※VW、EV失速で採算低下 「エンジン車回帰」で応急処置2024年3月13日 VWは量産型EV「ID.3」の生産体制を見直す 【フランクフルト】自動車大手ドイツのフォルクスワーゲン(VW)が電気自動車(EV)失速のあおりを受けている。発表した2023年12月期通期決算は売上高が15%増だったが営業利益率は低下した。欧州ではEVの生産体制を縮小し、コスト削減を進める。一時的な「エンジン車回帰」が利益率改善に寄与する皮肉な状況にある。「持続可能で前向きな発展のためにグループで準備を進めていく」。VWのオリバー・ブルーメ最高経営責任者(CEO)は13日の決算記者会見でEVシフトの堅持を強調した。ただ足元では関連投資の先延ばしが目立つ。 ■EV旗艦モデル、今夏の生産計画を延期 VWは今夏から独北部ウォルフスブルクにある本社工場で量産型EV「ID.3」の生産を始める計画を取り下げると決めた。元々は23年末から生産開始する予定だったが延期していた。ID.3は年14万台を販売するEVの旗艦モデルだ。同モデルを製造する独東部ツウィッカウの主力工場では昨秋から3交代勤務を見直し、生産ラインを削減していた。独東部ドレスデンでの組み立て工程も見直しを検討している。23年11月には東欧で検討していたEV用電池セル生産工場の投資決定を延期すると表明した。■主因はEV需要の失速にある。 欧州最大市場のドイツでは23年9月にEV補助金の給付対象から企業が外れ、12月中旬には全面的に打ち切られた。独国際自動車製造協会によると、独国内のEV販売は24年2月、前年同月比15%減の2万7479台に落ち込んだ。フランスや英国、スウェーデンなど欧州全域でEV補助金の削減・停止の動きが広がる。23年12月期はサプライチェーン(供給網)の回復から新車全体の販売台数が伸び、売上高は15%増の3222億8400万ユーロ(約52兆円)だった。ただ製造コストの上昇やEVの値下げ競争の影響などから、営業利益は2%増の225億7600万ユーロ、営業利益率は8.1%から7%に下がった。利益改善のため24年12月期に乗用車部門で数十億ユーロのコストを削減する。 ■24年は普及価格帯EVの投入なし 24年に販売を予定する新型EVはVW乗用車ブランドの最上位セダンEV「ID.7」ワゴン、傘下の独高級車アウディの多目的スポーツ車(SUV)「Q6 e-tron」、独高級車ポルシェのSUV「マカン」EVなどで、手ごろな価格帯のモデル投入はない。EV生産体制の縮小に加え、新型量産車の少なさもコスト削減にプラスに働くとみる。一方、エンジン車については中型ワゴン「パサート」、SUV「ティグアン」などの人気車をモデルチェンジし、24年に相次ぎ投入する。ウォルフスブルクの本社工場では、量産EV「ID.3」の生産を取りやめた代わりにティグアンの生産ラインの増強も検討する。独メッツラー銀行のアレクサンダー・アデック氏はEVより利益率が高いエンジン車の生産拡大は「EVの稼働率低下などの減益要因を埋める効果がある」と指摘する。VWも24年12月期の営業利益率は「7〜7.5%」と前期よりやや改善すると予測する。エンジン車に回帰する欧州とは対照的に、需要が堅調な中国ではEVシフトを加速させる。ブルーメCEOが「再建請負人」と呼ぶ、乗用車ブランド取締役のトーマス・ウルブリッヒ氏を4月から中国に駐在させる人事を決めた。 ■中国新興や米テスラに後れ 中国のEV販売では中国新興や米テスラに後れを取る。EVとプラグインハイブリッド車(PHV)を合わせた中国の23年販売台数は中国EV大手、比亜迪(BYD)の12分の1にすぎない。エンジン車を含めた新車販売全体でも「中国国内シェア首位」の座をBYDに奪われる月もあった。ウルブリッヒ氏は中国安徽省の研究開発センタートップを兼務する。出資する中国EV、小鵬汽車(シャオペン)との共同技術開発を指揮し、中国市場向けEVの開発期間を50カ月から36カ月に短縮。30年までにEV30車種の投入を狙う。 EVの失速からライバルの独メルセデス・ベンツグループは「30年にも全新車をEVとする」目標の達成が困難となった。しかしVWは「将来はEVになると確信している」(アルノ・アントリッツ最高財務責任者=CFO)と、30年までに世界のEV新車販売比率を50%に高める自社目標を撤回しなかった。販売台数の多いVWが欧州連合(EU)の厳しい二酸化炭素(CO2)排出規制をクリアするのに目標達成が欠かせないという事情もある。ただ23年のEV比率は8.3%にとどまりゴールは遠い。一方で「VWは現実的な中長期の電動化戦略を持ち、将来的にEV技術基盤の規模の効果が期待できる」(メッツラー銀行)、「フリーキャッシュフローの創出は好調」(ドイツ銀行)と市場評価は揺るがない。EV需要の停滞期に、欧州で電動化投資を途切れさせないための運転資金を確保し、中国でライバルに伍するEV生産体制を築けるかがカギとなる。
*153台燃えた立体駐車場火災、火元はVW「ゴルフTDI」…遮熱マット取りつけ不備で出火か
2023/12/25(月) 読売新聞 黒い煙に包まれ、多くの車が焼けたパチンコ店の立体駐車場(2023年8月20日、神奈川県厚木市で) 神奈川県厚木市のパチンコ店の立体駐車場で今年8月、駐車中の車約150台が燃えた火災で、フォルクスワーゲングループジャパンは25日、同社の「ゴルフTDI」が火元だったと明らかにした。製造時の不備で出火した可能性が排除できないとし、同社は22日、「ゴルフTDI」など9車種6512台(輸入期間2021年2月~23年11月)について、国土交通省にリコールを届け出た。 届け出によると、エンジンルーム内にあるブレーキ液のリザーバータンクで遮熱マットの取りつけに不具合があり、最悪の場合、ブレーキ液が漏れ、高温の排気系部品に触れると火災となる恐れがある。火災は8月20日午後、「マルハン厚木北店」の鉄骨コンクリート2階建ての立体駐車場で発生。市消防本部によると、駐車中の車計153台を焼き、約4時間後 <後略>
<以下、日本人からの反応>
*日本でも開放型の立体駐車場で起きた大規模火災として、注目を浴びた件ですね。火災原因に関してはすでに消防が、「火元はVW製、エンジンオイルが漏れて出火と推定」と報告を出しました。VWはそれとタイミングを合わせる形でリコールを届け出たことになります。この件は「プール火災だ」とかいろいろ言われており、今後の立体駐車場の防火規制に影響を与えそうです。
*もちろんメディアに出てこない情報も沢山ある中で色々検証とかしてたのは分かりますが、あれだけの火災と対象台数の中から防犯カメラから始まり、消火作業でズタボロ状態の現場から原因の特定らしき根幹にまで突き止められるって純粋に凄いと思ってしまいました。あとはVW側がタイミングよくリコールもしていた訳ですが、これを元にどの様な対応をしてくるのかですね。
*火災から車特定、原因特定、リコール発表。4か月となると消防、メーカーともかなり迅速な流れだと思う。人間が作ったもので完璧はないわけで、後は被害にあった車と駐車場への補償ですかね。対応がいいとメーカーとしての信用が高まったりもするが、人的被害がない点を幸いとして解決が速いといいですね。
*まずは、フォルクスワーゲンが調査を行い排除できない瑕疵について、真摯な対応をされていることが良いことではある。また、あらゆる車は火災になることも併せて認識しておけば、今後の判断材料にもなる。
*フォルクスワーゲンはマルハン及び被害者に対しての誠心誠意の対応とリコール対象車への早急な対策、施工を実施する事が大企業としての務めでしょう。それにより日本国民からの信頼は損なわれずに済みます。VWがどうでるかが見ものですね。
*この事故では、規模が大きかったが人的被害がなかったのが何よりだった。原因の究明と早期に対象車の改善を行い再発防止を進めてもらいたい。被害に遭われた方には補償も検討しないとね。パチンコ屋の駐車場だからと軽く見られがちだが、イオンだったらそうはいかなかった。結局燃えたわけだし、せめて時価分だけでも補償してあげてほしい。
*マルハンは車両の撤去費用などを結構自社負担しているみたいだけど、原因が分かれば請求できますから良かったですね。営業補償も請求できると思います。立体駐車場も建て替えているらしいですし、逆にVWもよく責任を認めたなという感じです。逃れられない程に明らかな不備が見つかったんでしょうかね。立体駐車場という密集した場所で発生したから被害が拡大したけど、防犯カメラがある場所だったから発生原の特定ができたし、避難も容易でけが人が出なかった。戸建てのガレージとかだと原因がハッキリせず、人的な被害も出てたかもしれない。不運なようでいて不幸中の幸いだったのかも。
*ブレーキ液のリザーバータンクとエンジンが近くにあり、適切な遮熱マット取り付けが必要だったと思われる。他の車がどうか分からないが、違った配置にしたり、タンク自体を遮熱構造だったりマットと一体にしたりできなかったのだろうか。危ない部分は警告ランプ等でお知らせしてもらえるなら良いが、これって一度ミスったら火災確定だし、ミスが製造段階だけではなく、整備中にも起こりそう。
*事故当時、ネットの一部では無根拠に原因がEVであるかのように拡散していた記憶がある。設計の不具合が原因だったと。火元の車の所有者だけでなく、延焼した車の所有者も溜まったもんじゃないでしょうね。保険でカバーできる人が多いかもしれないが、無保険でもちゃんと保証されてほしい。
*これだけ燃えたら原因探るのも容易ではなかったでしょう。恐らく火災までには至らなかったけど、プラスチック製のブレーキオイルリザーブタンクが溶けた車が結構あったってことでしょ。それなりの技術者がエンジンルーム見ると危ないかどうかは大体分かると思うけどね。問題はこの大火災がある前に、フォルクスワーゲン社が危ないって認識していたかどうかだと思います。
*リコール申請・発表以前に発生した不具合は、既に「個別の不具合」として処理済で、修理せずに手放した方々も多かろう。不具合に関しては、知らぬ存ぜぬ分かりません・・・としか言い様が無かったろうが、不具合発生件数が増えて初めて調査するという「件数レベル」が気になる。今回は「逃げ切れず!押し切れず!」で早々に認めざるを得なかったのだろうか?
*火元だった、つまり同車両が火災の起因となったと認めただけで、リコール内容が出火原因とは言ってない。一応記事にもそう書いてあるが、誤読を招く書き方になっている。VW社は同車両が火元と仮定し、もし起こり得るとしたらどこか?を究明しようとした。結果的に、もし有り得るならここだろうということで遮熱カバー関連をリコール対象とした。所有者や万が一の事故時に巻き込まれる他者の財産、生命を尊重するならば、98点を99点にするためのリコールも可能。もし不備があったから一大事だから、ということでね。今回のはそういう善意のリコールだと思います。報じるならそのように伝えて欲しいし、そうでない(疑わしい)ならもっとちゃんと詰めて記事にして欲しい。
*フォルクスワーゲンは右ハンドル専用設計をしているのでしょうか?某海外自動車メーカーは右ハンドル専用設計はしておらず、左の設計で無理矢理右ハンドル化していて、設計が「絶対こんな車には怖くて乗りたくない」と話していたことがありました。右ハンドル左ハンドルはミラー設計にはならないので、右ハンドル車だけ遮熱部品が追加で必要というのはよくあります。
*外壁の無い開放型の自走立体駐車場って、最上階でなくても、異様に暑いと思っていた。エアコンの室外機とかの熱もあるかも知れないが、天井の梁がエリア毎に空気を対流させ、全体の換気を妨げているとのNHKの番組があった。天井がそんなに高くなくフロアが広いので、外壁がないといっても空間に対する開口部はそんなに大きくないのかも。消防設備の設置基準が見直される事になるだろう。当然、駐車料金も。
2:さすが。ワーゲン、ちゃんと賠償しろよ。
3:VWが153台弁償してくれるのかな。
4:遮熱マットってなんぞや?
25:>>4エンジンルームと車内を仕切ってる隔壁に貼り付けてあるやつじゃない?
51:>>25いくらなんでもエンジンの外面の温度のせいで火がでるほどの高温になるんだろうか?そのエンジン危なすぎないか?
70:>>51取り付けに不具合とあるから遮音マットがリザーブタンクと干渉して時間を掛けてタンクに穴が空いたと予想。
7:153台もよく巻き込んだな。
12:箝口令を敷かれてたっぽいのによく発表したな。
14:リコール出してるんだな。この一件を受けて出したんだろ。VW ゴルフ、アルテオンなど9車種、6512台をリコール 火災のおそれ。
103:>>14今が出し時だな。
117:>>14ディーゼルが多いな。あのディーゼル不正が明るみに出て、ドイツ車のディーゼルモデルが日本国内で多くラインナップされたんだよ。VWは信用を失って日本国内外車シェア1位から3位へダウン、トップはメルセデス、BMWは負けじと売ろうとして無理が出たよね。
171:>>14>火災が一件発生している。あれを一件と数えて良いのだろうか?
17:150台とか補償するんか、めっちゃ金かかるな。
18:ええええ?!?これはつまり賠償する気なのか?
37:>>18意図的に起こした火災や重過失で起こした火災じゃないから賠償不要でしょ。重過失ではないはず。
54:>>37え?そうなの?自動車保険でも事故じゃないので適用外になるのか?誰も責任取らなくていいのかよ?
64:>>54失火責任法という法律があり、故意や重大な過失がある場合は除き、火災で他人に損害を与えてしまっても損害賠償責任は負わないということになっている。
24:だいたいもう保険屋で解決してるだろう。あとはVWと保険屋の戦いだ。
27:日本のVWインポーターが倒産すれば賠償しなくていいよね?
166:>>29火元じゃないなら不運過ぎだな。
33:これはVWに請求出来るのかね?
99:濡れ衣着させられたマツダ可哀想。はようガソリン版ストレート6を作らんのも悪いが。
104:これ所有者の任意保険会社が払うんだよな?
105:>>104それも自動車保険の対象はあくまで交通事故の損害に対して対物、対人が基本だから自分の車が火災で燃えた場合は車両保険に入っている場合のみ補償される。でもたいていの人は高い車両保険に入っていない。入っているのはもともとの車両価格が高い高級車だけつまり貧乏人ほど救われない。
109:>>105まじか!車両保険入ってなかったら燃やされ損?殆どの駐車場が駐車場で起きたことには一切責任を追わないとしてるだろうしね。救済策はないのかね?ワーゲンに集団民事訴訟?
116:これも火災は重過失でなければ賠償責任を負わない、が適用されるの?製造時の不備は重過失になんのかなあ。
133:緯度の高いドイツで作られた製品が酷暑の日本で駄目になるパターンだと思う。樹脂に再生品を使う決まりになっていて、本国では問題ないが日本だとダメージが大きいんだろ。
154:10万台あたりの火災事故はハイブリッドが3475台で最多だよ。アメリカの保険調べ。
162:>>154調査データが間違い>※Merkmalは4月8日、米国の自動車保険比較サイト「AutoinsuranceEZ.com」の調査内容に基づき「「EV = 火災が多い」は大間違い! むしろハイブリッド車はEVの“140倍”という現実、この米国調査をどう受け止めるのか」と題した記事を配信しました。記事中では調査内容を引用して「販売台数十万台あたりの火災発生件数はハイブリッド車が最も多く、電気自動車がはるかに少ないことがわかる。ハイブリッド車はEVの約140倍だ」と報じましたが、その後、AutoinsuranceEZ.comの調査データに誤りがあることが判明したため、4月11日に内容を修正しました。読者の皆さまにお詫び申し上げるとともに、報告いたします。
176:ドイツ車は故障が多いって5ちゃんで言われてるけど本当に多いからな。俺も燃料漏れしたことある。
2 ドイツ車も昔は高品質だったけど今は日本車の方が高品質だからねぇ。選択肢がトヨタ一択になりつつある。ホンダも日産も落ちぶれてるから…
5 クリーンディーゼル(笑)といい本当に悪質な企業だな。クリーンディーゼルもEV扇動もこの◯ホどもがハイブリッドを作れないからであり、日本国内でこんな連中を「環境派」と持ち上げ「日本はガラパゴス」などと吹聴するマスコミには反吐が出るよ。
8 >>取りつけに不具合。未開な移民をどんどんと受け入れて生産力を増強したから、労働の質が下がった。
9 VWの品質がいいなんて聞いたことがない。妙にゴルフを神格化している評論家がいて、そいつらに騙されて買ってるやつらが信じ込んでるだけ。
10 ※車両保険ぐらい入るだろ…自分が貧乏なだけ。
11 >>2昔は国産もポンコツだっただけで、ドイツ車が高品質だった時代など一度もない。
13 中国とズブズブのVWなんて◯らんっすよ。
14 VWは評論家やyoutuberに◯ばら撒くから前評判だけは地味にイイんだよね。
15 昔(90年代)。出火リコールのTV(リコール対策済み)が火元と見られるマンション火災でTVメーカーがマンション一棟を全部補償したことがあってな。かなり時間が経ってから他のビデオデッキメーカーが出火リコールを発表した。(火元のTVの下に有った型式のやつ)果たして誠意を見せるのか?リコール発表タイミングは、メーカーも判断している。今はPL法があるから逃げられないと思う。
19 >10万台あたりの火災事故はハイブリッドが3475台で最多だよ。このデマを流してるデマEV野郎ってまだいるんだ。100台当たり3.475台って言い換えれば理解できるんかな。3%も車が燃えてるわけねーだろ。アメリカの保険おすすめサイトが適当に作った捏造データだよ。
21 なんでこんなときにダイハツが(ダイハツまでもが..)
23 ハイブリッド車って言ってもトヨタじゃなくGMボルトじゃないの、LGのバッテリー使ってて問題出てたろう。
26 なんだろう、因果応報って言葉が浮かぶ。
▲ちょいと古いが、2016年頃の筆者のブログをみよう。
※2016年10月4日VWとトヨタとの未来への一手の違い。それはドイツと日本との未来をどう切り開くかの違い
▲いや、仰々しい表題となった。今、世界でものつくりに関しては、日本とドイツが双璧であろう。アメリカという国は、どうも品質管理という小難しい理屈が嫌いで、合わないようだ。で。先日のvw の電気自動車へ社運を賭ける—という判断をみて、VWの追い込まれている、その窮状というものにちょいと感慨を抱いた。このVWの「窮状」は、西欧諸国の階級社会というものの「破綻」を意味していよう。逆に言えば、西欧諸国の「階級社会」というものが、完全に崩壊しなければ、VWは、トヨタを追い抜くことはできないという意味でもある。VWが、電気自動車という「日銭稼ぎ」に注力している限り、「未来を切り開く一手」を打つことはできまい。対するトヨタは、「共に暮らすロボット」というものを発表した。高齢化社会において、つれあいを亡くして、一人暮らしという人が増えるだろう。「共同生活をしてくれるロボット」というものは、高齢化社会において、現在の「コンビニ」のような存在となる可能性があろう。<話相手となり、緊急の際に助けを求める手段となり、近縁者への連絡の手伝いをしてくれるとか-->
まず、VWの電気自動車へ傾注するという記事から。
2016/9/30 欧州自動車大手がディーゼル車から電気自動車(EV)へのシフトを強める。先頭を行くのが独フォルクスワーゲン(VW)だ。パリ国際自動車ショーでは1回の充電で最長600キロメートルを走れるコンセプト車を発表。背水の陣でEV開発を急ぐ。独ダイムラーも同じ波に乗り、欧州発のエコカー競争が始まる。✦VWが披露したEVのコンセプト車。1回の充電で600キロメートルの走行をめざす 自動車産業に次の変革をもたらすモデルになる。VWのヘルベルト・ディース氏が世界で初めて披露したのがコンセプトEV「I.D.」だ。開発中のEV専用プラットホーム(車台)「MEB」を採用し、2020年に生産を始める。電池など部品の配置を柔軟に組みかえられ、様々な派生モデルを造れる。部品共通化で量産効果を引き出し、「発売時にはゴルフ並みの価格に抑える」(ディース氏)。VWは25年までに30車種以上のEVを投入し、年間販売台数に占めるEV比率を現状の1%から最大25%に引き上げる。 ■1年前に発覚した排ガス試験の不正問題が方針転換の引き金を引いた。 欧州勢のEVシフトはVWにとどまらない。背景にあるのは燃費規制の強化。EUは最も厳しく、21年に走行距離1キロメートルあたりの二酸化炭素(CO2)排出量を15年規制値より約3割減らす必要がある。三井物産の西野室長は「ディーゼル車の進化だけで数値目標を達成するのは困難」と指摘。独ダイムラーはEV向け新ブランド「EQ」を立ち上げ1回の充電で最長500キロメートルを走れるコンセプト車を公開。独オペルや仏ルノーも新型EVを披露した。 ■部品生産や充電インフラの投資も急ぐ。 ダイムラーは電池企業を完全子会社にし、今年3月には5億ユーロ(約570億円)で第2工場を建設する。ドイツではEV普及のために官民が折半出資で総額10億ユーロを拠出、うち3億ユーロで17~20年に計1万5千カ所の充電スタンドを整備。 ■日本車大手は欧州でのEVシフトに距離を置く。 トヨタ自動車が披露したのは今冬に日本で売り出すプラグインハイブリッド車(PHV)「プリウスPHV」。電気だけで走れる距離は現行車の2倍強の60キロメートル。日常生活ではほぼEVとして利用できる点を訴えるが、純粋なEVとは異なる。トヨタ、ホンダは燃料電池車(FCV)を次世代エコカーの本命に据える。「電動化」という点では一致するものの、水素をエネルギーとするためEVとは違うインフラが必要だ。欧州は現在、新車販売の約5割をディーゼル車が占めるが、次世代車はEV、PHV、FCVの三つどもえの競争となる。欧州勢は先端技術のデファクトスタンダードづくりにたけている。そのEVシフトのスピード感を甘く見ていると、日本車大手は思わぬ劣勢に立たされる可能性がある。
▲補足、感想など 電気自動車か燃料電池車のいずれが、最終的な勝者となるのかは、分からない。自動運転というものと関連して、どっちか使いやすいか—てなことかもしれない。燃料電池車は、将来の「水素エネルギー社会」をいうものを見据え、この仕組の一部として機能する「動く機械」というコンセプトであろう。使う人間と、どうつかってもらえるか—とメーカー側は提案しながら、いずれ勝者が決まっていこう。それはそれと、トヨタは「次の一手」を打ってきた。それが「共同生活をするロボット」だ。まぁ、ロボットという言葉がなんならば、邪魔にならない無機的な共同生活者とでも言えばいいのかな。
--ここから--
トヨタ自動車は、コミュニケーションロボット「KIROBO mini」を3万9800円(税別)で今冬以降に発売する。高さ10センチと小型で、ユーザーと雑談などが楽しめる。個人向けロボットという「トヨタが全く経験したことがない」新製品だが、「人が愛車とパートナーになるように、心を通わせることができる存在を目指した」という。
--ここまで--
上でふれた。共同生活者としてのロボット—というコンセプトであろう。主として、団塊の世代を狙ったものかもしれない。話相手であり、なにか伝言とか、軽く反応してくれる存在ということなのだ。この「共同生活者としてのロボット」に対する外国人の反応もついでにみてみよう。
--ここから--
・う~ん、それでも玩具みたいだ。
・日本の人口問題は、ロボットの赤ちゃんでは解決できない。
・子供の代わりにはならないよ。
・私は赤ちゃんよりもこれがいい。
・私は犬の方がいいな。
・本物の赤ちゃんには、392ドル以上金がかかる。これはお買い得品だ。
・↑私はこれを言いにきた。392ドルなんて、1年目に払うオムツの消費税と同じくらいだよ。
・↑赤ちゃんにかかる維持費は狂っている。
・↑それに午前3時に黙らなければ、電池を取り出すことが出来る。
・これが大学に通うために金を出さないといけないか?
・十分に可愛くない。
・誰にでも持ち運びできる友は必要だ。
・代わりに犬の里親になれよ。
・人類の滅亡が始まった。ロボットによって支配される。
・世界中が完全に狂ってしまった。最寄りの非常口はどこ?
・我々の人生は、なんて悲しいのだろうか?
・これを持っていたら、本当に悲しい人だよ。
・何が問題なんだよ?人間は少ない方が良いんだろ?
・私はこのロボットを気に入ったよ。一つ欲しい。
--ここまで--
外国人には、この「共同生活をしてくれるロボット」の価値が理解できないようだ。それは、日本人と外国人との「ロボットに対する親密度」の差かもしれないな。日本でしか売れないものかもしれない。しかし、今のコンビニのごとく、その価値が数十年後にやっと理解される—そういう「共同生活者としてのロボット」というものだろうな。
-ここまで-