2022年2月15日火曜日

ロシアの内情がかなり悪いようだ

 

プーチン大統領の強気の姿勢にだまされてはなるまい。ロシアの経済がかなり悪いようだ。その記事、関連文章をみてみよう。

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★強気姿勢を維持しているかに見えるロシアだが、内情はかなり悪いようだ原油埋蔵量の枯渇と深刻な少子化、さらには連続金利引き上げによるインフレと三重苦に陥っていると分かった。逆に言えば今ほどウクライナ侵攻が起きそうなタイミングもない。プーチンは「焦ってる」…ロシアで起きている「3重苦」の危ない正体 2022/2/10()

・じつは、プーチンは「焦っている」 ロシアが昨年末からウクライナの国境に10万人規模の軍を集結させたことを警戒する欧米諸国は、ウクライナ周辺の東欧地域に派兵する準備に入った。米国とロシアの関係は冷戦期以来の緊張状態にあると言われている。ロシアは天然ガスで世界第2位、原油では世界第3位の生産量を誇っており、同国への経済制裁は世界経済全体に悪影響が及ぶ「諸刃の剣」にもなるが、「プーチン大統領にとって欧米諸国の経済制裁も想定内であり、ロシアの攻勢を食い止めるためには強硬な措置が不可欠だ」とする論調が強まっている。果たしてそうだろうか。筆者は「ロシア経済は危機に瀕しつつあり、欧米諸国から追加制裁を科されることを非常に恐れている」と考えている。…ロシアの昨年12月の原油生産量は日量1090万バレルで前月と同水準だった。OPECとロシアなどの大産油国で構成されるOPECプラスは毎月日量40万バレルの増産を計画しているが、ロシアは自国に課された生産量の目標に4万バレル届かなかった。ロシアの昨年の原油生産量は前年比25万バレル増の日量1052万バレルだったが、ソ連崩壊後で最高となった2019年の水準(日量1125万バレル)に達していない。ロシアのノバク副首相は「今年の原油生産量は日量10801120万バレルに増加し、5月までにコロナ禍前の水準に戻るとしている」が、「夏の終わりまでコロナ禍前の水準に戻らない」とする懐疑的な見方が出ている。ロシアの原油埋蔵量自体が減少していることが明らかになりつつあるからだ。「経済制裁はなんとしてでも回避したい」本音 ロシアを石油大国の地位に押し上げたのは、西シベリアのチュメニ州を中心とする油田地帯だった。巨大油田が集中し、生産コストが低かったが、半世紀以上にわたり大規模な開発が続けられた結果、西シベリア地域の原油生産はすでにピークを過ぎ、減産段階に入っている(過去10年で約10%減少)。ロシアが原油生産量を維持するためには東シベリアや北極圏などで新たな油田を開発しなければならないが、2014年のロシアによるクリミア併合に端を発する欧米諸国の経済制裁の影響で技術・資金両面から制約を受け、期待通りの開発が進んでいない。ロシア政府が2020年に策定した「2035年までのエネルギー戦略」では「2035年時点の原油生産量は良くても現状維持、悪ければ現在より約12%減少する」と予測している。その後ロシア政府高官が相次いで「自国産原油の寿命は20年に満たない可能性がある」とする悲観的な見方を示している。ロシアを襲う「人口減少」は日本よりヤバい ロシア連邦統計局は128日に、「同国の人口が昨年に100万人以上減少した」と公表した。減少幅はソビエト連邦崩壊以降で最悪であり、日本の年間の人口減少数をも上回っている。経済が悪化したことで出生率が低下し死亡率が上昇しているロシアに対し、新型コロナのパンデミックが追い打ちをかけた形だ。ロシア政府は2020年夏に世界で初めて新型コロナのワクチン(スプートニクV)を承認したが、自国産ワクチンに対する国民の根強い不信感から接種率が低迷している(40%台)。このことも出生率に悪影響をもたらしている。 「ロシアはいつでもウクライナに侵攻できる」とする論調が高まっているが、人口減少が深刻化する国が大規模な戦争を遂行できるとは思えない。それだけではない。新型コロナ以上に国民生活を苦しめているのはインフレだ。ロシアでは2020年から食料品を中心にインフレが進んでいる。昨年12月のインフレ率は8.4%と中央銀行の目標値(4)2倍以上となったウクライナ情勢の緊迫化により通貨ルーブル安も進み、「輸入品の価格上昇でインフレ率が2桁になる」との懸念が高まっている。本当は戦争できないロシア ロシアの中央銀行は昨年12月、主要政策金利を7回連続で引き上げており、金利高による景気悪化も現実味を帯びつつある。プーチン政権の長期化への不満がこれまでになく高まっている中で、インフレと不景気の同時進行(スタグフレーション)が起きるリスクが生じている。ソ連崩壊後の1990年代前半のインフレや経済の混乱は極めて深刻だった。忍び寄るインフレの足音がソ連崩壊時の悪夢をプーチン大統領の脳裏に呼び覚ましていたとしても不思議ではない。強面に映るロシアだが、経済は非常に脆弱なのだ。

目次  ロシアのウクライナ侵攻はもはや生理的現象 やるかやらないかではなく、いつやるか

・ワトソン君: ロシアの記事は、珍しいですね!結構面白かったです。

・黒井: 原油埋蔵量の枯渇と少子化とインフレ、まさにここ最近の記事などで書いたような内容の具体例と言えるね。ロシアが暴発寸前なのも理解できるだろう。

ワトソン君: 確かに・・・。黒井さんが、ウクライナに攻め込むのは生理現象だと言ってたのが、やっと分かりました。

黒井: お腹が空いたら食べ物を探しに行くよな。それと同じで、ウクライナに侵攻しないとエネルギーがなく経済も維持できなくなると思ってる。プーチンは非常に焦っている。北京五輪をめちゃくちゃにしてでも侵攻しなければいけないと思ってる。

・ワトソン君: オリンピックは、無事に終わるのかも分からないですよね・・・。失格とか不正が多過ぎます。

・黒井: 石油が枯渇寸前とか言ってる時期に、本来ならばエネルギーを大量消費する平和の祭典なんてやってる場合じゃないんだよな。開会式では多くの電気を使い膨大なエネルギーを消費したが、その裏では必死で石炭を燃やしまくり大気汚染を悪化させる。

■やるかやらないかではなく、いつやるか

・ワトソン君: ネットユーザーの反応です!・逆に言えば、今がラストチャンスだと踏んだ可能性は高いです ・ロシアのGDPは韓国と同じ位なので、国を維持するのは大変です ・この記事を読む限り、ロシアはとても戦争どころではない危機的な状況だと思います ・ロシア人は若い世代ほど国外移住が増えていて、ロシア政府を嫌ってる人も多いです ・経済制裁が強化されたら、軍を支える歳入にも影響すると思います

黒井: 甘い甘い。戦争どころじゃない危機的な状況に陥るからこそ、戦争をするんだよ。大日本帝国が無茶な真珠湾攻撃に踏み切った理由がまだ分からないのか?戦争をする余裕がたっぷりある国は、逆に戦争をしないんだ。

ワトソン君: 黒井さんが言ってた事がやっと分かりました・・・。戦争って、望まないのにやらないといけない事も多いんですね。

黒井; ラストチャンスという見立ては正しいと思うよ。やるかやらないかではなく、いつやるかという次元に差し掛かっている。バイデン政権がウクライナ侵攻を最大限に警戒する姿勢は正しい。日本人はもっと先の大戦について深く研究しないといけない。

ワトソン君; プーチン大統領、戦争をしたら経済制裁です!さようなら!

--ここまで--

経済が苦しいなか、武力を使うことで、更に、世界から総スカンをくらって、一層窮地に陥るだろうに。プーチンさんが、落とし所のない武力紛争に踏み切るとはとでも思えない。