2011年6月6日月曜日

ケイコフジモリ、ペルー大統領か。

▲ペルーの新大統領を決める決戦投票が行われている。

 日本時間で、月曜日の昼過ぎには判明しそうだ。

 ほぼ、互角の戦いらしいが、恐らくケイコフジモリが大統領になるだろう。

 36歳ならば、世界でもっとも若い女性大統領(日系の)であろう。

 以下、新聞から抜粋。

 5日のペルー大統領選挙で決選投票に臨む日系人のケイコ・フジモリ候補。

 勝敗のカギは父親のアルベルト・フジモリ元大統領が握っている。

 2日に行われた投票前最後の集会では、支持者が集まり、コンサートのような盛り上がりを見せた。

 優勢が伝えられるケイコ候補だが、不安も抱えている。

 ケイコ候補の父親であるフジモリ元大統領は、テロ撲滅作戦での殺人罪で服役していて、国民の間にはフジモリ元大統領への抵抗感が根強く残っている。

 街中には、ケイコ候補の名前のペイントが至る所に描かれているが、「フジモリ」の文字は描かれていない。

 ケイコ候補陣営は、選挙戦で父親の「影」を薄めようと躍起になっていて、演説でもフジモリ元大統領のことに触れたのは自分の経歴を紹介した時だけだった。

 一方、対抗馬のオジャンタ・ウマラ候補はフジモリ元大統領の名前を使って批判キャンペーンを展開している。

 父親の存在は、父と娘、2代の日系人大統領誕生の重要なカギと言えそうだ。

▲補足、感想など

 父親の名前なしで、36歳で大統領候補になれるわけがない。

 父親の実績、そしてフジモリの名前の背後にある「日本」の存在が、ケイコを際立てせているのだ。

 また、対立候補はベネスエラのチャペス大統領と気脈を通じるという人間だ。

 1960年代のアフリカ諸国が独立した際の工場の国有化の経験を知らないのか。

 会社を国有化してうまくいった例はない。

 公務員が経営のノウハウをもっていると思うのか。

 日本で言えば、第三セクターのようなものだ。
 
 通常の社会常識をもっているならば、ケイコの方が安全側といえる。

 ペルーのこういう状況となる根底になにがあるのかなぁ。

 スペインの植民地化というものが、インディオを教育を与えない、無学文盲のままにして、富をスペイン系の人間が独占するという形でここまできたのだろう。

 他国を、他民族を植民地化するというのはそういうことなのだな。

 スペインしかり、オランダしかり、ポルトガルしかり・・・か。

 16世紀初頭の大航海時代から、今日の21世紀まで、大航海時代に学んだ、植民地経営体制がペルーではそのまま残っているということなのだ。

 富を独占してきたスペイン系の富裕層にとって、今、ケイコなどが進めているインディオへの教育の付与→そして、植民地経営体制の破壊 という結果につながることを恐れているのであろう。

 こうしてみると、西欧諸国の人間って賢いなぁ。

 実に500年に渡って、原住民を文盲とし、富を独占し続けることに成功しているのだから。

 この自分の足元を崩されけている白人富裕層の不満が、以下のような発言につながっているのだろう。

--ここから--

 白人富裕層からの支持は薄く、昨年ノーベル文学賞を受賞したペルー出身の作家マリオ・バルガス・リョサ氏(75)は「エイズか末期ガン患者の二者択一に等しい」などと発言

--ここまで--

 上でふれたように、ケイコフジモリがペルーの新大統領になる可能性が高い。

 日本も、oda の形でペルーを援助することになろう。

 しかし、それはインディオ達の教育と自立を助けるものでなくてはなるまい。

 この500年にも及ぶ白人達の植民地経営体制からの脱却を促進する、そういう援助を日本はしなくてはなるまい。