2019年6月26日水曜日

愛情不足を訴える魔物が身体に住み着くと。 DVを巡って


いや、奇妙な表題となった。
 ある夫婦の離婚の記事を読んでいて、あぁ、という感じになったものだから。
 古くは井上ひさしさんとか、子供の頃に戦争未亡人であった母親の男友達に暴力を振るわれておかしくなり、仕事に追い詰められると妻に暴力を振るうようになった。

 思春期に親とか誰かに暴力を振るわれると、「回りの人間の何気ない所作というものに、愛情不足を訴える魔物が反応して、今度はその本人が暴力を振るうようになる」のだ。
 家庭内暴力の連鎖と言っていいと思う。

 結婚前から、この暴力騒動で記事になっていた夫婦が離婚した。
 まず、その記事から。名前は略します。

 2013年6月に結婚した俳優のS(27)と、モデルのN(33)が離婚していたことが25日、分かった。2人は今月30日に結婚記念日を迎えるはずだった。
 大衆演劇のスターと人気モデルのカップルとして注目を集めた2人がひっそりと離婚していた。 
 関係者によると、2人はすでに離婚届を提出。
 5歳と3歳の女児をもうけているが、親権はNが持つとみられる。

 結婚前から波乱万丈だった。11年夏頃から交際を開始し、翌年2月に交際を発表。
 その後、同せい状態であることも伝えられたが、同年5月に週刊誌で路上での大げんかやSの「DV騒動」が報じられ話題になった。
 13年1月には破局が伝えられ、Nも「事実として今まで一緒に住んでいた家は離れました」と同せい解消を認めた。
 しかし同年4月にNの妊娠と結婚を発表。5月には同居を再開し、6月に婚姻届を提出した。
 Nは雑誌で「周りのみんなが昔はあれはやっぱりただのけんかだったんだね、て笑ってくれるようになるまで一緒にいよう」というSの言葉に結婚を決意したことを明かし、「私にとってはあれが、プロポーズの言葉みたいなものだった」などと語っていた。

 同年10月に長女を出産。15年6月30日の結婚記念日にハワイで挙式し、翌年4月には次女を出産した。
 Nは昨年12月に著書のイベントでSについて「マイペース。家庭において全く腹が立たないなんてことはないですけど、壮絶なバトルは(結婚前に)やり終えましたから」と話していた。

補足、感想など

 どう言えばいいのかなぁ。
 相手側のなにげない動作・所作のようなものの中に、「本人の愛情不足を訴える」感覚に反応して、思わず、暴力をふるってしまう。
 そういう「常に愛情不足を訴える魔物」が身体に住み着いているのだ。
 だから。
 理性で抑制できない。

 魔物が住み着いているものだから、妻とか子供を殴ってしまう。そして、その子供にも「魔物が住み着いてしまう」。まさしく、家庭内暴力の連鎖なのだ。

 記事にある妻のNは、「愛情不足を訴える魔物」の正体を明確に理解していなかったのだろう。
 それが、結婚 → 6年後の離婚 という形となったのだろうな。

 少し、dvについての文章をみよう。

 --ここから--

2013/05/02()

両親間の暴力や暴言を吐く場面などドメスティックバイオレンス(DV)を日常的に目撃した子どもは、 目で見たものを認識する脳の「視覚野」の一部が萎縮する傾向があるという研究成果を、福井大子どもの こころの発達研究センターの友田明美教授らがまとめ、2日までに米オンライン科学誌に発表した。
DVの目撃が成長後も心の病といった形で影響を与えると心理学などで指摘されている。
友田教授は「DVを見た嫌な記憶を何度も思い出すことで脳の神経伝達物質に異変が起き、脳の容積や 神経活動が変化してさまざまな精神症状を引き起こすのではないか」と推測している。


一方で、赤林さんの父親は、家族で食事をするときも“不機嫌オーラ”を出し続ける人だった。
駐車場で父が母を殴っていた情景が鮮明に残っている。
そして、気がつくと、「絶対にこうなりたくない」と思っていた父親の姿に自分が重なっていた、と赤林さんはふり返る。
妻が自分の期待に沿わないと、毎回爆発する。台所に立つのは母や嫁、妻は夫を立てるのが仕事――。
アイロンがけがあまり得意でない彼女に「なんでちゃんとできねぇんだよ」と言ってテーブルをひっくり返したこともあった。
山口代表によると、加害男性の60~70%は、親のDVを見て育ったという。
しかし、「厳しく育ててもらったおかげで自分は立派な大人になった。親には感謝している」と言う人も多い。


2012/05/22()
DVやる男なんて、病気でもなんでもなく、ただの馬鹿だよ。
むかし付き合ってた男がDV野郎で、しばらく耐えてたんだけど 母親の形見のネックレスちぎられて、ブチギレ。男をフルボッコ にして前歯上下合計6本折ってやったら、それから一度も こっちに暴力振るってこなくなった。あいつらは甘えてるだけ。


私が言うのもなんなんですが、DVは治りません。
DV加害者の 病院行く は真っ赤な嘘です。 一回手を上げたら、そこで手をあげることのハードルがかなりさがるんです。 DVってもう、加害者からしたら癖の範疇なんです。
腕を組んだりするのと同じです。 ビンタの次に殴ったら殴るのはもう当たり前、次に蹴ったらその次からは蹴るのが当たり前なんです。 何というか、同じ経験をする人が減ることを祈るばかりです。


2013/05/24(
古尾谷雅人自身が親に暴力ふるわれてたんだよな
それなのに自分も子供を殴るようになって、嫁さんが子供をかばったら 「俺のときは誰もかばってくれなかったのにー!」 って座り込んで号泣してたそうだ
いろいろ地獄だったろうな

 --ここまで--

 「心の中に住み着く魔物」を追い出すというのは、困難なことなのだろう。
 冒頭の離婚の記事をみて、それをつくづく思う。