2014年11月22日土曜日

サンゴ密漁、一斉摘発へ。日本の海保。

方針の転換と書いてあるが、どうだろう。
 最初から、こうしよう—と考えていたというのが、本当だろうな。

 なんのために?
 それは、中国の習近平さんと会談 → ”握手”をするために。

 だから。
 核心は、安倍-習近平会談の「目的」にあるのだ。
 安倍さんは、このブログでなんどもふれているように、自分の言動の意図・目的を完全に秘匿してしまう政治家だ。

 上の安倍-習会談についても、「なにが目的か」という部分にふれたこともない。会談が終わっても、どうだった—という感想もない。

 日中間で、あれだけ予備交渉をして、なにやら不可思議な「合意文書?」なるものを交わした上で、安倍さんは仏頂面の習近平さんと簡単な握手をしただけで終わった。

 こりゃ、一体なんだったんだ?

 で。
 筆者は、これは「握手」そのものに意味があるのだと推論した。
 握手することで、当面、日中間では、東アジアの海域では武力によるトラブルは起こしませんよ—と。
 だから、東アジアへの観光客の減少がないように---と、世界へ向けてアピールしたのだ。

 これが、安倍さんがあれだけ望んだ日中首脳会談(安倍-習近平会談)の意味であり、目的だったのだ。
 安倍さんは、極端に言えば、安倍-習の握手している写真さえ世界へ配信してもらえばよかったのだ。

 こうして、一連の流れ、意図を追っかけてみると、小笠原諸島でのサンゴ密漁に対する日本の態度の意味が分かろう。

 安倍さんは、会談を求める目的として、当面、中国との東アジアで武力的なトラブルは起こしませんよ—と安倍-習会談で、世界へアピールするつもりだったのだ。(いや、事前に習さんと合意があったということではない)

 だから。
 会談の前に、小笠原で、武力的なトラブルがあっては、困る---
 そのあたりが、当初、生温い対応に終始した理由なのだろうな。

 しかし。
 安倍-習会談が終わり、上で書いたように「握手」している姿が、世界へ配信され、当面トラブルを回避するという目的を達してしまった。

 で。
 これから、小笠原諸島付近で日中間でイザコザ・トラブルがあっても、それは尖閣がらみの話とは別個の事だと世界の人は捉えてくれる筈---と考えた。
 そこで、日本の海保は、態度を「一斉摘発」に切り替えた---ということではないのかな。

 以下、新聞から抜粋。

 小笠原諸島周辺などの海域に中国のサンゴ密漁船とみられる外国漁船が押し寄せている問題で、 海上保安庁は、複数の巡視船を現場海域に追加派遣し、一斉摘発に乗り出した。
 監視の届きにくい夜間に密漁する外国漁船などへの対応を強化する。

 海上保安庁は9月以降、現場海域に大型巡視船や航空機を投入。
 水産庁とも連携して取り締まりに 当たってきた。

 これまでは外国漁船を領海外に追い出すことを優先していたが、夜間に集中的に操業するなど密漁が 悪質化していることから、漁船を拿捕して摘発する方針に切り替えた。
 横浜海上保安部は、小笠原諸島・嫁島の領海内で操業したとして、中国漁船の中国人船長、林本章容疑者 (44)を外国人漁業規制法違反(領海内操業)の疑いで現行犯逮捕した。海保によると、同諸島周辺で10月以降に 逮捕された中国人船長は計8人となった。

 太田国土交通相は「24時間体制で取り締まるため態勢を強化した。夜間の監視を 強めるよう指示した」と。


▲補足、感想など

 日本の国民からの不満も高まっている—というのも理由の一つであろう。
 冒頭でふれたような日中間での駆け引きという面からも、切り替えのタイミングだったのだ。

 安倍-習会談からも、日時が経過して、これもいいタイミングだったのだろうな。