▲いや、そりゃなにを言ってもいいさ。
でも、首相の知性の有無を疑われるような発言は、国民としていやだなぁ。
知性の”有無”といったら言い過ぎか。
でも、菅さんの発言を聞いていたら、この人、絶対に科学者じゃないな、この人常識もないのだなぁ、と感じてしまう。
もっと、本を読んで欲しい。
もう、首相としてやれる時間は長くはあるまい。
せめて、充分に本を読んでいるのだなぁ、という印象を国民に与えてやめて頂きたい。
以下、新聞から抜粋。
日本のエネルギーの将来を考える「みんなのエネルギー・環境会議」の会合が、長野県で開かれ、参加した菅直人首相は「再生可能エネルギーこそが日本の新しい産業革命につながっていく。
全てのエネルギーを賄(まかな)うことも十分可能だ」と強調、導入拡大に意欲を示した。
菅首相は3月11日以降、原子力に対する考えが変わったことを紹介。
安全性とリスクは 相互の大きさによって考え方を変えなければならない。
たとえ1億分の1でも、1回で地球が崩壊するようなリスクは取れないと述べ、脱原発依存の社会を目指す方向性への理解を求めた。
現在の原子力行政は「長期にわたる原発事故への対応力が欠けている。抜本的に改革していくことが必要だ」と。
討論では、田坂多摩大教授が「原子力の安全、安心を議論する前に、重要なのは信頼だ。原発を安全だと言う主体が信頼を失っては議論が成り立たない」と、国の規制の在り方に国民の不信が高まっている現状を憂慮。
一橋大の橘川教授は「原発問題を独立で扱うのではなく、再生可能エネルギーや節電、火力発電の二酸化炭素排出をゼロにすることなどを踏まえて考えるべき時期だ」と問題提起。
会合には、飯田環境エネルギー政策研究所長や市民ら約220人が参加。
原子力に頼らない生活様式や、国の政策に市民が関与する在り方などを議論。
▲補足、感想など
どこらに核心があるのかなぁ。
ちょっと菅さんの発言がお粗末なことが筆者には気になる。
曰く。
--たとえ1億分の1でも、1回で地球が崩壊するようなリスクは取れない—か。
いや、多分、強調の言い回しのつもりなのだろうが、なんとも粗雑な言い方だな。
富士山が今度、爆発したらとか、宇宙人が地球を攻めてきたら…という言い方と同じだ。
夢ものがたりの話をしているのか。
さて、どんな機械でも100パーセント安全ということはない。
どのような機械でも必ず故障する。
機械というものは、故障した段階で、または故障が推定される段階で、修理し、補修しながら使っていくものだ。
保安院とか東電が100パーセント安全だ…と言ったとかいう人がいるが、100パーセント安全など言葉のあやであろう。
それを信じていたのに…などという発言を聞くと、この人、小学生か…と思う。
100パーセント安全だといったなら、100パーセントを目指して、慎重に運転します…という意味で述べたものと聞くべきだ。
確かに、この3月の大震災・津波を引き金にした原発での事故で多くの被害がでた。
それは、巨大な武器が敵に対して大きな効果があると同時に、一旦、逆になった時、味方に大きな被害がでるということで、巨大な効率のよい武器のもつ裏表であろう。
それだけ、原発というものは他のエネルギー発生装置よりも効率的だということだ。
菅さんのいう再生可能エンルギーって、風力とか太陽光発電などを意味しているのだろうが、原発に較べれば非効率なエネルギー発生装置だ。
つまり、非効率ゆえに原発に代替できなかったのだ。そのことを直視せよ。
それを原発 → 再生可能エネギーに切り替えようといっても、長い時間のかかる話だ。
そのために必要な時間というものの説明が抜けるのはなぜなんだ?
菅さんの頭の中ってどうなっているのか。
つまり、菅さんという人は現場で一度も働いたことがないのだ。
頭の中で作りあげる理屈と現場でものごとがどう進むのか…という頭の中と現場との距離感のようなものがどうしても理解できないのだ。
まして、たいして本も読んでいないし…。
結果として、ものごとの進め方が非常に短絡的かつ唐突で、周辺のものがついていけなくなる。また、言葉が上でふれたように「1億分の1の確率で」とか、お調子者の上滑りの表現となってしまうのだ。