▲どうも筆者は、橋下さんのコメントにひっかかる。
この人、経済が分からないのだなぁ、と思う。
そもそも、経済成長とはなにか。
それは、gdpの数字が拡大することだ。
まず、それを押さえていないと、話がトンチンカンとなる。
一体、橋下さんは、どうすればいいと考えているのだろうか。
経済を成長させるためにどういう手段をとる—と主張しているのだろうか。
以下、新聞から抜粋。
日本維新の会の橋下代表代行が県内入りし演説をした。
JR大宮駅での演説では「今日の新聞を見て頭がクラクラした。今回の選挙で一番重要なのは経済対策。
これまで自民がやってきた公共工事をどんどん進める政治でいいのか」と政策批判。
その上で「景気低迷の一番の要因は競争力の欠如。僕らは競争力を高め、新規のイノベーションを起こす。既得権を保護する政治なのか、既得権を打ち破る政治なのか、この二つに一つだ」と、集まった聴衆に訴えた。
さらに「業界団体から票をもらっている自民、公務員労組から応援を受ける民主に改革はできない。
維新はいい意味でも悪い意味でも『根無し草』。だから徹底して改革ができる」と強調。
維新公認の候補者は9人いるが、演説した5区と12区選挙区には不在。
「都市部での比例票狙いの演説」と述べ、橋下氏の演説に先立ち4、6、7、8、9、 13区の公認6候補が顔を見せ、それぞれの主張を訴えた。
▲補足、感想など
競争力の欠如—が景気低迷の要因---か。
なにを意識してしゃべっているのだろう?
薄型テレビとかスマートフォンなどを頭に置いての発言が。
パナソニック、シャープなどを見よ—という意味か。
まぁ、一面、当たっていないことはない。
でも、これは韓国・中国などのウォン安、人民元安—という国ぐるみの「操作」も大きい。
また、上で例示した会社の「経営判断の誤り」という面も大きい。
為替操作、経営者の判断ミスを含めての「競争力の低下」という意味なら、そうだろうなぁ。
だから、日本は円安という方向へ動こうとしているのだ。
まぁ、日本のテレビなどの製品が海外で売れれば、それは還流して日本のgdpを押し上げよう。
さて、記事にある、公共工事というものは、そこで働く人、機械、土地とかへお金が支出される。
機械が不足すれば、当然、機械の製造もしなければならない、働く人の食事も作らなくてはならない。
---など。
つまり、堤防を造ることで、その地域へお金が支出され、その背後にある多くの職種、人達の仕事場を提供することになるのだ。
そして、その数字は、直接、日本のgdpを押し上げる—ということを理解しなければならない。
公共工事というものは、最も手堅いgdp拡大装置なのだ。(中国がやっている鉄道事業など好例だ)そのことを橋下さんは理解すべきだ。
1930年代、アメリカで世界的な恐慌に対して、ニューディール政策というものを時のルーズベルト大統領が行った。
それは民間の需要が低下し、誰も民間から投資しなくなった時、政府がダムを造るとか、道路をつくる—とかした意味は上で述べたことにある。
端的にいえば、民間で需要がない時は、国が中心となって、需要を創造するしかない—ということだ。
だからこそ、東日本大震災の復興工事にお金を注ぎ、また、新幹線も金沢-福井間の工事を進捗させるべき。
上でふれたように、工事をすることで様々な分野にお金が行き渡る。そこで映画を見に行こう、桜を見に行こうという「活動」が生まれる。
そのようにして、経済が活性化する。
まぁ、こんなことをいうと国の借金がなんとか—いう人がでるだろう。
しかし、今、昔的にいえば「世界的な恐慌」(なにか大袈裟に聞こえるなぁ)--なんぜ、ヨーロッパ諸国もアメリカの経済的な低迷状態にある—の中では、従前のままの政策ではダメだということだろうな。
そして、日本という国は借金も大きいが、資産もそれを充分に補うだけ大きい国なのだ。
復興国債、建設国債を発行して、上でふれたような工事の進捗を急ぐべきと思う。
冒頭へ戻って。
橋下さんの主張は、一面的で、日本経済全体を俯瞰する視点がないものと思える。