2013年12月31日火曜日

永遠のゼロ   感想。

 う~ん。この映画よくできているなぁ。
 筋が単純ではない、ということもあるが、でてくる俳優がちょい役でも錚々たるメンバーなのだ。
 また、航空母艦などもcgであろうが、実写さながらの出来栄えで違和感がないところが凄い。

 以下、感想などを粗筋に触れながら、箇条書きとしたい。

あ、この映画、男の真の勇気とはなんなのか—を表現している。
 卑怯でもなく、かといって蛮勇でもない—そういう「真っ当な勇気」を持ちづつけることの難しさ、他者からの見えづらさ・分かりにくさ—を表現している。
 戦争の最中に、「生き残りたい」と言い続けるのは難しい。他者に「生き残るために最大限の努力をしろ」--ということも難しかろう。

い、主人公は、宮部というゼロ戦の凄腕のパイロットだ。
 昭和20年の春に、特攻で戦死してしまう。その孫が、祖父に当たる「宮部」という人の事歴を調べるという筋立てとなっている。

う、生き残った飛行士仲間に、孫達が「宮部」という祖父がどのような人であったか—を訪ねて回る。
 ある人は、言う。「海軍一の臆病者であった」--と。
 でも、多くの人達に訪ね聞きだすうちに、徐々に「真の実像」というものが見えてくる。

え、粗筋はこれくらいにして。
 戦争に生き残った者の努め—という言葉が印象に残った。
 戦争で亡くなった人々の「夢」や「希望」を受け継いで、次世代へ受け継いでもらう。
 表題である「永遠のゼロ」の意味はこれであろう。

お、最後に宮部という人の特攻機が、米軍航空母艦の弾幕をかいくぐり、航空母艦の真上から突入するというタイミングの映像がでてくる。
 宮部は、最後の最後に「笑み」を浮かべるのだ。