2016年11月21日月曜日

低学歴の子供が3時間勉強しても高学歴の子供にはテストで勝てない

まぁ、一概にウソとは言えない。
 その通りだともまるまる肯定する気もないが---

 核心は、人間の能力って「素質6割ということ」だ。努力って3割程度の意味しかない---ということでもある。
 アレ、残り1割はなんだ—ということになるのか。残りは、「運」さ。

 素質6割というものが、どの程度まで確からしいものかは分からない。
 でも、経験から言えばそのくらいだろう。
 そのくらい、「生まれついての賢さの差」というものがあるということなのだ。

 だから。
 別の視点から言えば、努力というものが、甲斐のないものだということだ。
 でも。
 筆者は努力というものが無駄だとは思わない。
 素質6割と上では書いた。でも努力を積み重ねれば素質を越すかもしれない---
 その夢に賭けるというのも人生だ。

 以下、新聞から抜粋。

 結婚を考える時、経済力は気になる。
 生活の安定のポイントだが、子どもが生まれた時に「良い教育を受けさせたい」と思うと、相手に年収を求めるか、自分が仕事を続けるか…悩むのは致し方ない。

 現に、親の年収と子どもの学力に相関関係がある調査もある。
 お茶の水女子大学「平成25年度全国学力・学習状況調査」の「世帯収入と学力の関係」によると、小6の学力テストの結果をみても、親の年収300万円から400万円の場合は45点に対し、800万円から900万円は57.6点と開きがある。
 「概ね世帯収入が高いほど子どもの学力が高い傾向が見られる」と報告。

 この“格差”はなぜ生じるのか、教育格差解消を目指す公益社団法人理事のi氏に聞きました。
 「子どもの学力が親の経済力に左右される理由は明確になっておらず、所得のみで分けられることでもない。しかし、所得が低いほど教育費の負担と体験をさせることが難しく、子どもの学習に影響を与える可能性は否定できない」

 日本に義務教育の制度があるため、裕福ではない家庭環境でも努力や資質次第で、高い学力を身につけることもできるのでは?
 「そういう子もいます。しかし、お茶の水女子大学の調査では、親が『高学歴・高所得』で全く勉強していない児童と、『低学歴・低所得』で毎日3時間以上勉強している子を比較すると、学力テストの正答率は前者の方が上回っている。
 この結果から、学校外で3 時間以上勉強しても、学力テストの成績を追い越すことが難しいほど、学校+αの体験が与える影響は大きい」
 学習費における「学校外活動費」(学習塾、習い事など)はかなりの割合を占める。

 「平成26年度の文部科学省の『公立小学生の学習費内訳』を見ると、学習費総額に占める学校外活動費の割合は68.2%にのぼる。
 経済的・社会的な環境のよい家庭の子どもは、学習や様々な体験の機会を多く得ることができるため、理解力が高かったり、効率的な学習の仕方を習得したりしている可能性があり、勉強時間の長い低所得家庭の子どもと同等の成績がとれるのかもしれません。
 また、社会的・経済的な環境のよい家庭ほど、周りの大人が子どもの家庭学習を見られる状況にあること」

 同じように義務教育を受けていても学力に差が出てしまう理由に、学校以外の体験が大きく影響する理由は、子どもの“個性”にある。
 「公教育は、経済状況を問わず平等に教える場。これ自体は、良いことですし、重要な役割を担っているが、一方、家庭背景が様々である以上、能力によって、個人差が出てしまうのも確か。

 多様な個性や能力を持つ子どもに対して、ひとつの教育手法でアプローチすることで、当然そのやり方がフィットせずに自己肯定感が低くなり、落ちこぼれてしまう子も出てきてしまう。
 公教育の必要性は否定しないが、多様性を活かすのは現状では難しいと思う。多様性や個別的なサポートの部分を補うのが、民間の教育事業者です。
 そこに費用を割ける家庭の子どもが、学力という面でも有利になる」

 この不平等さは解消されるべきとi氏。いまの日本の教育事情に照らし合わせると、残念ながら、少なからず親の経済力が子どもの学力に影響を与えると言える。

補足、感想など

 素質があり高学歴であれば高収入の仕事についている可能性が高い。素質がなく低学歴であれば高収入の仕事につけない---ということか。
 親の因果が子に報い---とことわざ通りか。

 いや、これはむしろ、人間には多様な才能があるという意味に解釈すべきだろう。
 一流の職人などの風貌をみていると、「こうちょっと鈍い」感じがする。
 頭が回転しすぎると、職人としては一流になれないのだろう。

 個人個人が、自分の適性を見極めて、頭で勝負するのか、腕で勝負するのか、あぁ、口で勝負する・身体で勝負するという場合もあるなぁ--適性のあるところで勝負すればいいのではないのか。

 だから。一概に高学歴=高収入ではあるまい。低学歴=高収入という場合もあろう。
 日本には、それだけ多種多様な職業がある--ということに着目してほしい。
 むしろ、そのあたりが、日本の強さの秘密なのだろうな。
 あぁ、最近、ユーチューブに盆栽の動画が山ほど載っている。日本人の盆栽専門家など、世界で働く機会があろう。山取りとか、剪定とか--働く場所はおそらく世界中だ。

 日本が階級社会化しない理由はそのあたりだろう。
 そのことが、日本を躍動するような社会となしえているのだ。
 日本の社会は、世界からみればガラパゴス化しているといってもいい。
 
 しかし、上の記事にある多様性がどうたらこうたら—というのは、どうも眉唾だな。
 筆者は、「詰め込み教育」こそ、最高最善の教育方法だと信じて疑わない。
 若いうちに、詰め込むだけ詰め込め。
 その姿勢こそが、記事にある「多様性がどうたら」なんていう眉唾の絵空事をふっとばしてしまう。