▲日本のバブル崩壊は1990年頃だったか。
以後15年くらい、地価が下がり続けた。
地価が下がるということは、保有した資産の価値が下がることだ。
会計学では、従前、取得原価主義だったから、取得原価で計上しておけばよかった。
ところが、時価主義会計が、国際会計基準でうたわれ、資産について、時価で計上しろ・となるつつある。
この時価主義会計を推し進めた国がアメリカなのだが、リーマンショック以後、住宅価格は下がり続けているようだが、時価主義会計をどうするつもりだろう。
以下、新聞から抜粋。
スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指数の共同考案者ロバート・シラー氏は、 米住宅価格が今後5年間で10-25%下落しても「まったく驚かないだろう」と述べた。
シラー氏は、S&Pがニューヨークで主催した会議に出席し、 「今の事態は統計的には前例がないので、予想のしようがない」 と指摘しながらも、おそらく日本が先例になるだろうと予想。
▲補足、感想など
日本が先例ねぇ。
まぁ、それはそうだなぁ。
リーマンショックが2008年の秋だったから、ほぼ3年に達していないくらいか。
冒頭でふれたように、日本は約15年間、不動産価格が下がりつづけた。それを先例とすれば、もう5年間(リーマンショックから約8年間)ぐらい下がってもおかしくない。
目処としては、いいところだ、と感じる。
つまり、アメリカの回復が目に見えるようになるのには、8年くらいかかるということだろう。
すると、2015-2016年付近が次のアメリカ経済の好況の入り口となりそうだということになる。
(日本に較べて短いのは、アメリカはなんせ人口の増加している国だということが大きい)
また、上掲の記事は、リーマンショック直後の悲観的な見方にくらべ、余裕があると感じる。
2009年3月頃の記事の抜粋をご紹介しよう。
--ここから--
フォックス・ピットのロバート・スティーブンソン氏によると、米住宅価格は底入れまでまだ20%は 下落する見通し。
同氏は「現時点で住宅購入の妥当な理由は全くない」と述べた。
同氏は、米失業率が今年9%以下にとどまることを前提に、S&P/ケース・シラー指数が 最終的に2006年7月のピーク時から約43%下落するとみている。
--ここまで--
数字が下落するにしても小さいな-とか感じないだろうか。
情報操作があるのかもしれないが、そこは分からない。
そんなアメリカの住宅価格指数のグラフが冒頭のものだ。
グラフでは09年の真ん中付近で、横ばいに転じている。
このあたりが、アメリカだなぁと思う。でも、ちょっと早すぎないか。なんらかの操作があるのかもしれない。
それでも、日本のバブル崩壊後にくらべ、アメリカの底力を感ずる。
そのあたり、確かにまだまだ下がるだろうが、もう、先は見えてるという感じでしゃべているのが、冒頭の記事なのか。
それが、5年間で最大25%の下落。単純にいえば、毎年5%の下落程度だろうと高を括っているという意味なのだなぁ。