▲年金が消滅したから、国でなんとか—という話を聞くと、カッとなる。
責任というものをどう考えているのか。
個人で自分のお金を株式で運用していて、失敗したから、国で負担してくれ—ということと同じであろう。
どこの世界に、こんなバカバカしいというかムシのいい話があるか。
そんなもの、自己責任だ。
そもそも、自分で運用するだけの能力がないから、他人に任せるのだろう。
ならば、任せる業者の選択にこそ、責任があろう。
自分の能力不足を棚に上げて、損したからといって文句を言うなよ。
自分の業者選択のミスではないか。
以下、新聞から抜粋。
aIJの問題がより深刻なのは、運用を委託していたのが複数の中小企業で作る厚生年金基金が大半だったことだ。
厚年基金は国の代わりに厚生年金の一部を運用している。
厚生年金は減額不可だが、基金が破綻すれば財政に穴が開く。
政府は表向き「自己責任」を強調しつつ、全サラリーマンが払う保険料で穴埋めすることを模索している。
自民党の会合では、各基金の代表から「自助努力では無理」と、政府の支援を求める声が相次いだ。
神奈川県印刷工業厚年基金の高野正行常務理事は「加入員や受給者の生活がかかっている」と訴え、 栃木県建設業厚年基金の黒須公一常務理事は「国の管理・監督の甘さが被害拡大の一因だ」と述べた。
中小企業が寄り合う総合型基金の場合、1社が倒産すると残った企業が代行割れ分を連帯責任で穴埋めせねばならず、 連鎖倒産につながりかねない。
そこで検討されているのが、厚生年金加入者全員で痛みを分かちあう案だ。
厚生年金には114兆円の積立金がある。
代行部分の「穴」は7000億円強とみられ「これだけなら財政的影響は小さい」(厚労省幹部)という。
ただ、「損した時だけ支援というのでは理解を得られない」との声も強い。
米系コンサルティング会社、タワーズワトソンの大海太郎取締役は「年金の穴埋めは自己責任だ。
中小企業対策や経済振興策で対応すべきだ」と指摘する。
企業年金がない会社員も多いのに全サラリーマンにツケを回す案への反発は必至で、 厚労省の栄畑潤年金局長は23日の参院予算委員会で「企業が穴埋めするのが基本」と強調した。
それでも放置すれば基金の財政は一層悪化しかねない。
民主党の企業年金に詳しい議員の間では「今は世論の動向を踏まえ『救済は無理』と言うにしても、 いずれ政治判断が不可欠になる」との考えが主流となっている。
国民感情を和らげる落としどころの案として浮上しているのが、公務員らも支援する側に回す案だ。
公務員や私学教員は共済年金だが、政府は共済年金を13年10月に廃止し、厚生年金に一元化する方針。
積立金は別運用となるものの、共済の積立金も基金の救済財源に充てる腹で、民主党の関係議員は「役人にも責任を取ってもらう」と明言する。
AIJの運用損失が1092億円まで膨らみ、顧客に返還できる資産が81億円しか残っていないことが分かり、 年金資産の運用を委託していた厚生年金基金は「資産はほとんど戻らないのでは」(甲信越の厚年基金幹部)と動揺。
加入企業は損失穴埋めで経営難に陥る事態も想定される。
AIJに対しては、92基金と2法人が1458億円の資産運用を委託。
運用損失や手数料などを除くと、資産は20分の1近くまで目減りした。
金融庁は23日、AIJと傘下のアイティーエム証券に資産の保全を命じた上で、AIJの浅川和彦社長らを、 厚年基金などから委託を受けた弁護士に引き合わせ、顧客への資産返還に向けた協議を開始させた。
ただ、返還作業は難航しそうだ。
▲補足、感想など
だから、業者の選択ミスを税金の補填という形で、他者が負担しなければならないか—ということだ。
自己責任ではないか。
年金の額が少なかろうがどうであろうが、他人に委託した以上は、それで我慢すべきだ。
他者に任すことができないなら、自分で自分の能力で運用すればいいことだ。
自分の失敗を他者に責任転嫁するな。