▲中国企業の不良債権化が進行しているようだ。
これから、まずまず激しくなっていこう。
アメリカのハゲタカ達が中国本土に舞い降りているようだ。
その記事をみよう。
中国、不良債権問題が再燃2020/08/03
外資系ファンドが食指
中国で不良債権問題が再燃しつつある。新型コロナウイルス対策で金融当局が積極的な融資を銀行に指示した結果、焦げ付きの大幅増が確実なためだ。中国でもハゲタカと呼ばれる外資系ファンドが食指を動かす。
資本が欲しい当局も容認、中国が不良債権投資の最前線となっている。
上海から西へ70キロメートルほどの江蘇省昆山市。中心市街地に水波酒店と呼ばれるホテルがある。大理石を敷き詰めた口ビーは豪華にみえるが、目を凝らすと汚れやひび割れが目立つ。
夕刻になっても照明は最低限しかつかず、レストランは営業を取りやめたままだ。
唯一、店を開けていた喫茶室の従業員は「給料も未払いだった。だが舂先に新型コロナの隔離施設になり、地元政府から280万元(約4200万円)の補償を受けて一息ついた」と話す。
このホテルは中国政府系の不良債権処理会社、「中国長城資産管理」が売り出した物件の一つ。
すなわち、中国の金融システムが抱える不良債権の一角だ。
プライスウォーターハウスクーパース(PWC)は、銀行と処理会社が持つ広義の不良資産が2019年時点で1・5兆ドル160兆円弱)にのぼると推計する。
供給が増えれば価格が下がるのは、不良債権も他の資産と変わらない。
政府系処理会社、中国東方資産管理によると「不良債権の平均価格は19年に簿価の30%台と、1年前より1割ほど下落した」という。
この値崩れに目を付けたのが海外の不良債権ファンドだ。
オークツリー、ベイン、口-ンスター、ゴールドマンー-。
PWCによると19年、海外勢は合計11億ドルの不良債権を購入した。時価が簿価の3分の1とすれば3500億円にのぼる。
これとは別に、少なくとも25億ドルを信用状況の悪化した債券や不動産担保証券などに投じたという。
外資による不良債権投資の第2幕が開いたとみるべきだろう。
第1幕は00年代前半、国有銀行の不良債権比率が20~40%台に達していた時期だった。
中国政府は長城資産管理など処理会社を設立、1兆4千億元の不良債権を国有銀行から移転した。最終処理の一翼を担ったのがゴールドマンなど外資だった。
ハゲタカが再び舞い戻ってきたのはなぜか。
中国平安保険の傘下で、不良債権の仲介を手掛ける平安信託の李嘉埼・総監は「不良債権の値段が下がり、外資が求める15%ほどの内部収益率(IRR)を満たせるようになったため」とみる。
▲補足、感想など
ハゲタカか。
2年前の記事をみようか。
-ここから-
アジアを舞うハゲタカ 2017/06/09
中国経済への悲観論を競うかのようだった。
最近香港で開いた金融関係者の討論会である。
アジア各地から集まった参加者の話題は、中国が「失われた20年」に陥った1990年代の日本の道をたどるかどうかに集まった。 鍵はまず、中国企業の債務にある。
規模は昨年9月で国内総生産 (GDP)の166%。2008年には同100%を下回っており、GDPを超えるペースで膨らみ続けた。
しかも、鉄鋼、化学、石炭など、過剰設備を抱えて収益性の悪化に苦しむ「ゾンビ業界」が多くの債務を背負っている。
中国経済に2桁の伸びを続けていたかつての成長力はない。
そんな環境で、逆風下の企業が負債を返せるのか。会場ではこんな意見が噴出した。
中国の「日本化」を示すのは過大な企業債務だけではない。都市部の不動産価格は急騰を重ねてきた。人口減少もちらついている。
「債務、不動産、人口。どれをとっても80年代末の日本ではないか」。
一言でまとめると、会合の雰囲気はこんな調子だ。
参加したのは、金融関係者の中でも企業の倒産を商売にする「ハゲタカ」たちだった。
銀行の不良債権を買い取り、債権者の立場で企業再生に関与して高く売却する投資家、財務リストラを立案する銀行家、債権者の意見を調整する法律家……。
目先の中国景気は堅調だが、倒産を飯の種としているのだから「希望的な悲観」に傾くのも仕方がない面がある。 それでも私は、このやりとりを軽く受け止められなかった。
企業の信用悪化に焦点を当てる同種の議論がアジアの各地で起きているからだ。
3月、インドのニューデリーで開いた経済関係者の討論会では、同国企業の過剰債務と銀行の不良債権を指す「双子のバランスシート問題」が話題になった。
まず過剰債務。国際通貨基金(IMF)によると、企業が支払利息の何倍稼いでいるか、つまり利払い能力の目安であるインタレスト・カバレッジ・レシオが昨年3・7倍と、新興国の最低水準だった。
14年までの金融引き締めが響き、利払い負担が膨らんだ。
不良債権はそれを銀行側から見た問題だ。
世界銀行によると、13年に4%だった不良債権比率は昨年の7・6%へと急上昇した。
7月には、シンガポールで投資ファンドの国際的な集まりが計画されている。
「不良債権、高利回り債、破綻企業の債券は、どこまで魅力的なのか」とは、案内の口上だ。
同国は今年、アジア企業の倒産手続きの拠点を目指して破産関連の法律も改正している。
ハゲタカが色めき立つような各地の議論は、偶然始まったのではないと私は考えている。
「アジア危機が再来するのでは」。
こんな懸念が金融関係者の頭のどこかにある。
くしくも7月は、タイの通貨パーツの大量売りに始まった危機から20年の節目を迎える。
多くの人が気をもんでいるのは、米国の利上げが危機を誘発した歴史だ。
94年のメキシコ危機、97年のアジア危機、2000年の米ハイテク株バブル崩壊……いずれも利上げのさなかか後で起きた。
金融引き締めは投資家から寛容さを奪う。
そして米連邦公開市場委員会(FOMC)は来週、15年にゼロ金利政策を終えて以来4度目の利上げの是非を議論する。
「今回は違う」と危機を否定する人も多かろう。
アジアは危機を教訓に自衛策を進めた。
東南アジア諸国連合(ASEAN)の10力国は、昨年までの20年で外貨準備を4倍以上に増やし、対外支払い能力を高めた。
だが悪い「今回は違う」もある。
中国だ。
アジア危機の際は経済規模も小さく、各国との関わりも浅かったが、構図は一変した。
米シティグループは先月、中国経済が失速した場合の世界への衝撃を数値化した。
台湾、シンガポール、フィリピンと、上位をアジアが占めている。
米利上げが中国経済に変調をもたらし、米中の両方から衝撃が押し寄せたときにアジアは耐えられるか。心配なのは、外国からの衝撃が、反グローバル化の機運に拍車をかけかねないからでもある。
そもそもアジア危機は、今に至る反グローバル化の原点だった。
97年7月にタイで点火した危機は、秋にかけ東南アジア、香港、韓国に延焼し、輸出の3割をアジアに依存していた米国の株価も暴落、取引は一時止まっだ。
露呈したのはグローバル化の暗部だ。
経済危機が第2次世界大戦を招いた反省で生まれたグローバル化の担い手、IMFへの反発も増した。
支援と引き換えに緊縮財政などの厳しい要求をし、国によっては社会不安が加速した。
韓国の人々は今も、当時の逆境を「IMF危機」などと呼ぶ。
だからこそ、今のうちに確認したいことがある。「反グローバル化は解ではない」と。
当の韓国も、危機後はハゲタカ投資家として鳴らしていたウィルバー・ロス氏(現米商務長官)を迎え、破綻企業の再生を委ねた。変動相場制への移行を進め、ウォン安を追い風に輸出も伸ばした。
むしろ、国を開いて外国からの長期マネーを引きつけることこそが、衝撃への防御となる。設備やインフラへの投資しかり、中印のような企業の負債依存を減らす出資しかりだ。
そのためには国も企業も、成長への展望を描いて対外的に示す必要がある。
時間の余裕があるとは思えない。カネの臭いをかぎ取ったハゲタカは、もうアジアを舞っている。
-ここまで-
アメリカトランプ大統領の第二の阿片戦争は、その激しさを増しつつある。
中国企業の不良債権化は、加速していこう。
さあ、誰が生き残れるのかな。
中国人は、日本のバブルを研究したといか言っていたなぁ。
机上の空論ではおっつかないぞ。