▲ 確かに、現職の首相を辞任させるということはなかなかできるものではない。
麻生さんだって、2008年の秋頃から麻生降ろしの風が吹き、実際に辞めたのは2009年の夏だ。
ただ、菅さんは一旦辞めると口に出してしまっているからなぁ。
国内向けには、なんとかなるとしても、中国、アメリカからは相手にされまい。
そのあたりの海外からの対応が一つの鍵だろうなぁ。
菅直人首相が、この期に及んでも長期続投を描いているという情報が入った。
だが、菅首相自身は気にしていない。
側近に対して、「あと2年は首相をやりたい」ともらしたという。
内閣支持率が20%未満の「退陣水域」に再突入したにもかかわらず、国民世論
や与党の意向を無視し続ける気。
5日の後任人事は醜態の極みだった。
結局、「副大臣の昇格」という最後のカードを切 った。
求心力低下を象徴する事態だが、菅首相ほど切り替えの早い政治家もいない。
菅首相は先週6月2 7日の内閣人事の後、側近に対して「あと2年は首相をやりたい」といい、「もし、『脱原発』解散・総選挙に勝てば、あと4年間はやる」「いま俺を批判しているヤツら は、みんな悪者になるだけだ」と言い放ったという。
懸案だった国会延長や内閣人事が一段落し、酒の勢いもあって、つい本音をもらしたということなのか。
長期続投に関しては、別の情報もある。
側近議員が菅首相に対し、「解散・総選挙に 打って出て、4年間政権を担当しましょう」と勧めている、というもの。
また、「菅首相は、来年秋の民主党代表任期までの続投を模索している」との分析もある。
同22日の国会会期末直前には、政府・民主党 幹部らと激論を交わし、「特例公債法」と「再生エネルギー法」「第2次補正予算」と いう重要法案成立のために70日間の国会延長を勝ち取った。
ただ、政府・民主党幹部とは「8月末までの退陣」で“合意”していたはず。
また、産経新聞は、「菅首相『10月訪中』検討」という記事 を掲載した。
つまり、8月末までに 退陣する気などサラサラなく、今秋以降の続投に強い意欲を示している。
被災地復興のため、与野党が協力して政策実現に当たるべき時に、菅首相は与野党間 だけでなく、与党内でも不必要な対立をあおっている。
さらに、福島第1原発事故を機 に高まった国民の不安に付け込むように、一か八かの「脱原発」解散・総選挙を画策しているとも指摘。
「1分でも1秒でも長く首相でいたい」なのだ。
▲ 補足、感想など
菅さんは、首相にしがみついていたい…というのではないな。
なんというか、無能扱いされたまま、石もて追われるという状況に、菅さんのプライドが耐えられないのだろう。
そりゃ、まぁ、自分に実力のないことも分かっているさ。経済のことも分からん、人の使い方も集団を統率する仕方も分からん。
でもなぁ、と。
それでも、このままオメオメ引っ込めるか。売国奴と言われたまま、引っ込めるか。…
丁度、ここに脱原発という都合のいい言葉がある。
これで一発勝負できないか。
小泉さんのように、「脱原発」をキーワ―ドにして、解散総選挙と勝負に出てみようか…という具合に考えるのだろう。
筆者が菅さんの立場だったら、きっとそう考える、きっとそう行動するな。
いわば、男の意地だ。
菅さんに能力が伴っていれば、まぁ、それもありなのだがなぁ。
こんな風に菅さんに「男の意地」を見せられてもなぁ。
ちょっと、考えてみると、これは公私混同ということなのだな。
本来、首相という立場であるなら、どこまでもどこまでも公人(こうじん)であるべきであろう。
ところが、菅さんの場合、このままオメオメ引っ込むことができるか…という私(わたくし)の意地が優先して、国政にあたっているのだ。
なるほど、トコトン追い詰められると私(わたくし)が、むっくり起き上がるということなのだな。
公(おおやけ)の立場をとり続けることが如何に難しいかをこのことは示している。
さて、これからどうなるかは分からない。
ただ、いくら男の意地でも、アメリカのオバマさんに、中国の胡主席に相手にされなければ、さすがにへこむだろう。
そのあたりを「私人としての男の意地」でのりこえられるか。