曰く、中国をコントロールできるのはアメリカだけだ・・と。
まさしく、その通りだろうなぁ。
まず、新聞から抜粋。
2011年5月27日、同国のリー・クアンユー(李光耀)顧問相は、米国だけが中国をコントロールできる能力を持っており、米国にアジア・太平洋地域への興味を持たせ続けることが重要と説いた。
東京で開催された「アジアの未来」で、リー顧問相は「日本、韓国、ASEAN諸国、ひいては台湾やインドを加えても中国を制御できない。
中国は大きすぎる。
米国および米国の先進技術を用いて初めてコントロールできる」と述べ、米国にアジア・太平洋地域に興味を持たせ続ける事が重要と説いた。
日本が中国の軍事拡張に懸念を抱いていることについては、「中国軍の発展は避けられない。なぜなら中国は経済大国としての地位にふさわしい陸海空軍を所有したいと考えているからだ」と。
しかし一方、「相当長期間にわたり、中国が米国およびその技術力に挑戦できる実力を持つことはないだろう」と示した。
また、米国が中国と比べて優位性を持っている理由の1つとして、「英語」を挙げた。
英語は先進国で主要言語となっており、過去に米国がアジア・ヨーロッパの人材を引きつけた原因にもなっているとした。
シンガポールの発展を振り返り、「シンガポールが英語ではなく中国語を選択していたら、シンガポールの経済は今日ほど発展していなかっただろう」と。
▲補足、感想など
シンガポールのリー顧問相という人は、留学したドイツの工科大学で首席だったという人だ。
どこか、考え方の根底にある価値基準が理系であり、そのことが文系の人間や芸術などを軽んじらせているようだ。
文系の事柄を軽くみるということが個人で完結すればいいのだが、それがリー氏の場合、シンガポールという国家の方向性となっていることが恐怖ではある。
話がそれた。
まぁ、今の中国を制御できるのはアメリカだけだ…というのはその通りだろう。
記事では、英語にふれているが、それよりも基軸通貨を押さえていること、そして世界最大の消費地(浪費といってもいいか)・軍事国家であることが大きい。
つまり、中国の製品をもっとも購入しているのは、アメリカだ。だからこそ、中国を制御できるのだ。
また、リー氏は、シンガポールの発展を助けたものについて、当初より中国語ではなく英語を採用したことを挙げている。
これは慧眼であろう。
中国語では、高等教育ができない。その意味で欠陥をもつ言語なのだ。(そのために、高等教育を受ける中国人にとって、英語学習が必須なのだ)
話のそれついてに、
1970-80年代頃、シンガポールで能力の劣った人間については断種するとか、国民自体の改良計画のようなことがなされた記憶がある。
また、民主国家なのだが、リー氏の息子が国家を掌握しており、まるで北朝鮮のように親子間で国の経営を継続している。
この親子間で国を継承していることにつき、批判することを禁じているようだ。
なにか、上でふれたように科学的にシンガポールという国を発展させるための最短距離とはなにか・というような計画を立て、それを粛々と実行しているという様子が窺える。
工学系の技術者として、国の発展をコントロールしようと考えていると見てもよいのだろうなぁ。
小国なりゃこそ、できることか。