2011年7月22日金曜日

中国での天才教育の結果。

▲中国のオリンピック級の体操選手が、身体を壊し、コースから外れたばかりに大道芸で飯をくうという境遇になったらしい。

中国のなんとかの名人というもの、すべてこの体操選手と同じやり方で、作り上げられるのであろう。

人間は政府のおもちゃではない。

スポーツであれ、将棋であれ、なんとかオリンピックの選手であれ、こういう天才教育の危うさというものをもっと知るべきだ。

以下、新聞から抜粋。

中国で、元世界チャンピオンの体操選手が、負傷で若くしてキャリアに終止符を打ったために 北京の路上でアクロバット芸を披露して生計を立てていたことが社会に衝撃を与えている。

 話題となっているのは2001年にユニバーシアードで2つの金メダルを獲得した張さん(27)。

張さんは、世界チャンピオンに輝いた翌年に腱を痛め、アスリートとしての成功の道を閉ざされた。

 わずか5歳ほどで親元から離されて特別な学校でトレーニングを積んできたために、選手としてのキャリアを終えても普通の生活に適応する術を持たない窮状にスポットライトが当たることとなった。

体操の訓練のために教育を満足に受けられなかった張さんは引退後、ウエイターや介護士などの職に就いた。

しかし、思うように仕事ができず、ついには窃盗に手を染め、5年間、刑務所で服役し出所したばかり。

北京の街頭で体操演技を披露して身を立てている人物が 元学生チャンピオンの張さんであることに見物人が気づき、メディアが取り上げた。

一方、国家体育総局や、出身地である河北省のスポーツ担当部署に 取材を申し込んだところ、どちらからもコメントは得られなかった。

「皆に知られていない引退選手は大勢いる。何のスキルも持っていない元選手たちは、仕事を 見つけられないでいる。わが国は引退した後のアスリートの生活支援をしていない。

▲補足、感想など

天才教育のあやうさ…といことであろう。

専門的な教育というものが、いかに博打的なものがよく分かる。

日本は、全人的な教育の価値というものが分かっているから、5歳から親元を離れて(このやり方、中国の雑技団のやり方をそのまま踏襲しているということか) そればかりをしているというようなことはない。

世界的な規模で物理とか数学のオリンピックとかあるが、同じくこの雑技団方式でやるらしい。

ある目的だけの教育だから、そこから外れるとその当事者は全く使い物にならないようだ。

これが中国人のやり方だということだなぁ。

人間として常識をもち、普通に生きていくためには「広い知識」が必要だ。

そのことでいきる喜び、梢に光る風をみての喜びを感ずるようになるのだ。

まず、人間として幅広い全人的な教育を与えよ。

個性として飛び抜けたものがあれば、その全人的な教育の上で伸ばしてやるべきだろう。

上でもふれたが数学オリンピックというようなものに優勝する中国人がでてくる。しかし、その本人が偉大な数学者になる可能性は乏しい。

それは、人間として基礎に幅広い知識というものがなければ、その飛び抜けた数学的な才能を支えることができないからだ。