2017年2月28日火曜日

問題となっていた曜変天目茶碗は、どうやら、偽物ではないよう

いや、真贋騒動に決着がついた訳ではない。
 でも、どうやら、偽物ではないようだ。

 中島先生もほっと胸をなでおろしているだろう。
 曜変天目茶碗は、焼いた中国にも存在せず、日本に3ないし4つあるのみのようだ。

 中国は、北からの騎馬民族により、なんども征服された国土だ。
 そういう争い、混乱の中で、茶碗などという脆弱なものは、破壊されてしまうのだろうな。
 「文化というものが内在する脆弱性」が、中国という国土では顕在化しやすいのだろう。

 以下、新聞から抜粋。

 テレビ東京の鑑定番組「開運!なんでも鑑定団」で、徳島市の男性が所有する陶器が世界で4点目の「曜変天目茶碗」と鑑定され、 真贋論争が起こっている問題で、この陶器を奈良大が成分分析した結果、18世紀以降に開発された化学顔料はほぼ検出されなかった。
 番組での鑑定結果に異論を唱えていた専門家は、中国の模倣品と斑紋が酷似していることを理由に「化学顔料が使われている」と訴えていたが、その主張を覆す結果となった。

 陶器の成分分析は、所有者の橋本浩司さん(57)が2月に奈良大の魚島純一教授(保存科学)に依頼した。
 魚島教授は、物質に含まれる元素を検出する蛍光X線分析装置を使い、茶碗表面の色ごとにX線を当て、元素の種類と量を調べた。
 その結果、アルミニウムなど10種類の元素が検出されたが、化学顔料に使われる元素は発色に影響を与えない程度のごくわずかな量しか出なかった。

 魚島教授は「どの色にX線を照射しても、ほぼ同じ成分が検出され、使われた釉薬は1種類とみられる。 この結果が出たことで偽物とは断定できなくなった」と話した。
 分析を依頼した橋本さんは「科学的な根拠が持てて納得できた」と言っている。

 一方、陶器は化学顔料が使われた模倣品だと主張していた曜変天目研究家の陶芸家・長江惣吉さん(54)は、 今回の分析結果について「これだけでは真贋は分からない。 正確な分析に欠かせない器の洗浄が行われておらず、分析方法に疑念も残る」と話した。

 沖縄県立芸術大の森達也教授(中国陶磁考古学)は「南宋時代(12~13世紀)の中国・福建省で作られた陶器の成分と比較するなど、総合的な検証が必要。今回の調査で本物とは判断できない」と話した。

 番組は昨年12月に放送され、橋本さんは、曽祖父が戦国武将・三好長慶の子孫から購入したという陶器を出品。 曜変天目茶碗と鑑定され、専門家から異論が出ていた。

補足・感想など

 真贋騒動は、もう少し続きそうだが、まぁ、中国の最近の土産物という訳ではなさそうだ。
 なんやかや論争した後で、「まぁ、偽物ではない」てな表現で落ち着くのではあるまいか。

 三好長慶なら、戦国時代の武将だなぁ。
 すると、入手したのは16世紀の半ば頃か。
 日本も大航海時代の一端に組み込まれていた時代だし---
 中国との交易で手にいれたのだろうな。

 よく、破壊もされないまま、400年以上も残ったな。
 さすがに、遣唐使がもって帰ってきた王羲之の書の写しほどの驚きはないが、茶碗という脆弱なものが今まで残ったことで、日本人のものもちの良さというものに感心する。