2019年9月1日日曜日

日本からのフッ化水素の輸出停止 → 韓国サムスン電子の倒産? → 台湾でのマイクロンの巨額投資


どのあたりから。
 まず、目の前を流れている現象をみよう。

 メモリー世界大手の米マイクロン・テクノロジーの台湾法人、台湾美光記憶体(台湾マイクロン)が4,000億台湾元(約1兆3,500億円)を投じて、台中市の中部科学工業園区(中科)に最先端DRAMの新工場を建設する計画だ。
 第5世代(5G)移動通信システム時代の到来によるDRAM需要の高まりを見越した動き。26日付経済日報が伝えた。
 既存工場に隣接する土地に2工場を建設する。このうち、1カ所は既に着工しており、2020年8月の完工、同年第4四半期(1012月)の試験生産を見込む。もう1カ所は市場の需要を見ながら建設する。月産能力は6万枚となる予定。

 中科管理局によると、台湾の半導体業界では、ファウンドリー(半導体の受託製造)世界大手の台湾積体電路製造(TSMC)に次いで2番目、外資系企業では過去最大の投資案件となる。
 一方で、足元のDRAM市場は供給過多となっており、競合の韓国サムスン電子やSKハイニックスは軒並み増産を凍結。
 マイクロンの巨額投資は、市場の流れに逆行する動きとして注目が集まっている。

補足、感想など

 「マイクロンの巨額投資は、市場の流れに逆行する動きとして注目が集まっている。」か。
 でも。
 韓国のサムスン電子、skハイニックスがもうすぐ倒産する—と考えれば、この1兆円を超す投資の意味も理解できよう。

 日本から韓国へのフッ化水素の輸出が、「殆ど見込みがない」という点について、記事他をみてみよう。

 --ここから--

 世耕弘成日本経済産業相は、日本の輸出規制で「高純度フッ化水素(エッチングガス)」の韓国輸出量が大幅に減ったという指摘に、「すぐに回復するだろう」と明らかにした。
 日本のNHKによると、30日の閣議後の記者会見で、「先月4日からの輸出管理を厳格にしているので、一時的に(日本企業の)輸出量が減るのは当然だ」とし「予想していた範囲」と述べた。
 日本政府は、最近、高純度フッ化水素をはじめ、フッ素ポリイミド、フォトレジストなどの半導体核心材料の韓国への輸出規制を強化した。その結果、高純度フッ化水素の7月の韓国への輸出量が前月比80%以上大幅に減少した。
 しかし、世耕経済産業相は「今回の運用の見直し(輸出規制)は、禁輸措置ではなく、あくまでも軍事転用をさせない観点から実施している」とし「軍事転用の懸念がないことが確認されれば、輸出許可を出す方針」とした。
 続いて「輸出許可を受けた企業が輸出を開始すると、過去の輸出量はすぐに回復することができるだろう」と付け加えた。

 ただし29日、日本が輸出規制を強化して初めて韓国にフッ化水素輸出を許可したという韓国メディアの報道については、「民間企業に関する情報であるため、(政府は)言及しない」と述べた。
 一方、ムン・ジェイン大統領はこの日、タイの有力日刊紙<バンコクポスト>とのインタビューで「日本が過去の歴史と関連して韓国に不当に行った経済的報復は、韓国だけでなく世界経済にも否定的な影響を与えるだろう」と批判した。
 また「韓国政府は、対話を通じて外交的にこの問題を解決しようとしている」とし「経済外的な理由で、お互いの経済に害を及ぼすことは、愚かだ」と指摘した。

 --ここまで--

 上の記事の世耕経産相の言葉はどういう意味だろう。
 さらっと読んだだけでは間違えてしまう。

 まず、上の記事に対する韓国人からの書き込みをみよう。

 --ここから--

・つまり、日本のフッ化水素企業が耐えられないので来月から従来通り韓国へ輸出するということ。
売り手が買い手をいじめることなど出来ない。

・私たちが輸入する考えはないのに?(笑)

・日本産フッ化水素輸入が減らなければ、サムスンとハイニックスは国民からの抵抗と逆風に直面するぞ。この際、確実に断ちなさい。大まかに時間を引き伸ばしたからといって済む問題ではない。

・しばらくは日本の素材/部品を使って、国産化の代替準備すればいい。日本が韓国市場失ってしまう経済打撃は大きいよ。

・すぐに回復…?不可能だろ。

・情けないチョッパリ…軍事転用の証明もできないとは。

・時間の問題だ。脱日本画は可能である。

・サムスンは今回の事態の前に、すでに中国でフッ化水素原料を(日本も中国から原料輸入)受けて、国内で精製して、テストしてからかなり時間が経っている。試験結果は問題がないと出て、少しずつ工程に投入して使用中である。そこでもし問題が発生することがあった時の余裕として、日本産をいくつか輸入しただけ。日本の経済相の言葉は間違い。回復は不可能である。

・ただあなたの希望であるだけで、離脱は開始されたwww

・親日種主義者たちはサムスン滅びて韓国滅びると言ってたが、チョッパリが滅びているwwwww

・米マイクロンが工場増設してるから、完成後にはある程度回復するだろうね。

・台湾や米マイクロンに売って回復させようと思っているんだろう。あいつらの需要なんてサムスン・SKハイニックスの100分の1もないのに…経済部長官が経済音痴なのは笑わせる。

・今後フッ化水素韓国輸出するな~~^^

・フッ化水素を国で買い上げるんじゃないのw

・日本国内のフッ化水素工場を韓国に移転して輸出規制を避けるべきだといういくつかの記事で見た。これが正しければ、日本のフッ化水素工場は、生計が厳しいんだろう。

・回復って狂ってるだろwww国産化着々と進行中だから、すでにお前らとは永遠に取引しないwww泣き喚いていろ、チョッパリよwww

 --ここまで--

 韓国人達の合理性<<<感情 の言葉にも呆れてしまう。
 合理性を失うと、ここまでピンぼけ見当外れの発想ができるのだな。

 同じ記事への日本人からの書き込みをみてみよう。
 
 --ここから--

1075852.そもそもサムスンの業績自体がなあw国産化とかいったいいつまで夢を見てるんだよww

1075853. この横流ししてた3年間急に韓国のフッ化水素輸出量が3倍になったんだからつまり1/3が本来の適正量なんだよ

1075854.まだ国産化か他の国からか知らないけど終わってないの?なんか2ヶ月以上前から国産化秒読みみたいなニュースばっかりだったと思ってたけど?

1075855.韓国以外の出荷先の需要が増えるんだろ?

1075857.メモリ産業が韓国だけにあると思い込んでるのかw世界中でシェア奪取の機会を虎視眈々と狙ってる企業は山ほどある韓国はなにも心配せずに滅びよ

1075858. TMSCとマイクロンにおろすから)すぐに回復するだろうこうですか?わかりません。

1075861.勘違いさせるための扇動記事だよな
あくまでも「韓国への輸出量」って話だろ。全体で計算した数値出してみろよ韓国への輸出が減った分を他の国の企業が狙ってるから結局日本が輸出するものに関してすぐに回復するって話だろ

1075862. 韓国は売買が自由に出来るなら焦らず一つ一つ国産化したり日本から他国に切り替えていけばいい。日本企業は取引先を失って終わり。

1075863. 反面、サムスンもSKも日本産フッ化水素が欲しくてたまらないってのが面白い

1075864. 名ここ1ヶ月の韓国人の精神勝利コメントに笑いがとまらん

1075865.韓国が身の証をたてれなきゃほかの国に売るまでよ。いずれ必要な半導体の量はきまってるわけだから、エッチングガスも相応に売れるでしょうよ。どの国が買うのか知らんが。そういってるだけだと思うんだけど。

 --ここまで--

 つまり。
 マイクロンの1兆円を超える投資の決断の裏側には、韓国・サムスン電子、skハイニックスの復活なんてありえない---という現状認識の上に「決断」がなされたということであろう。
 そして。その部分について韓国人の認識が到達していないのだろう。

 ★追記
 韓国の半導体の製造ラインが停止するという記事をみよう。
 --ここから--

2019年09月01日
「韓国製半導体の生産ラインは10月に止まる」と専門家が憂慮 フッ化水素の輸出許可はデマだった

▼日本に虚を突かれて1カ月半、「フッ化水素独立」年末にもめどか 
 日本政府が半導体・ディスプレーの重要素材3種類について、韓国に対する輸出規制を発表してから約50日が過ぎた。うち極端紫外線(EUV)用フォトレジストについては、日本が7日に輸出を許可したが、残るフッ化水素、フッ化ポリイミドについては輸出が許可されたとの情報はない。 
 半導体生産に必須の素材であり、使用量が多いフッ化水素に対する懸念は強い。日本が7月4日に輸出規制を実施して以降、日本製のフッ化水素は1件も韓国の輸入されていない状況だ。 
 サムスン電子とSKハイニックスは供給が途絶えたフッ化水素の代替供給を確保するためにさまざまな方策を検討しているが、直ちに生産に投入できる段階ではない。半導体業界関係者は「国内メーカーが生産した液体フッ化水素をテスト中だが、納品可能な量自体が不足しており、フッ化水素の供給難は年末まで続く可能性がある」と述べた。 
 現在半導体メーカーが保有しているフッ化水素の在庫量は2カ月余りの分にすぎないという。日本がフッ化水素の輸出を阻み続ければ、在庫がなくなる10月以降、韓国の半導体産業は打撃を受けかねない。 

(中略) 

■年末には解決の糸口か 
 半導体業界は素材の国産化と供給多角化を推進しているが、日本製に完全に代替可能かどうか確信できずにいる。半導体業界は当面、9月中旬に最初の判断が可能とみている。半導体ウエハーが工程に入ってから、半導体の最終製品ができるまでには50日程度かかる。 
 サムスン電子とSKハイニックスは7月中旬ごろに日本製以外の素材を投入したテストを開始した。代替品を投入して生産した試作品が出来上がるのは50日が経過した9月中旬ごろになる。 
 業界関係者は「新製品がテストに合格しても、直ちに全ての問題が解決されるわけではない」と述べた。代替品があるといっても、生産に必要なだけの物量を確保するとなれば別の話だ。 
 素材メーカーの生産能力が限られているためだ。ソウルブレーンの忠清南道公州工場は現在フル稼働状態だ。 

 日本による経済報復以降、韓国メーカーから供給を増やすよう要求を受けたが、提供できなかった。設備を増設したとしても時間がかかる。 
 ソウルブレーンは9月に第2工場が完成し、稼働を開始するが、第2工場で生産されるフッ化水素が第1工場と同じ品質かどうか、半導体生産に適しているかどうかは再度テストが必要となる。年末までに気体フッ化水素の試作品を供給するとしているSKマテリアルズも同様の状況だ。 
 試作品が登場すれば、それをテストして安定化を図り、生産に適用するまで6カ月以上を要する。半導体業界幹部は「結局少なくとも年末か来年上半期にならなければ、日本製フッ化水素の供給支障リスクから脱却できるかどうか確認できない。日本製フッ化水素の供給中断が続けば、韓国の半導体メーカーはしばらく減産、不良率の上昇などの危機に直面しかねない」と述べた。 

 --ここまで--