2018年10月1日月曜日

大笑い。中国の習近平国家主席。こんな対応しかできないのか


いや、なにかというと、米中貿易戦争の最中に、習国家主席が、機関銃を操作した—てなニュースがあって、「これが戦争の片方の対応か」と呆れたというか、賢くないなぁと改めて感じた。

 この習近平さんの能力については、前国家主席の胡錦濤さんも随分心配していたようだ。
 ところが、習近平さんは、前主席の胡錦濤さんの「やり方」が気に食わなくて、反抗ばかりしていた。
 まぁ、第三者からみて、胡錦濤さんは、それなりに理屈の分かるテクノクラートであったが、習近平さんって、頭の鈍いふんぞりかえるのだけが得意な粗暴なゴロツキとしか見えないものなぁ。

 胡錦濤さんの不安が、ここにきて、習近平さんの対応のおかしさ・奇妙さとして顕在化したということか。<はっきりいえば、習近平さんは、どう対応していいのか--分からない、途方にくれているということだろう。あの顔じゃないか>
 2012年頃の胡錦濤さんと習近平さんの確執のような記事をみようか。

 --ここから--

ソース(現代ビジネス)
2012/10/02
 1018日開幕と言われる第18回共産党大会を前に、引退する胡錦濤と後継者である習近平との間で、・最終戦争・が展開されて いる。
そしてこの凄まじい権力闘争の渦中に、日本が巻き込まれてしまった。

■「毛沢東時代に立ち返れ!
 「水泳で背中を打撲した」「肝臓がん手術を受けた」「重度のストレスで立てなくなった」・・・・・・
 来月、中国のトップに立つ習近平副主席(59)が、9月初旬から2週間にわたって消えた。
 世界中が様々な憶測を飛ばしたが、この 前代未聞の事態の裏に、凄まじい権力闘争が隠されていた---
 中国全土の大学で一年の始まりを迎えた91日、北京市の北西部に位置する広大なキャンパスで、始業式が開かれた。
 その大学は、 歴代皇帝の庭園「頤和園」北部の、周囲を厳重に警備された31200m2もの広大な杜の中にひっそりと立っている。
 それが、一般の 北京市民にはまったく馴染みのない大学「中央党校」である。

 中央党校は、1933年に、革命の根拠地にしていた江西省瑞金で創設され、以来、中国共産党の最高学府として約80年にわたって 君臨してきた。
 中国では、一党支配を続ける共産党の将来の幹部候補生として選抜されたエリートたちは、原則として1年間にわたって、 この中央党校で、思想強化のための教育を受けねばならないのだ。
 中央党校の歴代の校長は、毛沢東主席、劉少奇主席、胡錦濤主席など、国のトップが兼任してきた。
 そして'0712月から現在まで 校長を務めているのが、習近平副主席である。

 習副主席は、10月に開かれる予定の第18回中国共産党大会で、胡錦濤主席から、中国共産党トップの「共産党総書記」ポストを 引き継ぐことが内定している。
 平たく言えば、中国は10年間の胡錦濤時代を終えて、来月から習近平時代を迎えるのである。
 そんな習近平校長は、中央党校の始業式で、約1600人の「新入生」を前に挨拶に立ち、次のように強調した。
 「ここは普通の大学とはまったく違う場所だ。君たち党の幹部たち、特に年若い幹部たちは、ぜひとも党の根本的な理論をしっかり学んで ほしい。
 党の原点である理想的信念の踏襲こそが、君たち幹部にとって重要なのだ」
 少し抽象的な表現だが、要は「党の根本的理論」「党の原点」とは、「建国の父」である毛沢東主席の思想のことである。
 習近平は毛沢東主席を「政治の師」と仰いでいて、娘の名前に「明沢」と付けたほどの"毛沢東狂"として知られる。
 この日も「いまこそ 毛沢東時代に立ち返れ!」と、将来の幹部候補生たちを鼓舞したわけだ。

 毛沢東時代の革命の原点とは、日本帝国に勝利して建国を成し遂げたと主張する「中国共産党史」に他ならない。
 "親日派"と 言われる胡錦濤主席が中央党校校長を務めていた時代('93'02)に強調していた、「対外開放と対外協調」とは、隔世の感がある。
 91日、習校長は、このような「反日的訓辞」を垂れた後、校長室で、刷り上がったばかりの党校機関紙『学習時報』の「新学期記念 特集号」に目を通した。
 そして、満足げに肯いたのだった。

 その紙面には、次のように記されていた。
 〈わが国はこの10年間で、幹部の腐敗がはびこり、国民の生活格差が深刻になり、いまや多くの庶民が生活苦に喘いでいる。
 こうしたこと は毛沢東時代にはあり得なかったことで、「改革開放」の名の下での過度の対外妥協政策の副作用である。
 中国共産党は、図らずも 党の根本理論にそぐわない『失われた10年』を過ごしてしまったが、この秋からは正しい指針を持った新時代を迎えるであろう〉
 「失われた10年」とは、習近平副主席の"政敵"である胡錦濤主席の執政時代を指している。
 中央党校機関紙は、日本を始め、 対外的に八方美人だった胡錦濤時代を「失われた10年」と一刀両断し、中国はこの10月末からは対外的に妥協しない強硬路線で臨む と宣言したのである。
■「活動禁止処分」が出ていた
 だがこの『学習時報』を読んで、驚愕した幹部がいた。
 習近平副主席に付き添って、この日の始業式に参加していた、令計画・前中央 弁公庁主任である。
 令前主任は、過去30年近くにわたって胡錦濤主席に付き従ってきた最側近である。
 令計画は、この看過できない 「党校機関紙」を、直ちに胡錦濤主席に届けたのだった。
 内容を確認した胡主席は、怒りに満ちた声で命じた。
 「『学習時報』を全面回収させ、緊急常務委員会を招集せよ!
 常務委員会は、いわゆる中国共産党中央の「トップ9」がメンバーとなっている、党の最高意思決定機関である。

 党の序列1位の胡錦濤 と序列6位の習近平は共に、「トップ9」のメンバーだ。
 緊急常務委員会で胡錦濤主席は、『学習時報』の内容を批判し、中央党校の校長を兼任している習近平副主席の監督責任を 厳しく追及した。
 習近平はその場で自己批判を強要させられ、「当分間の活動禁止処分」が下されたのだった。
 翌月に共産党トップに立つことが内定している習近平副主席としては、何とも屈辱的な処分だった。
 実際、この処分によって、クリントン 米国務長官、李顕龍シンガポール首相、ロシア代表団、トーニングシュミット・デンマーク首相など、習近平副主席とセッティングされていた 会談は、すべてキャンセルされた。
 この前代未聞の「連続ドタキャン」によって、「習近平重病説」が、世界を駆け巡った。
 冒頭述べたように、「水泳で背中を打撲した」 「肝臓がん手術を受けた」「重度のストレスで立てなくなった」などなどである。実際は、党校機関紙問題で、胡錦濤主席の逆鱗に触れ、 中南海で「軟禁生活」を余儀なくされていたのである。

 2週間後の915日、胡主席はようやく、習近平副主席の職務復帰にゴーサインを出した。
 その際、胡主席が「復帰場所」として指定 したのは、北京北郊にある中国農業大学の視察だった。
 この大学は、胡主席の清華大学時代の同級生である柯炳生書記が10年間トップを務めており、胡主席自身も3年前に視察に 訪れている。
 つまり、習近平副主席が余計な言動を取れない場所を選んだのである。
 実際、この日の習近平は、まるで借りてきた猫の ように、作り笑いを浮かべるばかりだった。
 だが、習近平とその一派は、この胡錦濤の「冷たい仕打ち」に甘んじていただけではなかった。

 むしろこの仕打ちによって一層、「反胡感情」 が焚きつけられたのだった。
 そこで「習派」は満を持して、全国的なムーブメントを展開することにした。
 「国民の反日感情を煽って胡錦濤一派を駆逐せよ!
 これが密かに「習派」が目指した方針だった。
 つまり、国民の反日感情が高まれば、「胡錦濤・親日政権・は誤りだった」という論理が正当化され、胡錦濤派の面々を一掃できると 考えたのだ。
 こうして日本は、中南海の権力闘争の道具とされた。

■中国版ネオコンの誕生
 こうした手法は、実は中国共産党の「お家芸」とも言えるものだ。
 1966年には毛沢東が、自己の地位を脅かし始めた劉少奇主席らを 失脚させるため、「紅衛兵」という若者部隊を煽って文化大革命を起こした。
 文革によって10年にわたって中国全土が大混乱し、5000万人 もの犠牲者を出した。
 だが、毛沢東は劉少奇らの政敵殺害に成功し、'76年に死去するまで、最高権力を保持したのだった。
 '95年には江沢民主席が、北京で「反腐敗運動」を大々的に展開し、"北京のドン"と言われた陳希同・北京市党委書記を失脚させて いる。
 いまの胡錦濤主席にも、同様の手法を使った"過去"がある。'

 033月にSARS(重症急性呼吸器症候群)が蔓延するや、「SARSと闘う 新政権」を巧みに演出した。
 その際、同時に、前任の江沢民主席の主治医だった張文康衛生部長(厚生大臣)を「監督不行き届き」で 解任したのを始め、SARSを表向きの理由にして、江沢民派の面々を次々に駆逐していったのだった。
 こうした中国共産党の伝統的手法を、今回は習近平副主席が、「反日」というイシューを使って展開しているのが、いまのデモ騒動の 真相なのである。
 反日のデモ隊に「毛沢東写真」を掲げさせているのは、反日を利用して「反毛沢東的」な胡錦濤政権を批判するために 他ならない。

 827日、丹羽宇一郎駐中日本大使を乗せた日本大使館の公用車が襲撃され、日章旗が奪われるという事件が起こった。
 この事件 は犯人グループの名前も公表されず、拘束したはずの犯人グループがすぐに釈放されるなど、謎に満ちている。
 日本政府はこの事件に関して、「中国政府が背後で糸を引いている」との見方はとっていないが、中国政府が決して一枚岩ではない ことを見落としている。
 一枚岩でないどころか、党大会を目前に控えて、「胡派」と「習派」による仁義なき権力闘争は激化の一途を 辿っており、その両派の闘争の真っ只中にあるイシューが、まさに「対日政策」なのである。

 換言すれば、「習派」としては、いまの中国でどんな混乱が起ころうと、それは胡錦濤時代の責任というわけだ。
 だから暴徒たちが「日本人 はみな殺しだ!」と叫ぼうが、むしろそれを煽ろうとするのである。
 ともあれ習近平副主席は、こうした胡錦濤主席との権力闘争を経て、10月に中国共産党の新体制を発足させる。
 新体制は、常務委員 を9人から7人に減らし、山積する難問に、より機敏に即応できる体制にする予定だ
 日本として気になるのは、新体制の反日の度合いである。
 結論を先に言えば、悪名高き「ネオコン政権」と呼ばれ、中東での戦争に突っ走った米ブッシュJr政権のような「中国ネオコン体制」が誕生 するのである。

■日本を敵視するメンバー
 個々に見ていこう。まず、序列第1位の習近平新総書記は、前述のように「反日を権力闘争に利用する」ほどの権謀術数家である。
 そもそも'09年暮れの訪日時に、天皇陛下との会見を巡って一悶着あったように、日本との関係は、決して良好なものとは言えない。
 さらに、 「習派」の最大のバックボーンは、人民解放軍の強硬派である。
 こうしたことを踏まえると、胡錦濤主席とは比較にならないほど、強硬路線 を貫こうとするだろう。

 序列2(全国人民代表大会常務委員長)になると思われる張徳江副首相は、ゴリゴリの反日派として知られた江沢民前主席の 秘蔵っ子である。
 日本と敵対している北朝鮮の金日成総合大学卒業という異色の経歴から見ても、反日派として習近平新総書記を 補佐するだろう。
 序列4(全国政治協商会議主席)が見込まれる兪正声・上海市党委書記は、父親が毛沢東主席夫人・江青の前夫という、いわば 毛ファミリーに連なる家柄である。

 同じ「太子党」(革命元老の子弟)に属し、8歳年下の習近平が、実の兄貴のように頼る人物なので、 やはり反日派の政治家に数えてよいだろう。
 序列6(筆頭副首相)が予定される王岐山副首相は、実務派の実力者で、アメリカが最も頼りにする米中間のパイプ役である。
 その代わり「重米軽日」の姿勢はあからさまで、日中間の最高レベルの経済協議の場である日中ハイレベル経済対話を「大臣がすぐ代わる 日本と議論しても無意味だ」として、事実上中止してしまった。
 おしまいに、これまで中国国内で「親日派の牙城」と揶揄されてきた中国外交部も、ここのところの野田政権の「鈍感力外交」によって、 すっかり発言力を失っている。

 外交部は一貫して、「野田政権が尖閣諸島を国有化すれば中国の反日感情に歯止めが利かなくなる」と、日本側に警告してきた。
 ところが野田首相は、77日に初めて、尖閣国有化について肯定的な発言をした。
 この日は1937年の日中戦争の開戦日で、中国から すれば「新たな宣戦布告」と受け取ったのである。
 その後も中国外交部は、ウラジオストクのAPEC(アジア太平洋経済協力会議)で野田首相と胡錦濤主席が会う機会を最後の交渉どころ と考え、日本側に「何らかの譲歩」を求めてきた。
 ところが日本側は、これに応じなかったどころか、両首脳が会った翌々日の11日に、尖閣諸島 国有化を宣言したのである。

 こうした経緯を経て、対日交渉の窓口である中国外交部は、野田政権に対して失望感を隠せず、いまや「反日スポークスマン」と化して しまった。
 いずれにしても、日本としては、「親日派」の胡錦濤総書記が現役の「あと1ヵ月」のうちに、中国と何らかの妥協点を見出さなければ ならない。
 胡錦濤は230万人民解放軍を統轄する党中央軍事委員会主席のポストも、10月に習近平に委譲する予定だ。
 このまま中国に 「ネオコン体制」が誕生してしまえば、日本は隣に「巨大な敵国」を作ることになる。
 --ここまで--

 要するに。
 中国人って、阿片戦争に負けたのも、日清戦争に負けたのも、日中戦争に負けたのも、「中国には、近代的な武器がなかったから」だ—と思っているのだろう。
 武器さえあれば、勝てたはず—とか。

 だから。
 毛沢東さんは、原爆をもつことに固執したのだ。
 近代的な武器さえもっていれば、他国から侵略されないはず—てなことを思っていたのだろう。
 この習近平さんという人も同じではないのかな。
 阿片戦争は、英国に対抗できるだけの近代的な武器を所持していなかったから、惨めな敗戦となったのだ—とか。

 この発想のおかしさは、武器というものは、近代化した武器を所持しただけでは駄目なのだ。
 その武器を利用する近代的なシステムが伴わないと。
 両輪として働いて、初めて、武器というものがその効果を発揮するのだ。

 で。
 こんどは、アメリカから、第二の阿片戦争を仕掛けれられた。
 大砲・黒船ではなくて経済、金融というツールを使って。経済も金融も武器だろう。
 大砲の代わりに、経済・金融という武器でアメリカから攻撃されると、上でもふれたように、「武器に伴うシステムの近代化」が遅れているために、対応できないのだ。

 19世紀のアヘン戦争とその中国を取り巻く環境が、今もって、ちっとも変化していないじゃないか。
 そんな中で、中国の習近平さんは、これみよがしに機関銃を操作する—てか。

 違うだろう。
 勝負する場所が違うだろう。

 表題の記事を抜粋する。

 中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は27日、遼寧省で人民解放軍79集団軍の訓練を視察した。駐機中の攻撃ヘリコプターに自らヘルメットをかぶって乗り込み機関銃を操作し、「訓練と戦争への備えを強化し、戦いに勝てる能力を高め、任務を果たさなければならない」と檄(げき)を飛ばした。
 貿易戦争を機に対立が深まる米国をけん制したとみられる。
 中国国営中央テレビが29日に報じた。

 訓練はヘリコプターによる攻撃や低空飛行、装甲車輸送などの実戦形式で実施。
 習氏はサングラス姿で地上から見守った。
 79集団軍は遼寧省に拠点を置き、朝鮮半島などを管轄する。即応部隊とされる。
 中国メディアによると前身である39集団軍は朝鮮戦争で米軍の騎兵部隊に壊滅的な打撃を与えた。

補足、感想など

 ピント外れのことをして面白いか?
 中国の対応の核心は、「どう、うまく負けるか どう先につながるように負けるか」であろう。
 それを、毛沢東ばりの自力更生やら、原爆の所持に固執するという旧態依然としたことをやってしまう。

 要するに。
 最新式の武器の威力というものを発揮するためには、その武器をつかうシステムも近代化しなければならない—ということだ。
 アメリカは、中国の「弱点」を狙って攻撃しているのだ。

 上でもふれた、「中国がどううまく負けるか」ということは、「どう弱点をカバーするか」という意味でもあろうな。

 日本の企業も中国からの撤退を急いでいる。

 --ここから--

2018/09/25()

 米国政府が対中制裁関税の第3弾を発動し、中国も対抗措置を取るなど両国間の貿易摩擦が激化する中、日本メーカーにも米国向け製品の生産を中国から他国に移管する動きが広がってきた。
 トランプ大統領は、中国の対応次第で同国からの輸入品全てに制裁を広げる可能性にも言及。泥沼化する対立の行方に各社は神経をとがらせている。

 対中制裁は第1、第2弾が半導体や産業用ロボットなど企業向け中心だったのに対し、第3弾は家電など消費者向け製品にも拡大。
 富士通ゼネラルは、第3弾の対象となったエアコンの米国向け生産を、中国工場からタイに移管する検討を始めた。現在、詳細な影響を精査しているという。
 第2弾までの制裁を踏まえて移管に踏み切った企業もある。
 三菱電機は既に、制裁対象となった米国向け工作機械の生産を中国・大連の工場から名古屋製作所(名古屋市)に移し、逆に米国向け以外の製品を名古屋から大連に振り替えた。
 また東芝機械は10月から、プラスチック部品を製造する射出成形機について、米国向けの一部製品の生産を上海工場からタイと日本に移す方針だ。

 米中摩擦の事業への影響は小さいとみていた企業も、先行きを警戒している。
 中国工場から音響・映像機器を米国に輸出している中堅電機メーカーは、米国の制裁が中国からの輸入品全てに広がれば「主力製品にも影響が及ぶ可能性がある」と懸念、中国以外への移管準備を急ぐ構えだ。
 柿木厚司日本鉄鋼連盟会長(JFEスチール社長)は25日の記者会見で、米国の対中制裁第3弾について「非常に広範囲にわたる関税なので、サプライチェーンのなかでどういう影響が出てくるか注意深く見守っていく必要がある」と述べた。

 --ここまで--

 さらに、アメリカは、中国に圧力を加えるという。

 --ここから--

2018年9月28日
 アングル:トランプ政権、中国向け「圧力戦略」が新局面入りか 
[ワシントン 27日 ロイター] - トランプ米大統領が26日、11月の米中間選挙に介入しようと画策していると中国を非難したことは、中国に対する圧力戦術が新たな局面を迎えたことを示している。複数の米政府高官が27日語った。 
 2人の政府高官によると、長年の対中強硬派として知られるボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が中心となって、貿易摩擦の枠を超え、サイバー活動や台湾、南シナ海の領有権問題なども含めて、中国に対して強い姿勢を取るようトランプ大統領を説得した。 

 新たな戦術はまだ策定中だが、中国への圧力強化により、今後数週間で米国側からのさらなる強硬発言や、新たな政策措置が出てくるだろう、と政府関係者は語った。
 ホワイトハウスは、この点に関するロイターの問い合わせに応じなかった。 
 米中関係が緊迫化する中で、トランプ大統領は26日の国連安保理会合で、中国が11月6日の米中間選挙で共和党が不利になるよう介入し、通商問題におけるトランプ氏の強硬姿勢に一矢報いようとしていると非難。介入の根拠は示さなかった。 
 これにより、トランプ氏は2016年の米大統領選におけるロシア介入疑惑と自身の選挙陣営の癒着疑惑を巡る捜査から、関心をそらそうとしており、同時に、中間選挙で共和党が振るわなかった場合に中国に責任を転嫁する用意を始めたのではないかとの批判も出ている。中間選挙の結果次第では、共和党が下院で過半数を失う可能性がある。 

 とはいえ、中国は米国の国益に「ハイブリッド戦」を仕掛けており、ロシアと並ぶ強力なライバルだということを、トランプ大統領が明確な発言で示す必要があるとの認識がホワイトハウスで高まっていた、と前出の政府高官は強調する。 
 最近では、ロシアから戦闘機やミサイルシステムを購入して米制裁に違反したとして、米国が中国人民解放軍の兵器管理部門を制裁対象に指定。
 これを受けて中国政府は22日、駐北京の米大使を呼び出したほか、予定されていた軍事協議を延期した。 

<全方面で圧力強化> 
 中国の「影響操作」と呼ばれる問題について、トランプ大統領はより多くの説明を米情報機関から受けるようになっており、この分野も含め、中国に対してさらに強い姿勢で臨む構えだと、政府高官は言う。 
 「通商措置を取ったこともあり、われわれは全方位で中国に一層の圧力をかける準備ができている」と同高官は語った。 
 中国が米国の政府や企業データベースにハッキングを仕掛けてくる主犯の1つだと、米政府は以前から特定していた。
 ただ、ロシアが2016年の米大統領選で行ったような、ソーシャルメディア上の意識操作を含む組織的な政治キャンペーンを中国が行った形跡は見つかっていないと米政府関係者や独立系アナリストは指摘する。 

 中国は、米国選挙に対する一切の介入行為を否定しており、「中傷だ」と反発している。 
 26日の国連発言で、トランプ氏が中国による具体的な行動として唯一指摘したのが、米新聞への「プロパガンダ広告」だった。これは、アイオワ州有力紙デモイン・レジスターの日曜版に中国国営メディア企業が掲載した、米中貿易が相互利益をもたらすと訴えた4ページの折込広告のことを指している。 
 米大統領選においてトランプ氏は、農業州アイオワで勝利を収めたが、貿易戦争が長引けば農家が大きなダメージを受けることになる。 
 ただ、外国政府が貿易促進を訴える広告を米紙に出すことは日常的にあることで、外国情報機関が秘密裏に行う工作とは異なる。

 --ここまで--