2011年6月20日月曜日

韓国でなぜこれといったアニメを作れないのか。

▲世界のアニメをリードしているのは、日本とアメリカの2国といって間違いはあるまい。

 これに対して、韓国でこれっというアニメがつくれないのはなぜか・・というキズをなめあるような自問自答の記事があった。

 筆者などからすれば、分かりきっていることなのだが・・

 さて、その問答を見ながら、改めて考えてみよう。

 以下、韓国の新聞から抜粋。

 [質問]
 アニメーションといえば米国と日本両国を挙げないか?

 国内で人気を得るのも両国のアニメーションが大部分

[返事]
 ハリウッドは3D技術を使いながら技術的に進化。

 「カンフーパンダ2」もIMAX3Dでリリースして人気を得ています。

 ハリウッドアニメーションは全て3Dアニメーションで作られるほど3Dという技術を武器としています。

 日本もそれなりに強力なアニメーション伝統を持っています。

 宮崎駿の続いて細田守とか新海誠のような新鋭監督がもう少しハツラツとした感受性を持って伝統を継続しています。

[質問]
 韓国アニメーションはスカスカなようです。

 これといった韓国アニメーションが作られない理由は何ですか?

[返事]
 一言で話すとまだ産業の軸が丈夫でないため。

 我が国のアニメーションはTV放送局らの児童用アニメーションが市場の全て。

 劇場用アニメーションも興行面でもこれといった成績を出した作品が殆どない。

 投資家がアニメーションは市場性がないと烙印を押してしまい投資を敬遠することになります。

[質問]
 状況が劣悪ですね。

 
[返事]
 夏に二つの国内アニメーションが出会う。

 一つは 「大切な日の夢」という作品。

 相当な尽力がなされたセルアニメーションです。

 この作品は、特異にも1970年代末の地方小都市を背景にしてある女子高生の話を扱っています。

 情感こもった絵体がハリウッド3Dアニメーションでは味わうことはできない情緒を作り出しています。

▲補足、感想など

 なぜ、でてこないのか・という問に対して、--まだ産業の軸が丈夫でないため。--か。

 産業の軸?  う-ん。

 筆者なりの回答は、掲示板に書いてあった文章と同じなので、そのまま転記する。

 即ち、アニメ化できる原作漫画や小説の数や種類の豊富さが凄い--と。

 つまり、3dとか手書きタッチでどうこうというところに核心があるのではない。

 要は中身なのだ。

 韓国のアニメには、多くの人に面白いと感じてもらうほどの中身がない・ということだ。

 中身といったら、表現が浅すぎるかなぁ。

 もっといえば、混沌とした日本文化の味付けのしてある「中身」とでも言えば当たっているか。

 最近、夏休み前になるといくつか典型的な映画、アニメがでてくる。

 1つめな、宮崎さんのところのアニメ。
 2つめが、藤沢周平さんの本を原作とした映画。
 3つめが、なにか犬とか猫など動物がからむ映画。

 これらの映画は、外れがないのだろうな。確実に小さなヒットが目指せるものということか。

 このことは、日本という国の供給する側の嗜好の幅広さを意味していると思う。

 少なくとも、ハリウッドのようにハリーポッターものを延々を繰り返すより遥かにマシだ。

 ハリウッドの映画の原作不足を嘆く声はもうずっと聞くが、それに較べれば日本の映画、アニメは恵まれている。

 それが、この文章に上の方で書いた原作にできるマンガ、小説の数・種類が半端な数ではないからだ。

 原作の多さでは世界のどこにも負けない。--日本人の本を読む人の数が多いということでもある--

 それは、日本のアニメ、映画が当分、衰えることはない・・ということを意味している。