2019年6月14日金曜日

中国、習近平さんが追い詰められている


いや、すぐにどうこうということではあるまいが--
 なんせ、中国のような独裁体制って、外からみたときぼんやりしていて、なんやら分からない。
 これから、習近平さんがどう動くとか、外からどう攻撃されるか—なんて不明だ。

 分かっていることは、アメリカ・トランプさんからの「第二の阿片戦争」を仕掛けられていることと、中国人民元がアメリカあたりのヘッジファンドに攻撃されているということだ。
 
 まず、アメリカからの攻撃に対して、習近平さんはどう動こうとしているのだろうか。

 20190613
 米国の最後通告を受けた習近平が八方塞がりの状況に陥る 失脚の可能性が指摘されるまでに
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-06-11/PSY0W76VDKHW01?srnd=cojp-v2

 →「会談しようがしまいが、好ましい選択肢ない」-北京大学准教授
 →中国外務省、会談の有無についてコメントを拒む
 中国の習近平国家主席はもう、トランプ米大統領が仕掛ける関税の脅しには慣れただろう。
 それでもトランプ氏が最近発した最後通告は感情的で、その対応次第では習氏の今後の政治生命に大きな影響が及ぶ。
 トランプ氏は10日、20カ国・地域(G20)首脳会合(大阪サミット)での会談に習氏が応じない場合、中国からの輸入品約3000億ドル(約325600億円)相当に「25%よりはるかに高い」関税を賦課する可能性があると述べた。
 直前まで会談の詳細を明かさないことの多い中国外務省は、会談の有無についてコメントを控えた。

 中国指導者として過去数十年間で最も強大な権限を手にした習主席でさえ、就任後6年間で最も厳しい立場に追い込まれている。
 トランプ氏の脅しに屈せば、国内で弱腰と見られるリスクがある。
 会談を拒めば、トランプ氏は貿易対立を2020年の大統領選挙まで引き延ばす公算が大きいため、中国は経済的なコストを支払わされる。
 北京大学の張健准教授は「会談しようがしまいが、可能性のあるシナリオのうち習主席と長期的な中国経済にとって好ましいものは何一つない」と指摘。
 「中国経済のニーズと習氏の政治的な計算を満たすような、良い選択肢がないということだ」と説明した。

 「政府一丸」としてのアプローチをとるようワシントンのタカ派に促されているトランプ氏は、習氏に強硬姿勢で臨み、妥協を難しくしてしまう可能性がある。
 米国による台湾への武器売却や、中国少数民族のウイグル族に対する大規模な拘束を米政権が批判していることで、米国が中国を弱体化させ、封じ込めようとしているとの不安が中国側では膨らんでいる。
 日ごとに悪化している米中の対立を両首脳が緩和するには、6月下旬のG20が最後の機会になるかもしれない。
 中国政府関係者は、事務レベル協議では全く成果が望めないとの感触を強めている。
 貿易問題を担当する同国政府関係者は、米国との協議は両国首脳の介入がなければこれ以上進展できない地点に到達したと語った。
 北京大学の張准教授は、「最終決定者」の習主席以外に米中対立の責任を転嫁することはできないとも論じた。
 「習氏は国家主席を3期、4期務めたい考えだとみられるが、2020年に中国経済が苦境に陥れば、3期目の道はそれほど楽ではなくなる」と述べた。

補足、感想など

 最終決定者が「習近平国家主席」ってか。
 それは違うだろう。
 「最終決定権者」は、中国という国の経済がどういうことで成り立っているか—という構造の部分だろう。
 中国は、安価に作った「安価な雑貨」をアメリカに買ってもらって、成り立っている。

 つまり。
 アメリカの国民が、中国産の「安価な雑貨」を買わない---と言ったら、そこでもうおしまいなのだ。
 そのあたりを狙って、トランプさんは高い関税をかけて脅しているのだ。
 
 だから。
 中国は、「安価な雑貨」をどうしてもアメリカに買ってもらう---というところが生命線なのだ。
 その生命線を維持するためにどうするのか---ということでしかない。

 もう、メンツも弱腰批判も中華思想もへったくれもあるまい。
 中国の生命線を守るために、「うまく負けろ」「あらゆる手を使ってアメリカと妥協せよ」---そういう選択肢しかあるまい。

 それが、「最終決定」であって、習近平国家主席は、その方向へ動くしかあるまい。
 それができなければ、習国家主席が、中国中枢から追い出されるだけだろうな。

 ついで、アメリカのハゲタカどもが、中国人民元を撹乱している。
 ドル-人民元のチャートを最後に添付する。茶色が、ハゲタカの売り、緑が中国人民銀行の介入 1ドル=7.0人民元が攻防の境目だ。