2012年2月2日木曜日

アメリカ軍、アフガニスタンでの戦闘を13年後半で終了。

▲米軍がアフガンからの撤退時期を明らかにした。13年というから來年の夏頃ということかな。

 今のアフガン政府に権限を移譲するという話だが、速い話が「なにもかもほっぽりだした」ということであろう。(同じように、ソ連がアフガニスタンでアレコレしたが、10年目にゴルバチョフによってなにもかも放りだして撤退した)

 筆者は別に米軍を責める気はない。

 こういう問題は、結局、「民族自決」というところへ帰着せざるをえない。
 水を飲みたくない馬を、水場へつれていっても飲みはしない。

 アフガニスタンという国の国民の大部分が、民主主義国家というものを望まない限り、民主国家とはならない。
 アメリカとかイギリス等が誤るのは、独裁者とか独裁的な政府を倒せば、自動的にすぐに民主国家ができあがる…と考えるためだ。

 今、アフリカ大陸のモロッコ・エジプト、中東等で盛んになんとか革命が起こっているが、上でふれたように、独裁者を倒せば、民主国家となる訳ではない。

 独裁者その1の後も独裁者その2が出てくるだけだ。

 つまり、独裁者をうみ出す国家と民主主義国家の間には、気の遠くなるような距離が存在するのだ。

 日本で言えば、明治維新のようなものではあるが、日本でも憲法が発布されたのは明治20年代だ。

 その距離感というものをもっと正確に把握しなければ、判断を誤ってしまう。

 以下、新聞から抜粋。

 パネッタ米国防長官は1日、アフガニスタンで活動している米軍主体の国際治安支援部隊 (ISAF)が、来年後半で戦闘任務を終えることを明らかにした。

 その後は2014年末の アフガン政府への治安権限の移譲に向けて、同国軍の訓練や後方支援にあたる。

 アフガン 治安要員を育成する資金について、日本や韓国、アラブ諸国にも拠出を求める意向も示した。

 北大西洋条約機構(NATO)の国防相会合が開かれるブリュッセルに向かう長官専用機中で、同行記者団に語った。

 オバマ米政権は、これまで戦闘任務終了の時期を明らかにしていなかった。

 パネッタ氏は、戦闘任務の移譲について「来年の中盤以降に終え、米軍は訓練や助言、 後方支援に任務を移行させたい」と言明。

 「14年は権限移譲を確固たるものにしたい」と述べた。


▲補足、感想など

 アフガニスタンのカルザイ大統領だっけ。

 結局、日本とか西欧諸国からの援助物資、資金等を上の方で、山分けする----そういう政府となってしまっだのだろう。

 來年に米軍が撤退してしまえば、また、タリバンが勢力をもりかえすだろう。

 これは、もう致し方ない。

 冒頭でふれたように、アフガニスタンの国民がなにを望んでいるか…ということだ。(その意味で民族自決だ)

 勉強したいという女子学生の目を硫酸をいれた水鉄砲で潰すような勢力(イスラム教徒は女性が勉強をするのを嫌がるのか?)がいる国家が、すぐに民主主義国家となると思うか。

 これはなぁ、と思う。
 こういう国家は、放置しておくしかない。

 独裁者1 →独裁者2 →独裁者3 というように、独裁者が続いたとしても、インターネットとかある時代でいづまでも続きはしない。

 馬が水を飲みたくなって、始めて、水場の場所を教えてやる意味が生ずるのだ。

 時間がかかっても、急速な変化を求めないことが一番大事なことではあるまいか。