2011年10月4日火曜日

▲アメリカが中国、人民元の切上げを迫る制裁法案を計画。

 アメリカ経済の「日本化」が本格的になったようだ。

 そこで、アメリカでの雇用を増やすために、中国に人民元切上げの圧力をかけようということになったようだ。

 人民元の切上げは、中国にとってアメリアへの輸出をするための価格競争力を奪うことになる。

 まぁ、当然、反対の姿勢をとっている。

 しかしながら、オバマさんももうすぐ選挙があるので、雇用の増大(失業率が10%くらいだからアメリカ人にとって厳しい)ということはかかせないポイントだ。

 制裁法案が通る可能性も高そうだ。

 以下、新聞から抜粋。

◆中国、人民元切り上げを迫る米制裁法案に反対

 アメリカ上院は2011年通貨為替監督改革法案の予備案を採択し、 輸入商品に対し報復性の反補助関税を徴収する場合、その国の為替レートが 過小評価されていることを考慮すべきだとアメリカ商務省に要求。

 これに対し、中国の関係機関は強く反対を表明。

 中国外務省の馬朝旭報道官は、「アメリカ上院は中国の反対を無視し、 その予備案を採択し、為替レートの問題をエスカレートさせ、保護主義政策を取り、WTO・世界貿易機関の規則に大きく違反し、中米経済貿易関係を妨げた。

 これに中国は断固反対する。アメリカの関係議員は中米経済貿易協力の大局および アメリカ自身の利益から出発し、両国の経済貿易協力の互恵共栄の本質を正確かつ理性的に認識し、立法という手段で中国に圧力をかけることを中止するよう、求める。

 中国は、保護主義を排除し、経済貿易問題を政治問題化せず、実際の行動で両国の経済貿易関係の発展に有利な環境を作るようアメリカに呼びかける」と。

 中国商務省の瀋丹陽報道官は、「アメリカの議員は人民元為替レートの法案により、米国内の矛盾を他国に転嫁しようとしている。これは公正ではないだけではなく、国際的な法規にも違反しており、中国はこれに深く注目する。

 人民元切り上げを迫ることでは両国貿易のアンバランスの問題および、米国内の就業問題を解決することができないばかりか、中米両国が手を携えて 共に世界経済の回復を促進させる努力を弱めるだろう。

 両国はWTOの規則を厳格に守り、経済貿易問題の政治問題化を避け、世界貿易の安定と発展のために良好な環境をつくるべきだ」と。

▲補足、感想など

 なんというか、中国人ってやつは…と呆然としてしまう。

 中国人の尊大な自分勝手な言い方は、誰に対してもなのだなぁ。

 あらためてその厚顔さに感心する。

 しかしなぁ。

 アメリカも経済の「日本化」が進み、失業率が高くなると、国民からの不満が高まってくる。

 アメリカという国でも、もう余裕がないのだ。

 中国がどう反対しようと、オバマさんとしても選挙も迫り追い詰められると、制裁法案が通過してしまうだろう。

 そのことは、もう目前に迫る中国のバブル崩壊を一層顕在化させるだろう。

 1980年以降の中国の近代化というものは、アメリカに商品を売ってドルを稼ぐことで可能となったのであろう。

 それを考えれば、中国人としてももっとアメリカに譲歩した言い方というものがあるはずだろう。

 アメリカも中国も相手方のことを配慮するだけの余裕がないか。

 制裁法案が成立することにより、どちらの衝撃が大きいかとなるとやはり中国か。

 これは、中国のバブル崩壊も近いなぁ。