2022年2月7日月曜日

百舌の叫ぶ夜 逢坂剛著 株式会社集英社 1990年7月刊行 感想

 

船戸与一さんが、表題の小説の解説を書いている。その中に、「《彼はむかしから身が震えるような犯罪小説を書きたいと言っていたよ》逢坂剛の開成高校時代の同級生が私にこう話してくれたことがある」と。逢坂剛という小説家の「際立った頭の良さ」を、その「粘着性、しっこさ」から感じる。筆者には、こういう小説を、まとめて感想を書くという「頭の良さ」をもっていない。アマゾンのレビューを転記させて頂いて、おおよそをつかもう。

--ここから--

5つ星のうち4.0

ハッキリ言えば、面白い!まぁ著者は、凄い方なので、文章力、スピード感、読ませる力、その全てが見事です。また、驚く大どんでん返しで、点から線につながる瞬間は、本当に凄い!と思いました。ただ、これは仕方がない事なのですが、書かれた時代背景があるため、何度か、その時代を感じさせられてしまいました。世の中がこれだけスピード化しているので、ミステリーだと特にその影響は大きいですね。

5つ星のうち5.0

ドラマを見てから入る人も多いでしょうが、私もその一人です。原作を読みたくなるドラマと、そうでないドラマ。こちらは、文句なく前者です。最近いしては、珍しく派手なアクションシーンのあるドラマ。その面白さを裏切らない原作。たまにはこういった派手なハードボイルド系の作品もいい。アンフェアと同じで、原作を読むとドラマの登場人物に置き換えて読んでしまいます。原作を読んでも、今回のキャスティングの妙が伺えます。

5つ星のうち4.0

wowwowのドラマを見てから読んだが、ドラマは割合良く原作を映像化していたことがわかる。作者も後書きに書いているが登場人物の赤井が死んだはずにも関わらずまた出てきたりしてやや混乱させられるし、最後の展開が病院の密室での真相暴露になっているところにもう少し工夫できなかったかとは思ったが全体的には良く出来たはなしざ。

5つ星のうち5.0

今更ながら読むと流石に時代を感じるようなシーンはあるが、小説として面白く引き込まれる。

5つ星のうち5.0

久しぶりに、面白い小説に巡り会えました。スピード感、場面の切り替えが はっきりしていて読みやすい。途中…気持ち悪いシーンもありましたが作者の表現力が素晴らしく 頭の中でグッときました。この小説は、25年以上も前の作品らしいですが 今読んでも全然おかしくない。

5つ星のうち5.0

語り口はいかにもなミステリーで始まる。誰かを殺そうとする者、殺される者、誰もが予定外の爆発事故。読者の知的好奇心を刺激するように続いて起こる殺人事件や記憶喪失者。文章も読みやすく、描写も秀逸。満足の一冊だ。

5つ星のうち5.0

圧倒的な描写、組み立てられたプロット。今の時代にドラマにしてもいけるはずだと思いました。必読です。

5つ星のうち5.0

初めての百舌シリーズでしたが一気に読んでしまいました。次の作品に期待しています。

--ここまで--

冒頭で、逢坂さんの特徴は、その「粘着性、しつこさ」にある---と書いた。ために、話は複雑で、犯人の設定も、異様な?感じとなっている。確かに単純では飽きられるだろう。しかし、あまりに「異様な設定」では、単に「意表を突く」という感じが強すぎないかとも感じる、