2012年6月12日火曜日

星を掴もう、と思う。


▲大阪で、自殺できないので、死刑になりたいという半気違いのような人間が2人を殺害するという凄惨な事件が起こった。
たまたま通りかかったばかりに殺害された方々に対し、深く哀悼の意を表したい。
新聞で、この犯人の半生を読んでいて、「星を掴もうと思う」という言葉を思い出した。まず、その言葉をご紹介したい。

--ここから--
星を掴もうと空に手を伸ばしても、恐らく掴むことはできないだろう。
しかし、高く掲げたその手は泥を掴むこともまた無いのだ。
--ここまで


 どう解釈すればいいのかなぁ。
若い頃に、星空を見上げながら、あの星を掴みたいと願う。たしかに儚い夢で、結局は星を掴めなかった。
しかし、上を向いて、星空に両手を差し伸ばしている限り、犯罪に手を染めるという考えも浮かんではこないのだぐらいかなぁ。
以下、新聞から抜粋。

何の罪もない人々が犠牲になる通り魔事件が、また発生した。
殺人未遂容疑で現行犯逮捕された礒飛京三容疑者は「誰でもよかった。殺して死刑になりたい」などと身勝手な動機を供述した。
礒飛容疑者は覚せい剤取締法違反罪で服役していた、新潟刑務所から今年5月下旬に出所したばかり。
 知人がいる大阪市を訪れ、 「たまたまたどり着いた」という同市中央区で事件を引き起こした。
「通帳の金を20万円引き出し『もうこれしかない。生きていくにはどうしたらよいか』と包丁を買った」と話し、自殺を図ろうとしたと。
事件については「仕事も住むところもない。死ぬしかない」と出所後の生活苦を動機に挙げ、 「人を殺せば死刑になると思った」と供述。
中学で1年後輩だった会社員は「俗にいう不良。やっかいな先輩だった」と振り返る。
礒飛容疑者は中学卒業後、地元の暴走族グループに入った。
グループの後輩だった自営業の男性によると、「総長」として約30人のメンバーを従えた。
成人後は暴力団にも加入したという。
新潟青陵大教授は 「礒飛容疑者も人生に絶望し世の中を逆恨みした『ある種の自殺』と考えられる。

▲補足、感想など
ニュース映像などをみていると、気の弱そうな通常人の顔をしている。なんというか、根っからの極悪人では多分無いのだろう。
別のニュース源では、小学生の頃、母親をなくし、父親の仕事が倒産したらしい。以後、中学生の頃からは記事に書いてある通りだ。
子供の頃、両親がどうこうなんて人間は一杯いるだろう。
だから、それ以降は、冒頭でふれたように「星を掴みたい」と思うかどうかで人生が左右されてしまうのだろうなぁ。
子供の頃、星空をみあげながら、あの星を掴みたいと思わなかったか。
星空に向かって、両手を高く差し伸べている限り、覚せい剤なんぞと縁もあるまいに。