2020年7月12日日曜日

ポスト安倍がどうたらと


別に、安倍さんが後継者を選ぶってものじゃあるまい。
 能力者が、そのもつ能力によって、自動的に顕在化してくるものであろう

 まず、あれこれの記事をみてみよう。

 2020/07/12()

 「次の総理」は誰になるのか──歴代最長政権となった安倍晋三・首相にとって“後継者選び”は何よりも「求心力」を維持できる道具だったはずだ。しかし、コロナ対応で安倍首相の重用する後継候補が何の成果も挙げられず、一気に「遠心力」が生まれ始めた。“だったら俺にやらせろ”──。都知事選を圧勝した小池百合子氏が国政復帰を見据えるなか、自民党は四分五裂の状態に陥りつつある。
 その最大の原因は、安倍首相が「後継者選び」に失敗したことだ。歴代最長政権を誇る安倍首相にとって、「後継者選び」は自らの権力維持の重要な手段のはずだった。
 かつて中曽根康弘・首相(在任5年)は3人の後継者を競わせ、最後は「中曽根裁定」で竹下登氏を後継総裁に指名する力を維持した。小泉純一郎・首相(在任55か月)も安倍氏を後継者として養成し、総裁選で圧勝させた。

 安倍首相が後継者に据えようとしてきたのが岸田文雄・政調会長だ。面長の顔に顎を隠せない小さなアベノマスクを国会でも議員会館でも着用し続けて首相に“忠誠”を示していることで知られる。首相は自分に決して逆らわない岸田氏であれば、退陣後も「院政」を敷けると考えていた。
 ところが、その判断は裏目に出た。自民党内に“ボロ神輿は担げない”という不満が広がったからだ。岸田後継に最も反発したのが菅義偉・官房長官と二階俊博・自民党幹事長だとみられている
 「菅さんは岸田さんと同じ派閥にいたことがあるが、“何がやりたいのかわからない”と政治家としての評価は最低レベルで、“発信力がないから選挙に勝てない”と総理にふさわしくないと考えている。二階さんも同じ党三役として、岸田さんの調整能力の乏しさに失望している」(自民党役員経験者)

 安倍首相が昨年の内閣改造でその岸田氏を幹事長に起用して後継レールに乗せようとしたときも、二階―菅ラインが阻止。以来、2人と首相との溝が深まっている。
 コロナ対策の給付金でも岸田氏は力量不足を露呈した。首相と会談して所得が減少した世帯への「30万円」給付を決めたと胸を張ったものの、二階氏や公明党に「一律10万円」給付へと一晩でひっくり返された。それを誤魔化そうと〈自民党としても当初から訴えてきた10万円一律給付を前倒しで実施する〉とSNSで発言して恥を上塗りする始末だった。政治評論家・有馬晴海氏が語る。
 「岸田氏は外相や自民党政調会長など要職を歴任してきたが、これといった実績は残していない。政界の名門家系の3世議員で宮沢家の親戚というだけで派閥の会長になった。俗に存在感がない人を毒にも薬にもならないというが、政治家の場合は国民にとって毒にしかならない。国難の中でリーダーシップを取れる人物ではないという評価は政界に広く定着している」

 “その程度の人物”が総理・総裁候補とあって、「岸田を担ぐならオレが」と首相のお膝元の最大派閥・細田派では、西村康稔・新型コロナ担当相、稲田朋美・幹事長代行、下村博文・選対委員長、萩生田光一・文科相らがポスト安倍に意欲を見せ始めたのだ。

 西村氏が新型コロナ対応で出番が増えて知名度を上げると、下村氏と稲田氏はコロナ後の社会を考える「新たな国家ビジョンを考える議員連盟」を設立。“初の女性首相”を目指す稲田氏は他にも「女性議員飛躍の会」や「伝統と創造の会」などを主宰して勢力拡大に動いている。3人とは派内でライバル関係にある萩生田氏も意欲ありと見られている。
 第二派閥の麻生派からは河野太郎・防衛相が「岸田後継」に反旗を翻した。新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備中止を表明し、「次は出る、と言っている」と事実上の総裁選出馬を表明。「岸田支持で派内を一本化したい麻生さんは出馬を止めるだろうが、河野さんは聞く耳持たない」(麻生派議員)という。
 安倍首相が後継者の人選を見誤ったことで、細田派、麻生派の主流派から我も我もと“自称後継者”が出現して政権に遠心力が働いている。
 それだけではない。コロナ危機は総裁レースの様相を一変させた。岸田氏に次いで首相の覚えがめでたい総理候補とされていた加藤勝信・厚労相はコロナ対策が後手後手に回って評価を下げ、茂木敏充・外相も外交場面そのものがなくなって存在感を失い、レースから脱落しかかっている。

補足、感想など

 そうおかしくもない下馬評ではある。
 岸田さんについては記事にあるごとく、「自分で決められない・決断できない人」だ。麻生さんから、さんざん、嫌味を言われていた。
 まず、首相の目はあるまい。<なんせ、首相って、どす黒いまでの孤独にいるポストだ。岸田さんは、首相となったとき、一体、誰に相談するんだ?---相談する相手は、自分でこれまで蓄積してきた教養しかない>
 稲田さんは、防衛相のときの「切れ味」の悪さから、ちょいと無理だろう。
 下村さんは、なんというか回転が鈍すぎる。これという切れ味を感じない。
 萩生田さんは、印象は悪くないのだが、さほどの切れ味を感じない。

 記事では悪し様に書いてあるが、加藤勝信厚労相、茂木外相、河野防衛相あたりが、横並びという感じだな。
 西村さんは、どうかなぁ。筆者にはやや印象が薄い。ぁぁ、昔のブログをみていたら、西村さんって、媚中派の一人なのだな。あぶないなぁ--。ということは、数年前の三菱なんとかが戦時中の中国人作業員へお金(一人200万円だったか)を支払った高村さんなんかが加担した陰謀に加わったということか。中国人のどこでも舐めようという類の議員ということか。とてもではないが、日本の首相には不向きだろう。

 こうして、加藤厚労相、茂木外相、河野防衛相と並べてみると、結構、能力者が揃っていて、ポスト安倍を選ぶにそう不自由しているという感じではない。

 う~ん。なにか政治家が皆スマートになってきたなぁ。
 日本における日本人弱体化工作体制であった戦後レジームが完全崩壊したことが大きいのだろうな。
 小泉さん以前の首相とか周辺の政治家は、戦後レジームの中で、先の大戦の影というか暗闇を引きずり、いろんな陰謀を巡らせつつ、朝鮮半島との腐れ縁のなかで、アレコレやっていたという感じの人ばかりだった。(その代表的な人が田中角栄という人だった)

 先の大戦の影響を受けていない人ばかりの首相候補か。
 戦後70年という歳月を経過してやっとたどり着いた「環境」ということだな。

 ポスト安倍というより、ポスト「戦後レジーム」という方が適切な言葉であろう。