得られていない。フランスと日本サイド双方の利益を均衡させる必要があるという。
 日産・ルノー連合の広報担当者は「メンバー各社の株式持ち合い比率を変更する計画はない」と話した。
 フランス財務省の当局者は、ルノー株を日産に売却する用意があるとの指摘を全面否定した。

 仏政府保有のルノー株、日産が買い取りに向け協議=関係筋© REUTERS 仏政府保有のルノー株、日産が買い取りに向け協議=関係筋 同筋によれば、統合推進に向けた準備段階として、オランダの暫定組織が日産、ルノーと三菱自動車(7211.T)の経営を監視する仕組みも提案した。
 ルノー株終値は約5.6%高の94.44ユーロ。
 日本側の市場ルールに基づくと、日産がルノーへの出資比率を現在の15%から25%以上に高めれば、ルノーは日産の議決権をすべて失うとされる。
 フランス政府がルノー株の大半かすべてを売却すれば、マクロン大統領にとって政治リスクとなる可能性もはらむ。
 同筋によると、同国政府は影響力を失うことに加え、統合グループの本社所在地によって、雇用や税収などに影響が及ぶとの懸念もなお抱いている。
 フランス政府が提案を受け入れるためには、雇用や投資、経営参加のほか、主要な戦略決定を巡る拒否権付きの「黄金株」などの分野で、強力な譲歩や保証が必要と、同筋は話している。

 --ここまで--

 フランスの大統領をみれば、西欧社会におけるエリートとは、どのような人間か理解できるであろう。
 プライドばかり高くて、体を動かすのが嫌いという、技術者にはもっとも不適な人間だ。

 日本人技術者は、こういう階級社会で育った技術者とは、共には働けない。
 その意味で、資本がどうあれ、日産とルノーの経営統合なんて、ありえないことだ。