2012年4月25日水曜日

原発技術者に対して失礼であろう。


どうも、技術者の常識と政治家の常識というものは異なる。
いや、異なるのは当たり前なのだが、政治家からのいいかたが、原発の技術者に対して余りに失礼すぎるだろう。
東電などでもこんな風に扱われていたのかと感じる。
技術者というものは、ある範囲内のことしか考えていない。
 発電機の技術者なら、発電装置の維持・管理という範囲ぐらいかなぁ。
政治家の発言は、どうも投票者受けというか、こういうセリフをいえば何票とれるか式の発想で、発言するものだから、どこまでやるかという範囲というものが不明確で、流動的だ。
今度、関電の大飯原発の再稼働について、点検できることはすべてやったと関電の技術者はいう。
対して、政治家はその範囲すらも定かではないナンクセのたぐいの発言をする。
おかしいと思うなら、この箇所をここまですると明確に範囲を指摘してみよ。
以下、新聞から抜粋。

大阪府と大阪市は、統合本部エネルギー戦略会議を開き、関西電力幹部を招いて原発の安全対策などを議論した。
「事故を起こさないために、できることは全てやった」とする関電に、 府市の有識者が「安全神話に過ぎない。対策は不十分だ」と反発し、 協議は紛糾した。
事前に府市が原発の過酷事故や大規模な自然災害、サイバーテロが あったときの影響など約200項目の質問状を提出し、関電は100ページを 超える回答文書を用意。
関電はこの資料を基に、安全対策の万全さを強調したが、 有識者は「テロ対策も不十分。笑い話も良いところだ」などと批判し、平行線をたどった。

▲補足、感想など
大阪市・大阪府の言い方は、菅元総理の言い方とそっくりだな。
そこまで言うかと思う。
なんというか。100パーセント安全ということはありえない。
 100パーセントにできるだけ近づけますとしか技術者は言えない。

最後の数パーセントの部分は、「技術者の矜持・良心」を信頼してもらうしかない。


 記事では平行線という表現となっているが、筆者にいわせれば、もうナンクセのたぐいだ。
技術者は、こんなセリフをいえば◇◇票とれるなんて考えてもいない。
技術者こそ、知的正直ということをまともに実践しなければ、本物には近づけないからだ。

もっと技術者を信頼してあげよ。技術というものに対してもっと畏敬の念を抱いてあげよ。

もし、不満というか、不足というなら、その範囲(どういう項目についてどこまでのことをすると明確にその範囲を指摘せよ)

安全対策だとかテロ対策とか、範囲の定かならぬ不明確・不明瞭な表現をやめよ。


 笑い話もなんとかというような表現は技術者及び技術系の人間に対して失礼極まる。


 技術者は、政治家のような派手なパフォーマンスはできない。そのあたりも充分に理解してあげて彼等の常識に少しでも近づく発言をせよ。