2017年11月23日木曜日

日馬富士関の進退は、その行動が横綱の品格にそぐうものであったかどうかの一点にある

このブログで何度もふれた。
 相撲というものは、日本の神事から出発し、江戸時代に発展し今にいたっているものだ。
 多くの人達に見せる格闘技として、世界で最高の収入が得られるものになっているようだ。
 最高の収入が得られるということは、それだけ観客が多いことを意味している。

 日本人・台湾人などから愛され、支持され続けなければ相撲というものに未来はない。
 日本人の年寄りなどに愛されつづけるためには、横綱の・大関の地位に適合する品格というものを有していなければならない。
 強ければいい、稼げりゃいい式の気持ちでは、嫌われてしまう。

 では、日馬富士関の明らかになった行動は、横綱の品格にそぐうものなのか—判断基準はその一点にしかない。
 ところが、妙な雑音が入る。一体、そこになにがあるのだろうか。

 以下、文章から抜粋。

 貴ノ岩に対する日馬富士の暴行事件。
 騒動は収拾を見せること無く新たな情報が浮上してきている。
 そんな騒動を『直撃LIVE グッディ!』が扱い、その中で貴ノ岩が父と呼ぶ親しい支援者にインタビュー。
 その人物が今回の状況と貴ノ岩のメールのやりとりなどを公開した。
 メールの公開や今回の報道は貴ノ岩は了承しているもの。

 その中で衝撃の証言があり、貴ノ岩の姉がモンゴルでラジオ局で働いており、「貴ノ岩(バスカ)のことを悪く報道してほしい。お金はいくらかかってもいい」と言われたという。
 貴ノ岩の姉は局の人間であるため、誰が指導しているのか、誰が命じたのかわからないという。
 このラジオ局以外のモンゴルのメディアにも同様な命令が行っていそうである。
 これが切っ掛けで貴ノ岩は口を開くか?

補足、感想など

 モンゴルのラジオでどうしゃべろうが、冒頭の日馬富士関の進退に関係はあるまい。
 上の記事が仮に本当だとすれば、工作をしようとした人間は、おそらく朝青龍関しかおるまい。
 その目的は、貴ノ岩関の態度が余りに悪かったので、日馬富士関が「かっ」となって、行動したのだ---式の、日馬富士関擁護の工作なのだろうな。

 この一連の情報を整理してみると、日本の相撲界に数十人のモンゴル人勢という存在が、日本の相撲界というものに影響を及ぼしはじめたということにある。
 それが、核心部分だ。

 数十人のモンゴル人の力士・元力士の間で、先輩後輩の関係、上下関係、譲ったり譲られたりの関係が生じているということだろう。

 今回の日馬富士関と貴ノ岩関との暴行も、そういうモンゴル人同士の(仲間内での)上下関係の中で、態度の大きい後輩を先輩がたしなめた---という当人達にとっては感覚だったのではないのかな。

 ところが、こういうモンゴル人同士の中での上下関係・先輩後輩関係が生まれていることを嫌うというか、心配している人間がいて、それが貴乃花親方だったということだろう。
 で。
 貴ノ岩関の傷をみて、上のようにモンゴル人同士での馴れ合いのようなものを嫌っていることで、日馬富士関と貴ノ岩関のトラブルを警察へ届けて公とした—という流れであろう。

 白鵬関は、モンゴル人だけの宴席での「先輩から後輩へのたしなめ」じゃないか。
 公にする必要があったのか、お陰で日馬富士関の進退問題になってしまった—と貴乃花親方に不満が生じたということだろう。

 上の記事での元朝青龍関の工作も、「態度の悪い後輩」を先輩が殴ってたしなめただけじゃないか。日馬富士関は悪くない---という擁護工作になっているのだろうな。

 さぁ、一連の流れと、モンゴル人力士達の不満は分かった。

 冒頭でふれた。
 横綱の品格とは、相撲というものが日本人・台湾人の年寄り達に愛され・支持され続けるための「資格」なのだ。
 日本人に愛され・支持され続けなければ、相撲に未来はない。
 強ければいい、稼げればいいでは、日本人・台湾人には支持されない。

 貴乃花親方により公となった日馬富士関の行動は、横綱という地位がもつ品格にそぐうものであったのか。
 やはり、日馬富士関は、酒乱に近く、日本人からは支持されまいな。
 おそらく、引退はやむ無し—という結論になるだろうな。致し方あるまい。