▲どう転んでもうまくいかないパナソニック、とうとう中国へ本社移転か? という記事をみた。
津賀さんはどう考えているのだろうか。
中国共産党になにもかも奪われてしまうぞ。
とりあえず記事から。
日本を捨てて俺は生きる。パナソニック、中国に本社移転か。
2020/01/06(月)
パナソニックが家電部門の本社を中国に移転、狙いは伏魔殿の解体【スクープ】
パナソニックは“賭け”に負けた。家電の次の本業候補として投資を集中させた自動車事業が失速。今度は母屋の家電事業まで低迷し、構造改革が急務な状況にある。
そこで、津賀一宏・パナソニック社長は、伏魔殿化した家電部門に解体的出直しを迫る「背水の新モデル」を繰り出そうとしている。(ダイヤモンド編集部 )
● 新設されたCNA社の
“裏ミッション”とは
2019年4月に産声を上げたパナソニックの地域カンパニー、中国・北東アジア(CNA)社。次期社長の最右翼と目される本間哲朗・パナソニック専務執行役員が社長を務める、社内でもっとも勢いのあるカンパニーである。
本間専務はCNA社設立の狙いについて、「パナソニックの中国での売上高が、中国のGDP成長率に見合った伸びを示していないという問題を解決するため」と淡々と語っている。
本間専務自身は中国語が堪能で、「現地でのプレゼンテーション聞いて驚いた」(パナソニック社員)というほどの腕前だ。中国ビジネスを躍進させる立役者として登用されたのは間違いないだろう。
だが、CNA社を中国攻略のためだけに設けられた地域統括拠点と位置付けるのは、あくまでも表向きの説明だ。
実は、CNA社には“裏ミッション”が課されている。端的にいえば、パナソニックの保守本流であり、伏魔殿と化している家電部門(アプライアンス〈AP〉社)の“解体”だ。
実際に、経営の中枢に身を置くある役員は「家電のライバルが中国などの海外メーカーに変わりつつある中では、強かった白物家電ですら今のビジネスモデルの延長線上では競争に勝てなくなる」と危機感を募らせる。
そして現在、パナソニック上層部では、検討事項として家電部門の本拠地を日本から中国へ移すこと、つまり家電部門の「中国本社」移転計画まで俎上に載せられているというのだから驚きだ。
他ならぬ津賀一宏・パナソニック社長が、「家電部門の本社を日本から中国へ移転する計画なのか」というダイヤモンド編集部の問いに対して、「もちろん、そういうことも視野に入れている。ヘッドクオーター(本社)の中国への移管は一つの考え方です」と認めている。
家電部門の解体と本社移転。あまり穏やかな話とは言えないが、一体どういうことなのか。
どうも津賀社長ら上層部は、歴史的に発言力の強い家電部門の「事業部の縦割り志向」や「人事の硬直性」が、家電の低迷の元凶になっていると不信感を持っているようなのだ。
確かに、2020年3月期の家電部門の営業利益率(見通し)は2.8%と低い(家電危機については、特集「パナソニック老衰危機」の♯04〈1月7日配信〉を参照)。
かつてのパナソニックの家電部門は強かった。デジタル家電の総本山、AVCネットワークス(AVC)社は、事業こそジリ貧に陥ったが、今も各カンパニー幹部に出身者を送り込む人材の宝庫である。テレビなどデジタル家電の失速後も、安定収益を稼ぎ続けた白物家電部門の社内での発言権は強い。数年前までAP社幹部の陣容が固定化し、経営上層部や本社が介入しづらい雰囲気すらある。
だからこそ、競合メーカー撤退後の残存者利益にあぐらをかいた。とうの昔に、ライバルは国内メーカーから中国メーカーへ変わっていたのに、開発・生産拠点の統廃合に踏み込んだ構造改革への着手に遅れてしまったのだ。
そこで、津賀一宏・パナソニック社長は乾坤一擲の勝負に出る。部門解体と本社移転という“ショック療法”を使うことで、現場の抵抗を断ち切り、本来の家電王国の底力を取り戻そうとしているのだ。
その具体策こそ、部門間の壁を取り払い、家電事業を中心に展開するAP社と、電材事業を中心に展開するライフソリューションズ(LS)社を融合させた「中国発の新しいビジネスモデル」を早急に作り上げることだ。
● 「縦割り志向」丸出し
役員合宿での仰天エピソード
部門の縦割り志向の強さを象徴する話がある。18年のパナソニック創業100周年を前に、主要な戦略課題について議論しようと週末に役員合宿が決行された時のことだ。
成長の柱として「住空間の新たなソリューション」を提案するため、AP社とエコソリューションズ(ES。現LS)社の融合が「テーマ」だったにもかかわらず、なぜか最終のプレゼンテーションはAP社とLS社が別々に行っていた。
そもそも、「エリート然とした旧松下電器産業(現パナソニック)と、超体育会系の旧パナ電工とでは全く気質が合わない。両社の合併前は『電工の敵は電産、電産の敵は電工』といわれるほど仲が悪かった」(パナソニック取引先幹部)。
パナソニックを源流とする家電事業と、パナ電工を源流とする照明・配線器具といった電材事業とでは販売ルートが異なることから、反目するばかりで、互いに協業することもこれまではなかった。
しかし、津賀社長も本社の戦略部隊も、この「水と油の関係」にはさすがに呆れ返り、「やはりAP社の伏魔殿ぶりは治らない。日本ではなく、まずはしがらみのない中国で、AP社とLS社の融合を目ざすことを決意した」と、パナソニック幹部はCNA社設立の内幕を打ち明ける。
流通が未成熟であり、パナソニックとしての流通ルートも確立してない中国ならば、AP社にとってもLS社にとっても、販売チャネル開拓はゼロからのスタート。しがらみがない分、協業関係が築きやすいというわけだ。
津賀社長の頭の中には、「中国シフトの続編」もありそうだ。中国で構築した「AP社+LS社モデル」を、日本を含めたアジアやインドへ横展開するというものだ。昨年末に、津賀社長は「『可能性』で終わらせない」というタイトルの社員向けブログでインド市場について言及し、電材を突破口に攻勢をかける覚悟を綴っている。
● 草津の抵抗で中国移転が頓挫
今度こそ主要拠点の統廃合は必至
家電部門の本社移転を念頭に置いた、本気の中国シフトは、開発・生産拠点の統廃合をもたらすことになるだろう。すでに「中国現地には白物家電だけで1500人の技術者がいる」(津賀社長)としており、開発部門だけでもかなりの中国シフトが進んでいるという。
滋賀県・草津など主要な生産拠点の統廃合は必至だ。事実として、過去に中国への移管が検討されたのだが、草津の猛反対にあい頓挫した経緯がある。しかし外部環境を見ればやはり国内拠点閉鎖は覚悟しなければならない。
家電を取り巻く環境は一変した。16年にはシャープが台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下となり、東芝も白物家電子会社を中国の美的集団に売却。どちらもアジア企業の傘下で日系ブランドを活用しながらグローバル競争をいかに勝ち抜くかを模索している。
繰り返しになるが、パナソニックの敵は国内メーカーではなく、中国メーカーだ。高単価製品が強かっただけに、パナソニックにはコスト競争力に対する耐性が乏しい。
中国起点でビジネスを考え、中国企業をライバルに持つならば、中国の家電メーカーが使う「標準部品」を調達できるかどうかが生命線になる。
しかも、白物家電の部品の主要サプライチェーンは中国へ移りつつあり、中国の部品メーカーは「日本向けの独自部品の生産は小ロットで効率が悪いため、受注を渋る」(パナソニック役員)という現実がある。
今後、中国の部品メーカーの勢力が一層増すことになれば、日本の家電部品市場が衰退し、部品の調達が難しくなる未来は想像に難くない。高品質の標準部品を供給できる中国メーカーの開拓等はもはや必要不可欠となる。
贔屓目に見ても、パナソニックの部品調達を含めた生産体制の構築は、中国メーカーに比べて周回遅れだろう。それでも、「足下で儲かっていることと、今のビジネスの延長線上でずっと競争に勝てるかってことは話が全く別。競争環境が変わったなら土俵を変えるのは当然」(パナソニック役員)と意志は固い。
● 20年前と比べて
時価総額半減のピンチ
これほどまでに、津賀社長がトップダウンで改革の大ナタを振るわねばならないほどに、パナソニックが置かれている状況は厳しい。
19年3月期に4000億円超あった営業利益が、20年3月期(見通し)には3000億円に激減。営業利益率も3.9%に落ち込む。
「まさか、こんなはずではなかった」というのがパナソニック上層部の偽らざる気持ちかもしれない。成長へのアクセルを踏もうと1兆円の戦略投資枠を設け、20年3月期までの4年間で約4000億円を、米テスラ向けリチウムイオン電池などの自動車事業に集中的に投じてきた。だが、この博打に負けたことで、成長ドライバーを失った。
それだけではない。津賀社長が「知らないうちに、モグラ(不採算事業のこと)が出てきた」と表現するように、カンパニーや事業部に任せきりだった“放任損益管理”の付けが回ってきている。
19年11月22日に発表した新中期戦略(3カ年)の詳細で、パナソニックは成長戦略の説明が不足しているとアナリストから批判された。
厳しい評価は、短期的な業績低迷だけに依るものだけではあるまい。事業領域を担当する五つのカンパニー全てにおいて、将来の成長戦略を描き切れないという異常事態、人事の硬直性、事業部の縦割りーー。名門電機パナソニックを襲う「老化現象」は深刻だと言わざるを得ない。
株式市場は正直だ。松下幸之助という経営の神様を創業者に持ち、創業100年を超えるパナソニックだが、19年12月24日時点の時価総額ランキングでは国内54位にまで順位を落としている。同6位だった2000年12月22日時点と比較すると、時価総額は半減しており、凋落ぶりは明らかだ。
パナソニックは、起死回生の「中国発新モデル」を成就させて、再び市場の期待を取り戻せるのか。社長就任8年目の津賀社長の、最後にして最大の戦いが始まった。
特集「パナソニック老衰危機」#2では、津賀社長への突撃インタビューをお届けする。新中期戦略にこめた思いや、成長戦略の軌道修正策について聞いた。
[ダイヤモンドオンライン
2020.1.6
▲補足、感想など
なぜ、中国なのか? というところに疑問が湧くだろう。
中国から抜け出せないから—というのが本当のところではないのかな。
また、社員にも中国系の社員が幹部にもう潜り混んでいるのだろう。
ちょいと古いが、2012年、今の習近平国家主席が、胡錦濤さんから引き継ぐ前に、日本人を一発殴っておこうという国営暴動をしたことがある。
その時、パナソニックの青島工場も破壊された。
その時の、記事の書き込みをみてみよう。
-ここから-
16日、中国山東省青島で、デモ隊に破壊、放火されたパナソニックグループの電子部品工場
「まるで強盗団だった」
山東省青島で15日、日系のスーパーや工場を襲ったデモ隊を目撃した中国人男性は、こう声を震わせた。襲撃されたパナソニックグループなどの工場は、一夜明けた16日、放火ですすけた建物や、壊された機械類が無残な姿をさらしていた。
複数の目撃者らによると、15日午前11時ごろ、デモ隊は、郊外にあるジャスコ黄島店内で破壊、略奪を開始。1時間後、リーダー格の男が「次は保税区だ」と叫んだ。外資系の工場が集まる保税区には、パナソニックグループの電子部品工場など日系企業が入居している。
ジャスコを出たデモ隊はまず2キロ先の日系工場を襲撃した後、午後2時頃、さらに2キロ先のパナソニック工場に到着。3、4階建ての建物数棟が立ち並ぶ工場は、スタッフ全員が避難し、無人だった。群衆は最も大きな建物に乱入、1階に火を放ち、機械類も壊した。火は2階に燃え広がった。
隣の工場労働者は「3万人はいた。これだけの人間が道路を埋め尽くす光景は初めてで、とても抗議運動とは思えなかった」と振り返った。
日系企業を狙うデモ隊はさらに、約300メートル先の自動車部品工場を襲撃。警官隊が六、七重の隊列を敷いて侵入を食い止めようとしたが、人数ではるかに上回るデモ隊はやすやすと突破。工員ら数百人には目もくれず、無言で破壊、放火に及び、十数分後には別の工場へ向かった。
自動車部品工場管理職の中国人男性は「うちは再起不能。ほかの工場も含めて、これで数万人の失業者が生まれるが、中国人がやったことだ」とやりきれない表情だった。
(2012年9月16日
67:青島のパナソニック自動車部品工場は、車載オーディオとか
電装品関係だろうな。
共産党による反日教育受けた世代を使った恫喝行為
取引あるトヨタとか重大な影響が出てくるだろうな。
つか、ここまで過激に襲撃されたら、普通これ以上の
中国進出諦めるんじゃね?
210:>>165
パナは
日本国内の工場を全部閉めちゃって、大リストラしたあげく
中国一択で、工場生産したんですよ。
工場って、やられたのが一カ所でも、部品がこないと
他のラインも全部仕事が止まるので、
実際に破壊された被害そのものよりも、生産自体が止まる事で
他社にシェアを奪われるし、チャイナリスクを全く考慮してなかった事で
休み明けからの株価も恐ろしいことになりそう。
まさにこれがきっかけで、倒産までいかなくても、
社運は傾くくらいの出来事ですよ。
まぁ日本の工場を閉鎖して大リストラしたツケが回ってきただけだと思うけど
236::2012/09/16(日)
>>211
馬鹿なんじゃなく、そこはどうでもいい事なんですよ。
金持ちが憎いし、ついでになんか盗みたかっただけだわ
けど、反日暴動に参加した中国女性が、自分の持ってる日本車を破壊されて
呆然としている動画があるそうで、 それは本当に間抜けだとは思う
456::2012/09/16(日)
中国からの撤退を甘く考えてる人が多いな
日本人を帰国させようにも、たしか民事訴訟だかを起こされると、国内から逃がさない法律があるし
資本を持ちだそうにも、持ち出せる限度額が制限されてて、ごくわずかしか持ち出せないはず
そもそも、合弁会社になってる時点で、中国側も中国国内の事業の経営に参画してるわけで、そんな決定すら出来ないはず
中国に進出するということは、逃げ場のない蟻地獄にはまるようなもんだな
日経等の日本のマスコミは、そういったリスクをすべて隠して、中国進出を煽り
それに騙されて中国に進出し、赤字でも撤退できずに、潰れていった中小企業が数えきれないくらいある
542:<2012/09/16(日)
>>521
>今回の暴動、撤退を考えてた日本企業には渡りに船だな
体力のある企業はいいけど、
今回>>1のパナソニックは
元々やばいので、これで倒産になってもおかしくない状況だよ。
日本国内の工場、全部閉鎖して中国1択にしてたそうだし
経営自体もぎりぎりだったし
607:ぱぱ
:2012/09/16(日)
パナは兵庫だかと山形辺りの工場の再立ち上げするんかな・・・
963:ぱぱ
2012/09/16(日)
>>954
アメリカ企業は移転始めてますよ、昨年から。
981:ぱぱ
:2012/09/16(日
>>964
アメリカと欧州は、既に工場の移転と投資削減を続けてます。
チャイナリスクを理解してて、大規模工場&投資を他地域に移動してますから。
そこでチャイナが必死に日本と韓国に・・・・
ただ漫然と中国傾注してたのは日本だけ。
韓国ですら、夜逃げという移転ならぬ閉鎖をしてるので
パナソニックが中国でピンチ・・・苦境を招いた致命的なミスとは?=中国メディア
2017-08-14
来年創業100周年を迎え、日本に数多く存在する「百年企業」の仲間入りをするパナソニック。
中国ではなおも「松下」の名前で知られているが、中国市場における状況は楽観的なものではないという。中国メディア・中国経済網は9日、パナソニックが中国において「中国式の苦境」に陥っているとする記事を掲載した。
記事は「創業100周年を迎えるパナソニックは今、生死を左右する重要な転換期に差し掛かっている。モデルチェンジの苦しみとは、以前の業務が徐々にネックへと変わり、これから先の主力業務を模索している状態だ。進むにしても、退くにしても、死のにおいに満ちているのだ」とした。
また、近年低迷が続く中でこの2年は業績が好転した状況についても「その原因は主に大規模なリストラと、テスラモーターズ向けの電池生産による利益であり、テレビや白物家電といった、従来の主力業務の回復ではない。
そして、リストラでは貴重な人材資源を失っている」と指摘。さらに、1978年の改革開放スタートから中国に進出し、中国市場を重要視してきた同社だが、東芝やシャープといった日本企業同様ますます「中国式の苦境」にはまっていると伝えた。
記事によれば、同社が「中国式の苦境」に陥った原因は戦略と体制上の問題にあるという。
体制では現地の中国人人材を重用しなかったことが致命的な欠陥であったとし、戦略的にはプラズマテレビへの執着による失敗を挙げている。
特にプラズマテレビについては「撤退後、ユーザー向けのアフターサービスが保障されなくなったことで、ブランドイメージを大きく損なう結果になった」と論じた。
記事は「中国はもはや需要に供給が追い付かない時代ではなく、供給過多の時代になった。そして、かつてパナソニックは信頼性の高い品質で中国の消費者に愛されてきたが、今やハイアールや美的といった中国ブランド製品は品質的に大差がないどころか、リードしている状況だ」と説明。
ブランドイメージを損なった大きな付けが回ってくる可能性を指摘している。
【企業】創業以来、最大のピンチの「パナソニック」社員に告ぐ 残された時間はわずかだ。舵取りを誤れば、〝巨艦沈没〟もありうる:2012/03/28(水)
残された時間はわずかだ。舵取りを誤れば、〝巨艦沈没〟もありうる。
創業以来、最大のピンチに抜擢されたこの男は、いま何を思うのか。
兵庫県の自宅を直撃すると、再生への決意を語りだした。
私が(最新鋭のプラズマパネル工場の休止を)仕向けたとか、いろいろなメディアで書かれているみたいですね(笑)。
まあ、事実関係は別にしても、それまでカーエレクトロニクス事業を担当していた私が、昨年4月から
テレビ事業を担当することになったのは確かであって、(その使命は)テレビ事業の改革と新規事業の開拓ということでした。
そしていろいろな構造改革をやらなければいけない中で、拠点の統廃合もやった。
今まで「右肩上がりで売るんじゃ」と言うてた人が、すぐに「止めるんや」とはなかなか言えない。
だから(大坪文雄)社長が私なり、AVC事業(テレビ、デジタルカメラ、パソコンなどの事業)の経営陣なりを入れ替えて、
新しい判断ができる形にかえたということです。
誰ができた、できないというよりも、全然正反対の経営判断をするときには新しい人がやらなければならず、
それがたまたま私だったということ。
それだのことですわ。
津賀一宏氏(55歳)。
パナソニック代表取締役専務。
今年2月28日にパナソニックがホテルニューオータニ大阪で開いた会見で、
次期社長就任が発表された(6月27日付予定)。
創業家以外では最年少での就任となる。
津賀氏はパナソニックが作った最新鋭のプラズマパネル工場(尼崎第3工場)の休止を取締役会で進言したと報じられ、
その名が業界内外に一躍轟いた。
尼崎第3工場は2000億円超を投じて作られ、その約1年半前に稼動させたばかり。
津賀氏の発言を機に、役員会は騒然とした空気になったとされる(『週刊東洋経済』1月28日号)。
工場を立てて、その工場のフル生産能力でテレビを作り、どんどんテレビを売るべきだ。
それができれば売り上げも最大、収益も最大になる―うちは従来こういう(ビジネス)モデルでやってきたわけです。
昔はそれで儲かっていたからよかったのですが、そこにリーマン・ショックがあり、円高もあり、
もちろんライバルメーカーが強くなってきたということもあり、といろいろなことがあって、
2008年以降くらいにテレビ事業をめぐる環境が変わってきたんです。
ところが、まさにその時に、我々は姫路や尼崎に新工場を建てていました。
工場を建てるのには何年もかかるので、投資を発注した後でリーマン・ショックが来て、
円高に襲われてということになっても、工場建設は止まらない。
すごくたくさんの業者に設備や建物などをすでに発注していますから、最後まで造らざるをえなかったんです。
そうした中でどんどんテレビを作り続けると、値段がどんどん下がる。
実際アメリカではスーパーマーケットでテレビが売られていて、バナナやティッシュと一緒に、
テレビがワゴンに入れられて、レジに持って行かれるという世界になっていったんです。
テレビというのは一家に何台必要なものなのかを考えると、安くなったからといって何台でもお客さんに買っていただけるわけではない。
たとえば私の自宅のテレビは2006年モデルのフルハイビジョンプラズマで、脚(テレビ台)をつけて買いましたけど、
当時50万円でした。
ではこれを次に、「新しいモデルが出た」とか「安くなった」とかで買い換えようかということになるかというと、
「それじゃ、このテレビはどこにいくんや」という話になりますよね。
やはりある程度の寿命が来てからでないと、買い換えられないですよ。
そうするとスペシャル価格のテレビが出たからといって、そんなになかなか買ってはもらえないわけです。
そしてテレビは売れば売るほど赤字が出てしまうことになった。
では、どうすればテレビの収益が最大になるのかという視点で考え直すと、工場をフル稼働させるということを前提とせずに、
キャパが大きすぎる部分については止めて、売れる工場は売る。そういう根本的なメスを入れる経営判断をみんなでしたということです。
(おわり
-ここまで-
危機感は理解できる。
それでも、中国への本社移転は、最悪の一手としか思えない。