2018年6月14日木曜日

米朝会談の向こう側にあるものはなにか


会談の中身が明瞭ではないので、様々な憶測がなされている。
 ただ。
 ユーチューブで、藤井厳喜さんが言われていたが、アメリカは、韓国から米軍を引き上げ、韓国と手を切るつもりだろう—と。
 この言葉を聞いて、なにか、大きな流れのようなものを理解した気になった。
 日本を取り囲む流れを箇条書きにしてみよう。

1.戦後レジームという「日本人弱体化工作体制」は、日本人がトラブルを抱え込むことを長引かせる—というアメリカの謀略も加担していたのだろう。
 だから。
 北朝鮮の日本人拉致問題も、拉致自体にアメリカは関与していなくても、北朝鮮とのトラブルが長引くということに意味があったのだ。
 同様に、ソ連・ロシアとの北方領土問題も、できるだけ長引くように、解決を先送りするように、アメリカは妨害してきたのだ。
 なぜ、妨害したか—というと、米軍が日本に駐在している「意味」が周辺国家とのトラブル解消によって、重要性が失われてしまう---ということを心配したためだ。また、日本の独自の軍備増強も恐れたのだろう。
 もう、日本から出ていって欲しい---と日本国民から言われることを恐れたためだ。
 オバマさんも同様に考えていたのだろう。

 --ここから--

 ジョセフ・ユン「人権や日本の拉致問題、それに生物・化学兵器の問題などを取り上げ議題の範囲を広げすぎるのは、間違いだと思う」
 こんな人が北朝鮮担当から外れて良かった。米元高官「米朝首脳会談 まずは核問題に集中を」 | NHKニュース

 --ここまで--
 オバマ元大統領も、日本の北朝鮮による日本人拉致問題を解決する気なんてサラサラ無かったのだ。日本人がトラブルを抱え込み続けるよう、意図的に長引かせた--と受け取っても間違いではあるまい。

2.2010年頃に日本全国津々浦々までのインターネットの普及が完成した。
 このネットの普及によって、日本にいるevenki族工作員達(朝日新聞、毎日新聞、東京新聞、nhk,tbs、テレビ朝日、フジテレビ、tbs、テレビで偉そうにしゃべるevenki族大学教授、裁判官、コメンテーター、日教組を中心とする義務教育に潜り込んだevenki族教師たち)の悪行が日本人全員の目の前に曝されたのだ。
 こうして、日本人弱体化工作体制である戦後レジームは崩壊を始めた。
 以後、8年という歳月が経過した。
 昨年来からの中国工作員による「安倍降ろし、麻生降ろし」が過激になされてきた。
 しかし、一向に、安倍降ろしも麻生降ろしも「効果」がない。
 こうして、戦後レジーム崩壊の「最末期現象」が顕在化したのだ。

3.トランプ大統領は、この1年もの「安倍降ろし、麻生降ろし」の効果の無さをみて、戦後レジームの終焉を覚悟したのだろうな。
 で。
 韓国を切ってしまおう—と決心した。韓国は用済みだと判断したということだろう。
 北朝鮮は「非核化」さえすれば、後のことはどうでもいい。
 韓国 プラス 非核化された北朝鮮 をまるごと、中国の属国にしてしまえ—と決断したということだろう。

 米軍を韓国から引き上げ、日本の自衛隊を日本軍に格上げして、日本が東アジアでアメリカが果たしてきた役割を肩代わりする—という方向へ進むということだろう。
 冒頭で、拉致問題の解決を先延ばしにしてきた(妨害してきた)理由が、日本の戦後レジームの完全崩壊、韓国と北朝鮮の関係が変化したことで、拉致問題の解決を妨害する理由もなくなったということではないのだろうか。

 さて、日経新聞での、この米北会談の記事をみてみようか。

 --ここから--

非核化の裹米中暗闘へ
 初めての顔合わせが実現したというほか、非核化ではさしたる成果もなく、米朝首脳会談は終かった。
  「もはや、北朝鮮が核ミサイルを持つのを止められないだろう」。日本の政府関係者はこう落胆する。
 米朝交渉にかつて関わった元米政府高官からも、会談の結果を酷評する声が出る。
 少なくとも理由は2つある。
 まず査察について何も合意できなかった。
 2005年の非核化合意では査察を明記したが、それでも破綻した。
 第2に、非核化の期限も決められなかった。
 卜ランプ大統領は2年もすれば、大統領選に忙殺されてしまう。

 「中国に頼らぬ」
  前例のない米朝のトップ外交だけに今後、予期しない進展が生まれる余地もある。
が、初戦は金正恩(キム・ジョンウン)委員長の勝利といわざるを得ない。
 それでもトランプ氏が前のめりなのは11月の米中間選挙をにらみ、外交の手柄を焦るからだ。
 だが、別の思惑もある。
 米政権に通じた安全保障専門家はこう明かす。
 「米朝のパイプを築き、いまほど中国に頼らず、北朝鮮問題に対応できるようにする。
 そうすれば、米国の国益を脅かすサイバーや通商、海洋問題で、もっと中国を締め上げられる」
 トランプ氏がこんな思惑から米朝融和に走るとすれば、朝鮮半島をめぐり、米国と中口の攻防はさらに熱を帯びる。
 そもそも北朝鮮にとって、米朝の改善は宿願だ。
 米国から攻撃されるのを防ぐだけでなく、深まりすぎた中国への依存を減らし、衛星国になるのを避けたいからだ。
 「私たちが手を組み、一緒に中国に対抗しようではないか」。
元米政府高官によると、北朝鮮はオバマ前政権当時から、ひそかに米側にこう打診し続けていたという。

 米朝が急接近すれば中国は将来、米国の「準友好国」を隣に抱え込む羽目になりかねない。
 米国勢力の浸透を恐れる中国からすれば、決して許せないシナリオだ。

対立が招く悪夢
 そうならないよう、習近平(シー・ジンピン)国家主席は北朝鮮に圧力をかける。
 「大事な戦略については互いに必ず、事前に協議する」。
 中国外交ブレーンによると、彼は5月上旬、金正恩氏の2度目の訪中を受け入れた際に、こんな言質を取りつけた。
 中国は同じ思惑から、表で非核化を支持しながらも、裏ではその実現を遅らせようとするかもしれない。
 一括ではなく、段階的な非核化を主張するのはこの一環だ。
 朝鮮半島で米国の影響力が強まるのを阻止したい点では、ロシアも同じだ。
 習氏はプーチン大統領と組み、米朝主導の非核化交渉へのけん制を強めるだろう。
 中口の意図に気づいたトランプ氏は5月上旬の電話で、米朝のディール(取引)を邪魔しないでもらいたい、と習氏に警告したという。
 世界秩序をめぐって対立する米国と中口が、北朝鮮問題で結束するのは、そもそも容易ではない。
 だが、大国がいがみあえば、対北包囲網はさらに緩んでしまう。
 北朝鮮は時間を稼ぎ、核武装を進めるだろう。
 そのような展開は米中口だけでなく、北朝鮮のミサイル射程内にある日本と韓国にとって、さらに深刻な悪夢だ。
 大国攻防の果てに、残った勝者は北朝鮮だけだった……。
 こんな結末は、何としても避けなければならない。

 --ここまで--

 なにか、北朝鮮を持ち上げた記事ではある。
 日経新聞内にいるevenki族工作員記者による作為的なあさって方向へ読者を導こうという記事であろう。

 アメリカのトランプ大統領が、そんな深謀遠慮な人間とは思えない。
 非核化の作業が遅いと感じれば、即日、なんでもする—という覚悟であろう。

 周辺の北朝鮮取り巻き国家は、今、アメリカの金利上げにあっぷあっぷしている国ばかりだ。
 そんな国によって、アメリカのやることに妨害ができる訳がない。
 韓国の様子をみようか。

 --ここから--

2018613
 2018612日、参考消息網によると、韓国経済がまもなく「衰退期」に入るかもしれないという見方があるという。
 韓国・聯合ニュースによると、韓国現代経済研究院は、今年の韓国経済成長率予測を28%で維持。新規雇用機会の創出が198000件とした。
 記事は「韓国では過去1年、総合指数、総合先行指数ともに下落が続いている」「韓国経済はまもなく衰退期に入る可能性がある」という見方があることを紹介した。

 現代経済研究院は「国が対策を講じないと、28%成長も維持できない」と警告。
 その上で、建設と設備投資分野への投資の伸びは予測を下回る一方、消費も調整局面に入るとみている。
 しかし、朝鮮半島を含む域内情勢の緊張緩和や、南北の経済分野での協力強化は、成長の後押し要因になるとも期待している。

 --ここまで--

 中国はどうだろうか。

 --ここから--

中国発の「デフォルト津波」 韓国に押し寄せるのか
2018/06/12()
 昨年10月の中国共産党党大会。当時の中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁は中国経済に対して強く警告した。「企業の負債水準が相対的に高く、家計の負債も急速に増えている」とし「ミンスキー・モーメント」の懸念を表した。
 ミンスキー・モーメントとは米国経済学者ハイマン・ミンスキーが主張したもので、過度な負債拡大に依存した景気好況が終わった後に債務者の能力が悪化して健全な資産まで売ることになり、資産価値が暴落して金融危機が始まることをいう。

 周小川前総裁の警告が現実になるのだろうか。負債の増加で「中国発デフォルト(債務不履行)津波」の懸念が強まっている。
 中国本土企業のデフォルトが増えているからだ。CNBCによると、今年1-4月に15社が債務不履行となった。金額は129億元(20億ドル)にのぼる。前年同期と比較しても33%増えた。
 「中国発デフォルト」はすでに韓国にも飛び火している。中国儲能源化工集団(CERCG)の子会社が発行してCERCGが保証した3億5000万ドル規模の債券が償還されず、資産流動化証券(ABCP)に投資した韓国の証券会社が損失を出したからだ。

 問題は今後だ。金融引き締めに入った米国と中国の通貨政策により中国企業の連鎖倒産事態がさらに深刻になるおそれがある。
 国際通貨基金(IMF)によると、2007年に4兆9000億ドルだった中国の負債は2016年に25兆5000億ドルに急増した。
 負債増加をもたらした中国経済のアキレス腱であり時限爆弾は企業と地方政府だ。昨年末基準で中国の企業の負債は国内総生産(GDP)の160%にのぼる。負債が膨らむ地方政府と地方政府傘下の投資公社の負債(16兆5000億元)の爆発力はさらに大きくなるかもしれない。
 地方政府が投資公社を通じて借りた「陰性債務」は公式統計の2倍にのぼると予想されるからだ。 ブルームバーグによると、来月から今後1年間に満期を迎える中国企業と地方政府の負債は8兆2000億元(1兆3000億ドル、約140兆円)にのぼる。

 米連邦準備制度理事会(FRB)が12-13日(現地時間)に政策金利を引き上げれば、市場金利は同時に上がるしかない。ここにドル高まで加わればドルなどで借りた企業の負担はさらに重くなる。
 また、中国政府と中央銀行の人民銀行は金融を引き締めている。金融健全化政策を通じて地方政府と国有企業に負債の縮小を注文した。
 これを受け、銀行の敷居は高まった。史上類例がない低金利基調の中であふれる流動性を満喫してきた企業が環境の変化で枯渇する状況を迎えている。
 すでに赤信号が灯っている。中国の海通証券が中国企業1189社を分析した結果、負債償還能力が悪化した企業は2008年の344社から2016年には612社へと倍増した。IMFは中国商業銀行の企業貸出のうち15.5%が会社の収入で利子を返せない「危険」と推定し、60%の損失率を仮定しても貸出による損失が中国GDPの7%にのぼると予測した。

 こうしたリスクにもかかわらず、中国政府は「ゾンビ企業」をなくすために社債デフォルトを容認する表情だ。
 競争力がなかったり無理に事業を拡張した企業を整理する手続きを踏むということだ。
 劉鶴副首相は新華社通信のインタビューで「企業は経営不振に対する代価を支払わなければいけない」と述べた。
 スタンダード&プアーズ(S&P)マネジング・ディレクターのクリストファー・リー氏は「中国の社債デフォルト事態が民間企業から国有企業に拡大するだろう」と述べた。

 --ここまで--

 中国のバブルが崩壊中ということが理解できよう。
 中国は、アメリカと貿易戦争をしても勝てない。

 アメリカは、中国 プラス 非核化された北朝鮮 プラス 韓国 とまとめて、貿易戦争を仕掛けるつもりかもしれないな。(まとめてはちょいとおかしいが、中国の分裂くらいは貿易戦争の結果として見越していよう)