▲橋下さんは弁護士出身か。
頭が文系だということだなぁ。
橋下さんの原発に対する考え方には、筆者は賛同できない。
社会システムを回転させるためには、どうしてもエネルギーが必要だ。
機械を動かすためにも、食べ物を煮炊きするにも、学校でpcを使用するためにも。
原発というものは、非常に効率的なエネルギー発生装置なのだ。
原発を停止するというなら、どこからエネルギーを引っ張ってくるのか説明せよ。
原発を停止するというなら、停止でもいい。
ならば、原発の停止する分だけ、別のエネルギー源からひっぱってこなければならないのだ。
橋下さんはそのことをどう考えているのか。
省エネで--か。
風力とか太陽光とか—か。
確かに、代替エネルギーとして考えられるものはいくつもある。
しかし、原発に代替できるところまで実用化に近づけるには、もう、20-30年くらいの時間を要するのだ。
そこまでに期間は、原発を利用する以外にない。
そのことをキッチリ認識するのが、為政者ではないのか。
以下、新聞から抜粋。
大阪市の橋下徹市長は1日、今夏の関西の電力需給に絡み「計画停電もあり得ると腹を決めれば、電力供給体制を変えられる第1歩になる」と述べ、脱原発に向け電力需要のピーク時に計画停電を受け入れる覚悟が必要との認識を示した。
関西電力に脱原発に向けた積極的な取り組みを促すため、市民らにも協力を求める姿勢を強調した格好だ。
橋下市長は関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働は反対とした上で「原発が全部止まっている状況でも、明日あさって関西府県民が死ぬ状況になるわけじゃない。
ピーク時にちょっと我慢して乗り越えられる」と指摘した。
電力使用の制限をめぐり市長は同日のエネルギー戦略会議でも「産業(部門)は外して電力使用制限令を出すことは可能か、基礎自治体の長として最後は住民にお願いする前提で物事を進める」などと言及した。
▲補足、感想など
一連の出来事の核心部分はなんだろう。
今の社会を成り立たせるためには、絶対量のエネルギーが必要だ—ということだ。
冒頭でふれたように、代替するエネルギー源としては太陽光とか風力とか小型の水力とかいくつかの候補がある。
また、必ずしも「電気」でなくてもいい。
そういう風に、選択肢を広く・多くしても、現在の原発にそのまま、取り替えられるようなものは存在しない。
また、候補に挙げたいくつかの代替エネルギー源も、実用化するためにはもう20年くらいの期間を要する。
だから、今は「原発」を使う以外に選択肢はない—ということを認めよ。
話は、少しそれるが、
先日、南海トラフで起こるであろう地震からの津波の予想高さがニュースとなっていた。
曰く、30m超とか20mを越すのだとか。
昨年の大震災プラス津波を引き起こしたマグニチュード9.0という規模の地震を想定した場合の高さであろうが、技術者からみると、それに対応した施設など、「過剰品質」だと思える。
平たく言うと、「あつもの」に懲りて「ナマス」を吹くような対応策だ。
そもそも、1000年に一度くるとか—の災害を想定してはなるまい。
それこそ、宇宙人が攻めてきたら—という想定とそっくりだ。
こういう想定をすると、全体に無駄が多くなりすぎる。費用対効果が低すぎよう。
技術的な見方からいえば、100年に一度くるだろう「災害」を想定して、それを基準に対策をとるということで充分だ。
100年に一度の災害対策ならば、昨年のような津波がきた時、それは建物にも人間にも犠牲がでる。
それはもういたし方がない—そうハラをくくるべきだ。
その替り、救助を速くするし、非常食も充分に用意しておく、また復旧するスピードを速くするということで、災害の対策とする。
その方が「費用対効果」は高い。
話がアチコチへいくが、
橋下さんの対応は、上の述べた1000年に一度という事故への対応策だと思える。
そうではなくて、
原発でも当然事故が発生する。多少の犠牲は覚悟するしかない。
その替り、被害を最小限にとどめる、事故への復旧のスピードを早くするということを対応策の主眼とすべきだ。
何度もいうが、もう20-30年の間、エネルギー源としては「原発」しか選択肢はない。
これをなんとか安全に使用していくということこそ、本当の「フクシマ原発事故対策」だ。