▲ふ~ん。
この記事を読んだ時、思ったのは、かって中国であった「百花斉放」だ。
なにかというと、要するに思うことを言え—という運動だ。
1950年代の半ば頃かな。ちょいとウイキペディアから転記してみよう。
--ここから--
ひゃっかせいほうひゃっかそうめい)とは、1956年から1957年に中華人民共和国で行われた政治運動。
中国語では百花運動(簡体字:百花运动)とも呼ばれる。
「中国共産党に対する批判を歓迎する」という主旨の内容であり、これを受けて国民は様々な意見を発表したものの、百花運動の方針は間もなく撤回され、共産党を批判した者はその後の反右派闘争で激しく弾圧された。
--ここまで--
なんのことはない。あぶないヤツ探しの道具にされたということだ。
以下、新聞から抜粋。
2014年6月20日、中国日本商会は「中国経済と日本企業2014年白書」を発表した。
これは中国日本商会が2010年から毎年発表している。
同白書は中国日本商会と中国各地の商工会組織の日系企業8579社に対して実施したアンケート調査をもとに、日系企業が直面する課題を分析し、解決のための建議を取りまとめたもので、建議総数は計451件に及ぶ。
中国日本商会は同白書を通して、中国の中央政府や地方政府とコミュニケーションおよび交流を図り、中国の投資やビジネス環境を整備するため、「現場」からの声を届けている。
▼在中国日系企業の93.7%、「中国市場を堅守していきたい」
2014年白書はジェトロが中国に進出している日系企業を対象に2013年10-11月に実施したアンケート調査結果を引用している。
これによると、今後1-2年の事業展開の方向性について「拡大」と回答した企業の割合は54.2%、「現状維持」と回答した企業の割合が39.5%だった。
2つの回答を合わせると全体の93.7%の日系企業が中国市場を評価していることが明らかになった。
回答企業のうち、「縮小」と回答したのはわずか5%の企業で、1.2%の企業が「移転」、「事業撤退」と回答した。
このような回答をした一部企業の主な要因について、中国日本商会副会長兼調査委員会委員長のt氏は下記のように答えた。
▽中国における事業コストの上昇で圧力を受けた▽中国の知的財産権保護の環境による影響を受けた。
t氏の補足によると、コスト上昇は主に人件費や原材料費の上昇によるもの。
日系企業が不安視している中国の知的財産権保護環境に対して、t氏は「中国は知的財産権保護問題に対し大きな努力を払っており、実際その結果も伴ってきてはいるが、やはりまだまだ多くの改善すべき点が存在する。
特にインターネット通販が拡大し続けるビジネス環境の下、知的財産権の保護や、偽物・コピー品・海賊版の氾濫を防止することが目下早急に解決すべき問題点としてあげられる」と指摘した。
▼「世界の工場」から「世界の市場」へのモデル転換を図る中国、日系企業にもチャンス
事業を「拡大」すると回答した54.2%の日系企業のうち、中国で作った商品を中国国内で販売する、「現地生産・現地販売」戦略を推進している企業は比較的多い。
こういった「内需志向型」の日本企業を力強く後押ししているのは背景にある巨大な中国市場である。
まさに「需要があるところに、市場が生まれる」と言われるとおりだ。
実際の対中投資額だけを見て、日系企業が中国市場の動向を有望視しているのか、それとも悲観視しているのかを判断することはできない。
経済モデルの転換を図っている中国を世界最大の消費市場として見る日系企業が増えている。中国の転換期は日系企業にとっても同様に大きなチャンスが潜んでいる。例えば、食品への安全性を求める意識がますます高まっている食品業界、物流の発展がもたらす運輸機械業界などは、いずれも日系企業による市場開拓が期待される分野だ。
白書発表の記者会見では日本メディアが「日中両国の関係は日系企業の中国市場に対する選択を左右する主要な要素になるか」と質問した。
これに対し、t氏は「政治的な要素が両国関係の経済・貿易関係に与える影響を無視できると言えば、それは嘘になる。
しかし、日中関係が経済・貿易交流に与える影響に過度に注目することも奨励しない。
日系企業は『在商言商(ビジネス界はビジネスだけを語るべき)』という路線に戻る必要がある。
『需要があるところに市場は生まれる』という市場の規律を遵守し、より大きな市場を掘り起こし、両国の経済・貿易関係の発展を推進することこそが日本企業が選択すべき道だ」と語った。
▲補足、感想など
アンケートがジェトロだとしても、アブナイ、アブナイ。会社名が漏れない保証はない。
冒頭でふれた「中国版新百花斉放」の可能性があろう。
こんなところで、企業の方針を迂闊に示すことはできない。
で。
別のソースから、中国へ進出している日本企業の動向のニュースを転記したい。
--ここから--
日本は中国に対しての投資は第1四半期(1~3月期)、47.18%下がった【資本撤退!】
第1四半期(1~3月期)の我が国の商務部の運行情況が報告された。
商務部の沈丹阳は、第1四半期に投資された外資金額は315.49億ドルで、5.5%増えたと発表した。(銀行、証券、保険等を含めない)
この中で日本から中国への直接投資実行額が、前年比の47.2%減、12億900万ドル(約1233億円)だったと発表した。
中国の生産コスト上昇に伴って、日本企業の中国離れが進んでいることが浮き彫りになった。
--ここまで--
本音と建前—とでもいえばいいのかな。
また、中国から資金を持ち出すことができないとかだが
--ここから--
□イオンがこの状況下でも中国への出店を続けられる理由。
イオンはトップバリューブランド製品を中国から輸入している。
その製品の日本への輸出価格を原価割れにすれば、中国から資本をいくらでも引き上げられるからな。
安全な退路あってこその出店なんだよ。
□在庫調整と称して日本から中国の子会社に在庫を高く売りつけて、逆に中国から
日本に在庫を移すときは安く買いたたけば中国から資金回収できるわけね。
循環取引っていわれそうだが、中国の会社の帳簿を海外に開示するのは法で禁止
されているから、中国当局さえどうにか(賄賂等)すれば尻尾は掴まれにくそうだな。
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なるほど、上に政策あれば下に対策あり—ということだな。
そして、上の事実は価格を抑制すれば、つまり100のものを50とか30とかで、日本へ輸出すれば、それだけ資金の回収ができるし、別の視点から言えば輸入品を安く仕入れているということなのだな。
そして、上の事実は価格を抑制すれば、つまり100のものを50とか30とかで、日本へ輸出すれば、それだけ資金の回収ができるし、別の視点から言えば輸入品を安く仕入れているということなのだな。
まぁ、本当に日本企業がどの程度、中国に残るのかは分からない。
でも、上のイオンの例のごとく、どのような制限があったとしても、それをかいくぐる手段があるということだなぁ。
また、日本企業はこれからも静かにそっと目立たぬように行動していこう。