2011年5月20日金曜日

祐ちゃんフィーバーはどこに。

▲なんというか、筆者は人気者に対して、やっかみでモノを言っているのではない。

 でも、人の動向というか、人気のうつろいやすさ…というものをまざまざを見せつけられる。

 斉藤という投手は、
 自分で、自分を余程、戒めないと、すぐ潰れてしまうそ。

 以下、新聞から抜粋。

 佑ちゃんフィーバー〟はどうなったのか。

 今年1月以降、球界の主役は日本ハムのゴールデンルーキー・斎藤佑樹投手(22)だった。

 テレビでは、斎藤の映像 が流れ、新聞や雑誌に「佑ちゃん」の活字が躍った。

 ところが、今月9日に左脇腹を痛め て二軍落ちするや次第に減り、最近はほとんど見かけない。

 その斎藤は千葉県鎌ケ谷市の二軍練習場で一軍復帰を目指して調整中だ。

 雰囲気は  だいぶ変わったよう。

 斎藤が鎌ケ谷市にある日本ハム二軍の「勇翔寮」に入寮したのが1月11日。
 200人を超す報道陣とひと目見ようというファンが駆けつけた。

 斎藤が左脇腹 の筋挫傷で二軍落ちしてからは「佑ちゃんに会える!」「人の少ない今ならサインがもらい やすい」と熱烈なファンが足を運んでいる。

 とはいえ、はるか及ば ない。その実力が明らかになったことも少 なからず人気に影響を与えているのかもしれない。

 17日はわずか10人。18日は50人程度。佑ちゃんは並の人気選手になってしまったのか…。

▲補足、感想など

 --佑ちゃんは並の人気選手になってしまったのか…。--か。

 並(なみ)って。

 そもそも、最初から並であろう。

 いや、誰しも新人選手というものは、殆どが「並」なのだ。

 元南海の野村さんなんて、18歳の普通高校からきたテスト生であり、目立ちもなにもしない。

 そこから、「並以上」になる競争が待っている。

 競争に勝つためには、「運、鈍、根-うんどんこん」が必要だ。

 まぁ、運(うん)はなぁ、個人の努力でどうかなるてものじゃないし。

 鈍いこと(鈍どん)というのは、こういう専門職として大成するにはどうしても必要だなぁ。

 毀誉褒貶(きよほうへん)は、他人の勝手。

 他者からの褒められたり、けなされたりに敏感に反応しないことだ。

 和食の料理人なんて、最初は鍋あらいから、芋の皮むきばかりであろう。(あぁ、下足番だったという人がいたなぁ)それを単純作業だと考えるようではものにはなるまい。

 その単純作業の繰り返しの中にこそ、本質というか、最大の複雑さをみてとらないと。

 根(こん)は、根性(こんじょう)のことか。

 鈍と根の例としては、やはり、このブログで度々とりあげる野村さんのストライクゾーンの話が適切だろう。

 野村さんの話では、ストライクゾーンというものは、ボールで、縦に4つ?、横に3つ?(個数については記憶があいまいで筆者は自信はない)の碁盤目状になっているものだという。

 野村さんは捕手だったから、試合が終わると、1回から9回までの投手の投げたボールが、上の碁盤目状の中のどの場所に来たかを克明に記録したという。

 こういう話は、野村さん以外では聞いたこともない。

 つまり、野村さん以外の捕手は、こういう手間の掛かることはしないということであろう。一試合の全部の投球の位置を覚えているのだから、賢さも必要だろうし。

 ここらあたりだなぁ。

 「並」が「並以上」になるためのヒントが隠されているような気がする。

 さぁ、記事にある斉藤投手は、こういう野村さんのような努力というか、並から抜け出すためのなにかができるかな。

 投手として身体が大きくない。

 筋肉もそれほど強くないのだろう。

 自分の身体の弱点を充分に知って、それを補うだけの「賢さ」「根性」をもっていなければ、並以上にはなれまい。

 「並以上」になるための道は遠そうだ。