2013年9月13日金曜日

菅官房長官のマオリ族入浴発言は軽率だ。

▲マオリ族の女性が刺青をしていたことで、温泉ホテルの支配人が入浴を認めなかったと問題となっている。
 しかしながら。
 これは、ホテルの支配人の主張が正しい。

 仮にマオリ族の刺青が伝統に基づくものであったとしても、それは日本の国民の多数が理解している訳ではない。

 だから。
 ホテルの入浴の案内の文章に、「刺青の人は入浴を禁止します。但し、マオリ族の人については伝統的なものであり、この場合は入浴を認めます」—とかいう文章を公開した上で、はじめて、マオリ族の人はいいですよ--となるのだ。

 菅官房長官の発言の仕方では、まるで、温泉ホテルの支配人が間違った判断をしたかのように聞こえる。
 ホテルの支配人に対して軽率であり、失礼であろう。

 菅官房長官の発言は、マオリ族に対して配慮したものかもしれないが、「正論を主張しているホテルの支配人」の面目を傷つけた、配慮のない言葉ではないのか。

 このあたり、政府の人間として、もっと慎重であるべきであろう。

 以下、新聞から抜粋。


 菅義偉官房長官は記者会見で、北海道恵庭市内の温泉施設が顔に伝統的な入れ墨のある ニュージーランドの先住民マオリの女性の入浴を断っていたことに苦言を呈した。
 「2020年東京五輪で多くの国の方が来ると予想される。外国の文化に敬意を払い、理解を推し進めていくことが大事だ」と述べた。

 女性はマオリ語講師で、北海道平取町で開かれていた先住民族の言語を学ぶ会合に招かれていた。
 8日午後に恵庭市の温泉施設を訪れたが、施設の従業員が入浴を断ったという。


▲補足、感想など

 苦言?
 苦言とはなんだ?
 そもそも、言う相手が間違っているではないか。

 ホテルの支配人は、そのホテルの規則を守ると主張しただけだ。
 「刺青の人は温泉への入浴を禁止します」--というのがそのホテルの規則ではないか。
 どこがおかしいか。

 冒頭でふれたように、「刺青の人の入浴を禁止します。但し、マオリ族の人はこれを認めます」という風に、ホテルの規則が改正された後、始めて、マオリ族の人の入浴を認めることになるのだ。

 だから。
 菅官房長官としては,温泉業界の団体代表に対して、マオリ族のような「伝統的な主旨にもとづく刺青」の場合は、これを「認めてあげて欲しい」とお願いするしかあるまい。

 なにが、苦言だ。

 いやしくも、真っ当な正論を主張する温泉ホテルの支配人の名誉を傷つけるな。面目を傷つけるな。

 官房長官たるもの、軽率な発言を慎むべきだ。