2011年5月16日月曜日

東電の高額報酬の理由はなにか。

▲東電の高額報酬が盛んに取り上げられる。

 このことの核心はなんだろうか。

 理由として考えられるのは以下。

 1.日本という国は、関東地方に人口が集中している。
 2.電気の料金を日本の各地で差をつけることができない。
 3.東京電力とか中部電力等で地域主義というか、その県では独占企業だということ。

 それを踏まえて、東電は人口の集中地域を押さえており、上のように電気料金を地方に較べ、低額にすることができない。
 そして、定められた県、都では他の電力会社を選択できないのだ。

 すると、東京電力にとって一番嫌なことは、この地域主義を崩されることなのだ。

 関東地域を押さえている東京電力という会社は、実際にかかる費用に対して収入が大きすぎるということだ。それが高額報酬の決定的な要因だ。

 だから…と思う。

 えっと、群馬県は東京電力の地域だったかな。でも人口密度が小さすぎるか。

 ならば、神奈川を中部電力へ譲り渡し、それでも収入と経費のバランスが他の電力会社より、有利であれば、埼玉県を中部電力へ譲り渡せ…というように国が介入する以外に方法はあるまい。

 つまり、各電力会社の費用-収入のバランスがほぼ同じになるように、この地域の範囲(どの県がどの電力会社かということ)を見なおせ。

 今、発電所と送電部門をどうとか…という議論があるが、本質を外した議論であろう。

 上で書いたように、現在、東京電力という会社は、この費用-収入というバランスが極端に有利なのだ。

 発電部門と送電部門を分離すればナントカでは、同じパイをどう分けるかという議論でしかない。

 それでは本質を外してしまう。

 神奈川県と埼玉県(さしたる根拠のある話ではないが、千葉県を東北電力へとかもあるかもしれない)を中部電力へ譲り渡す(設備などは売買して、収入から中部電力・東北電力は支払えばいい)という方向こそが、一連の東京電力の問題を解決する方向であろう。

 以下、新聞から抜粋。

 枝野官房長官は、福島第一原子力発電所の事故を受けて、東京電力の発電事業と送電事業を分離するかどうかについて、「選択肢としては十分ありうる」と述べた。

 枝野官房長官は、記者団が「東京電力の発電事業と送電事業を分離するなど、事業形態を見直す可能性もあるのか」と質問したのに対し、「選択肢としては十分ありうる」と。

 また、枝野官房長官は、東京電力の清水正孝社長が参議院予算委員会で、賠償金の支払いのための退職金と企業年金の削減について現時点で検討していないと示したことについて、「東京電力が現在置かれている社会的状況を理解していない」と述べ、批判。

 そのうえで、枝野長官は「これから第三者委員会を設けて、東京電力の内部の状況を政府とし て把握し、国民にも情報を共有したい。それを踏まえて、具体的に議論を進めていきたい」と。

▲補足、感想など

 枝野さんは、会計について知識が浅いのだろう。

 分離案は、核心をはずしていよう。

 清水社長の個人的なことを責めても致し方あるまい。

 そんなところに核心があるのではない。

 冒頭でふれたように、東京電力の高額報酬の核心は、「地域主義」なのだ。

 だから、神奈川県・埼玉県を中部電力へ、千葉県を東北電力へ譲り渡せ…と言えばいいのだ。

 なんなら、東京電力の範囲を東京都だけでもいいじゃないか。(あぁ、返って高額報酬を助長するか、いよいよなら、東京都を東西で半分分けにして、西半分を中部電力の管轄としたらどうだろう)

 それくらい、地域を限定すれば東京電力も費用と収入のバランスが他の電力会社ととれるようになるだろう。

 そうすれば高額報酬など支払える訳もない。

 まぁ、確かに政治家がすべての知識をもつことはできない。

 もっと官僚の智慧とかを借りなければ、記事にあるように対応策が本質を外れた議論となってしまう。
(もしかしたら、意図的に核心をはずしているのかもしれないが・・・)

 東京電力の諸々の問題の核心は、「地域主義」なのだ。

 神奈川県、埼玉県、千葉県などの東京都周辺の人口密度の高い県を、中部電力、東北電力へ譲り渡せ。