▲なんにもないところから、なにかを創造する苦しみというものは、どの世界でも同じなのだろう。
自動車をつくるのも、アニメをつくるのも同じ。
追い詰められて、追い詰められて、追い詰められて----そして、どうするのか。
以前、nhkのスゴ技という番組があって、(今もあるのかなぁ?)追い詰められた技術者の行動が興味深かった。
ある人は、一週間、図面を見続けていた。またある人は、家族の団らんの中で、pcの画面を見続けていた。
で。
表題の宮崎監督は---
自伝より抄訳
・宮崎駿監督は絵コンテを5つのパート[A、B、C、D、E]に別けて作業する。これらは単に上映時間を20%ごとに区切ったものであり、演劇で言う構成パートとは違ったものだ
・パートAとBは、映画制作発表時にほぼ全て彼の頭の中で出来上がっている。そのためこの2つはよく考えたペースで作業されていく。彼がCに手をつけると映画制作が本格化し、アニメーターたちが描き始めるという流れだ
・しかしパートDに差し掛かると監督は「残りの尺で足りるのか」と疑念を抱くようになる。さらにエンディングも考えていないことが普通なので、それらを解決できず、完全に手が止まってしまうのだ。アニメーターはすでにDに追いついており、スタジオ全体が危機感に包まれる
・ここから宮崎監督は薪を割るなど、映画とは無関係のことを始める。スタッフがそれを鈴木プロデューサーに報告すると、鈴木Pは“木こり”の手を止めさせ、作業デスクに戻るよう促すのが日常だ
・予定を大幅に遅れているにも関わらず、パートEはまだ存在していない。上映時期が迫っているのに誰もエンディングすら分からないのだ。スタジオ内は極限のストレスで張り詰めた状況だ
<海外の反応>
急に薪割りじーさんになるとこ好きw
無理そうな公開日設定して自分たちを究極まで追い詰めてんのか!なんてマゾいじーさんなんだ!
極限のストレスが新しいアイディアを生むんだろうな
こりゃ周りもめちゃくちゃ大変だわw
はやく引退した方がいいのかもしれん
うるせえ!宮崎駿はこれでいいんだよ!
・いくばくかして、急にパートEが仕上がる。喜びも束の間、ここからアニメーターや他スタッフは労働基準法を完全に無視して映画完成まで働き詰めになる
・アニメーターは帰宅するよう指示されるが、帰ったフリをして、作業デスクに舞い戻る。制作支援スタッフも、仮に仕事がなかったとしても、アニメーターと同じだけ働く。日本伝統の”同調圧力“からだ。仲間が働いているのだから、自分だけそれをしないという選択肢はない
・このように宮崎駿監督の映画作りは並外れてストレスの多いものであるが、彼はそうあるべきだとも考えている
・彼の口癖は「本当に失敗するかもしれないと思った時にしか人は仕事を頑張らない」だ。映画完成後はスタジオを閉鎖し全スタッフを解雇する、と言ったことも何度かあった
・アニメ映画は常に追い詰められた状態で取り組むべきもの、と宮崎駿監督は信じている
<海外の反応>
これがスタジオジブリが高品質を保ち続ける理由か・・!
鬼畜すぎワロタ
スタッフを脅すのはどうかと思うけどね。まぁでも適当な仕事しても許されると考える人は減るだろうが
んーそれでも残業は悪しき習慣だと思うわ
しかしクリエイターは脅され続けて良い仕事ができるんだろうか…
史上最高のアニメーターだしなぁ・・仕方ないと思ってしまう自分もいる・・
▲補足、感想など
「神が降りてくるのをひたすら待つ」という感覚かな。
上の文章は、ジブリと関係している米国人の著作からの抄訳による。
こういう宮崎監督の「神様が降りてくるのを待つ」というやり方に、日本人の書き込みがあれこれあった。
日本人的な反応の仕方と思える。末尾で感想を述べたい。
-ここから-
2.
リラックスして仕事したいなら転職しろ。無能が。
3.これは日本では昔から言われ続けてることよねそもそも鈴木が昔から暴露してるし・・・
でもね、現実名作を何作か作り上げてる実績がある以上この人に限ってはそれが「いつもの流れ」なのでしょう。もう歳だし、今作ってる作品が死ぬまでに完成するかどうかわからないけれどそれでこの人の生涯においてアニメを作ることは終わるから良いと思う。だって今更「それは絶対に駄目改善して」と言ったところで更に公開が伸びるだけよwww
5.
公開日っていろんなとこの利益に絡んでるから駿個人が決めてるようなもんじゃないと思うがなぁ
6.良いもの生み出してるからこのやり方が正しいというのはとんだ勘違い自分も周りも追い詰めなきゃ良いものが作れないなら、その程度の才能ということ
21.
>>6追い詰めたって何も出てこない人間が大半だけどな
27.
>>6宮崎駿に「その程度の才能」って言える人、世界に何人いるんだろうね…
32.
>>6日本史上最高のアニメーターの1人を捕まえて「その程度」はさすがにねーわなwかっこいいこと言いたかったのはわかるが無理が過ぎるだろw
44.
>>6一定以上のストレスがない環境だと効率はかえって下がるのは、科学的事実として証明されているけどな。かといって勤務中にイスに座るなってのはキチガイのすることだけど。
8.ジブリで働いてるような人って、サラリーマンというより芸術家や芸術家の卵だからサラリーマンの働き方を基準に考えるのは違うと思うわハリウッド映画だって朝から夜中まで撮影したってスタッフの時間外労働がどうとか言わんだろう
48.>8もらえる額も段違いだけどな 場合によっては通勤時間から労働時間とされるし日本のアニメ業界とは較べるのもおこがましいレベル
84.
>>48ハリウッドも高騰する製作費と反対に下請けスタジオや脚本家の薄給が問題になってるぞアカデミー賞のライフオブパイやソニックCGモデルの下請け会社は倒産脚本家は映画を見捨ててテレビとネットドラマにエグゾダスした
9.
大きな結果を出す宮崎だから許される感あるな適当な奴が同じことやってもブラックなだけで見捨てられる
11.
物語を含む作品はたいていこうなるよ。ゲームなんかもシナリオを含むものはこうなる。シナリオが最後まで完成してから諸々をはじめれば良さそうに思うけど、会社のランニングコストや資金の返済期限なんかもあるしね。クリエイターはこねくり回す時間が好きなので放っておくと終わらせようとしない。ケツに火がつかないと最後を締められないという人も多い。一人で作ってるならいいけど、沢山の人が関わっていると大変だわな。消費者視点から言えば、作り手が言う日付は信用しないこと。出るまで放っておけ。後は出来上がったものが面白いかどうかが全てだね。
106.
>>11同じくシナリオがあるものつくっていたけど、本当にその通り。出来上がってきて見えて来る問題を直したり、シナリオを修正したり(今からかよ...っていうレベルの)そんなことばっかり。学生の時から病人が出てるし、嫌ならやめれば?っていう世界だし。せめて報酬がちゃんともらえるように気に入った作品があったらクリエイターを賞賛したり、劇場に何度も通ったりしている。いい作品がもっと見られますように。
79.
>>12専門知識経験を持ってる人がそういうのなら納得無いのなら何を見て何と比べてどういう人がグダグダ感が凄かったって言ってるんだろう…絶好調時期を知ってるジブリスタジオスタッフなの?
14.
創作者は追い込まれないといいもの作れないって言うのはあると思うな、昔ミュージシャンもドラッグなんかして創作性出したとか、なんか霊通するみたいなある種のトリップ状態にならないとイマジネーションが降りてこないんだと。漫画の週刊連載作家がいい作品描けるのもやっぱりその緊張感とモチベーションがあるからな気がするな。
15.
最初からちゃんと結末考えて効率的に作業したほうがいいに決まってる。何作かうまくいったのは偶然であって、結局、現状の解体状態見たら、過去の成功体験にすがって改善怠った結果じゃないの?
35.>>15効率とかの問題じゃねーんだよなぁ。とどのつまりは駿にアイデアがおりてくるかどーだろ
42.
アニメに限らず創作界隈じゃ修正やイレギュラーなんて当たり前でそこをいかにリカバリーするかだぞ効率を考えないとは言わないが予定通りにやればOK他の成功は偶然だなんて真面目に取り組んだことのない奴の台詞でしかない
49.
それができりゃ、もちろんいいけどハリウッドのCG映画ですら、ストーリーは作りながら決めていくし、アニメーターも何度も作り直してる。一つのカットでも数種類提案するとかも良くあるよ。ちなみに、コンテ通りに作ると大体のケースでチェック通らない。なので、実は作業フローにおける効率という点では他の映画と大きく変わらないんだ。予算とスキルを持った人員の数の違い、あとやっぱり手書きは時間かかるってのはあるよ。
16.
絵コンテは全て駿の頭の中かぁ…途中で認知症になったらスタジオ全員で心中かな
17.こんな作り方だから終盤わけわからん感じになるのか
20.
本のタイトルに15年って書いてるように ここ最近の話でしょナウシカやラピュタ トトロとか魔女の宅急便やもののけの頃とは違うと思う単に才能が枯れて絞り出すのに昔より苦心しているのが見て取れる 老化ってやつだな
23.
>>20じゃ、ナウシカやラピュタやトトロや千と千尋は全く無理をせずに計画的に作ってたんだな!……んなわけねーやん
22.
今作ってるのが遺作になりそうやな。というか完成前に逝きそう。3年半かけて15%くらいしかできてないらしいから。
67.
>>24お前こそ知ったかぶりすんな!ナウシカはそこそこ売れた。エコブームとかあって黒字だ、ラピュタとトトロは売れなくて赤字で、魔女の宅急便からテレビで宣伝初めて黒字になった。
26.
宮崎の作品は構成が弱いってのは定説だろイメージ先行で造るタイプだから起承転結のどこかが希薄なのはよくあること宮崎作品でバランスがとれてるのはルパンくらいじゃないのナウシカ以降は全部アンバランス
29.
時代が彼を名映画監督にしたと思う少なくとも今の時代ではまず通用しないやり方だろうね実際スタジオジブリはほぼ解散して主要スタッフはもういないしさアニメって実写と違って偶然の映像が存在しないから監督ないしスタッフが計算して作らないと何もできないからな
30.
公開決まってもラストを考えていないって、もののけ姫の制作ドキュメントでもやってたな
39.
ロリだけが心の滋養
47.
>>39ほんとwロリが出てこない作品はただの説教臭いつまらない物ばかりw
81.>>47答えでてんじゃんけ、子供目線かつ女の子の心境を乗せて描くのが得意なだけだべ、しかも子持ちの親は風立ちぬよりトトロに飛び込むメイちゃんがいいんだから
41.
宮崎駿も庵野秀明も絵を動かす事に掛けては天才だが話を作る事に関しては天才とは言えないなまじ絵を動かす事に関して怪物級の才能を持ってしまったが故に、絵の才能を盾にして自分の好きな話を作って映像化しようとするのだが、面白い話を作る才能は無いので毎回悩みまくって周りを振り回すだけ振り回して呆れられているんだよ話は素直に虚淵玄や奈須きのこあたりにでも頼めばそいうい悩みは無くなるだろうけれどまぁ、クリエーターの意地みたいなものが邪魔して絶対にやらないだろうね
43.宮崎さんも作ったカットはボツにせず、入れ替えて構成し直すとかってことで少しでも負担減らそうとはしてきたみたいよ。ただ、黒澤明とかもそうだけど、納得いくものを作り上げようとするとどうしてもきつくなっちゃうんだろうね。ピクサーとかディズニーはチームで作り上げる方向に舵を切って労働環境を改善してるけど、それでも他の業界から比べるときつめらしい(特にピクサー)。
45.
マジで言ってるの?って感じの的ハズレな意見ばっかりだな物語を作るという事が、お話を展開させて駒の様に人物を動かすことだと思ってるんだろう。そういうレベルの人に限って妙に自信満々だし。だからアニメは演出家が育たんないんだろうな
97.
>>55
逆逆ドキュメンタリーで見たけどナウシカがアメリカで変な編集されそうになったのをこの人が止めたジブリの世界観を守るために海外で相当頑張ってくれた人今までお世話になったお礼として宮崎が風立ちぬのクレソンおじさんという形で登場させ、声優も頼んだ
63.
昔ながらの職人の国、ものつくりの日本的スタイルだよ。2001年以降、ほぼ無くなった日本企業の仕事に対峙する姿勢と概念がジブリには今も変わらずあるってだけ。
かつてHONDA、SONYも同じ。職人産業や無農薬農家などはジブリ同様細々と続けている。アメリカの打算的な基準を合理的と言って称賛し、地に堕ちた日本人の労働概念で、拝金優位になり、創造性優位が二の次か消えてしまった。
64.
それで今だ破られない興行最高記録作ったから誰も文句言えんよ
66.
天才はそういう物かも知れないけど、手塚治虫批判に関してはお前がいうなレベルやん。
70.物語の導入部分のABパートはゆったりな作画なのに後半の作画はみんな必死だから鬼気迫ったものになるのかもしれないなw
72.
いいものになるかどうかの瀬戸際ってのはこうなりがちだよね。まあ古い仕事のやり方の人でもあるけど、あまり批判する気にはなれないな。
74.
世界中に傑作映画はたくさんあるけど、宮崎監督がこうだというだけで、逆に追い詰められたら良い仕事できない人は多い宮崎監督がたまたまこうなのはそうだろうけど、他の人の仕事と切り離して自分一人孤独に追い込まれるような形にすればいいのに
76.
日本伝統の同調圧力は草
77.
ジブリのアニメーターはまともに給料貰って、労働時間もアップ前以外は9時5時程度だったと思うけど違ったかな?夏休みも1ヶ月くらいあったし。
85.
心の弟子の庵野秀明がスタジオカラーを立ち上げたとき駿は絶賛したんだよね
『ジブリは奴隷が漕ぐガレー船だがカラーは帆船だ』って庵野もエヴァで散々叩かれたがシンゴジとアメゴジの興行成績比と最近のガイナックス騒動で製作者・企業経営者として計算のできるまっとうな人間なのが世間に知られた駿は自分の欠点が分かってるが変わる事ができないジブリを本音では嫌ってるのかも
86.
でもさ ないものを生み出すってのはどんなプロダクトでも同じ
87.
宮崎さんは自叙伝で、話の終わりどころかスタートも内容も何もきめずに作っていると書かれている。もののけ姫なんか、映画とはかけ離れた話を作ろうとしていたと。つまり作画中も全くのゼロでただ面白そうなことを考えてその場で書いているだけ。だから彼の作品は一種の芸術作品なんだよ
88.
才能のある完璧主義者だからこそ追い詰めたらいいものができるのであって、才能が足りなかったり妥協したりする奴が作ってもロクなものができないのは現在の深夜アニメが証明してる日常アニメならそれでもいいんだけどね・・・あとハウルもたいがいクソだった。女王(魔女だっけ?)に謁見するまでは良かったんだけどねー
91.
煮詰まった時って頭ん中で考えすぎだからね。全く関係無い作業、料理とか薪割りとかすると無になれる。そうやって頭の中をリセットする。
92.
ハヤオはそうなのかもしれないけど、俺は逆追い詰められると逆に実力を発揮できない
96.
ストレスだらけじゃない仕事なんてねぇよw
102.パヤオのやり方は、続編を予定している原作者がやる手法なんだよ長丁場の作品だから沢山のイメージを盛りつつ試行錯誤のアドリブで遊べる訳しかし、パヤオの作品はどれも続編を作らないで完結編だろ(笑)だからこそ、作中で終盤こそが一番大切なパートになるんだよそれを最後まで決めずに作業してたなんて驚愕だわ
107.
お話の最後なんてのはトリッキーなラストでも考えてない限り、そのお話が始まった瞬間に決まってる。最後が決まってないというのは、決まったケツに向けてどう盛り付けて行くか、それまでの横糸の解決と縦糸の解決をクライマックスに向けてシンクロさせて行くことに悩んでるんで、「なんも考えてないんだ」というのは本当に的ハズレな受け取り方。
108.
ストレスのない仕事なんてないのだが?まあ宮崎のアニメーターへの配慮は酷い事で有名だがなぜかジブリって過大評価されてるから宮崎アニメだけは批判しちゃいけない空気がメディアにある
-ここまで-
「最後が決まってないというのは、決まったケツに向けてどう盛り付けて行くか、それまでの横糸の解決と縦糸の解決をクライマックスに向けてシンクロさせて行くことに悩んでる」
この表現が当たっていると思う。